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監修医師 清水崇裕
この記事の監修: 清水 崇裕(医師・医学博士・放射線科専門医/ベアAGAクリニック院長)
日本テレビ「DayDay.」・フジテレビ「Live News イット!」出演、日本テレビ「news every.」コメント出演
この記事の結論

フィナステリドの効果がいつから出るか、添付文書の答えは「3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月」。最初のサインは「生えた」ではなく抜け毛が減ることです。当院では6ヶ月で「抜け毛が減ったか・進んでいないか」を判定し、変わらなければ、やめるのではなく強さを見直します。1年目は土台の年。そしてフィナステリド単剤の仕事は進ませないことで、目に見えて増やしたい場合はミノキシジル併用を相談します。フィナステリドは増量しても効果は上がりません。

フィナステリドを飲み始めて1〜3ヶ月。鏡を見ても変わった気がしなくて、「効果はいつから出るんだろう」と検索していませんか。この記事では、フィナステリドの1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年・2年に何が起きるかを、添付文書と臨床試験の数字、そして当院で毎日頭皮を見ている院長の実感で解説します。ポイントは、何を「効果のサイン」として見るか——つまり、進行をどう測るかです。

フィナステリドの「効果」とは何か:止める薬

効果がいつから出るかの前に、この薬に何を期待していいかをはっきりさせます。フィナステリドの効能は、添付文書上「男性における男性型脱毛症の進行遅延」です出典:参考文献1(添付文書)。薄毛ホルモン(DHT)を減らして、短くなっていた髪の成長期を取り戻す薬で、フィナステリドの48週の試験では、成長期の毛がプラセボ比で約26%増えています出典:参考文献9(Van Neste 2000)。つまり「守る薬」であって、生やす力を足す薬ではありません。効いているかどうかは、「増えたか」ではなく「抜け毛が減ったか・進んでいないか」で見ます。この物差しを持っておくと、この後の時間軸がぶれずに読めます。

フィナステリドの効果はいつから:1ヶ月は初期脱毛、3ヶ月で抜け毛が減り始め、6ヶ月で判定。続ければ進行が止まり維持できる。何もしない場合は5年で75%が悪化
フィナステリド単剤の経過の目安。「増える」より「進まない・維持」が本来の仕事

1ヶ月目:抜け毛が増えることがある時期(初期脱毛)

フィナステリドの飲み始めの1ヶ月前後は、生え替わりの前倒しで一時的に抜け毛が増えることがあります(初期脱毛)。薬が効き始めたサインで、やめる理由にはなりません。もっとも、院長の実感ではフィナステリド単剤ではそんなに自覚できるものではありません(ミノキシジル併用のほうが顕著に出ます)。量や期間の詳細はフィナステリドの初期脱毛の記事に書きました。

飲み始めて数ヶ月、この経過でいいのか不安な方へ。今の経過が正常かどうかを、院長がスコープで直接診ます。他院やオンライン処方で服用中の方も、当院に切り替える形で診ます。初診料・再診料・カウンセリング・血液検査(※医師が医学的に必要と認めた場合)は0円です。

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3ヶ月目:最初のサインは抜け毛の変化

効果がいつから出るか。フィナステリドの日本人414名の臨床試験では、12週(3ヶ月)の時点で、すべての有効性の指標がプラセボと有意に差がつき始めました出典:参考文献6(Kawashima 2004)。添付文書の「3ヵ月で効果が発現する場合もある」はこのあたりの話です。ただし、鏡で「増えた」と分かる時期ではありません。気づくとすれば、枕や排水口の抜け毛、シャンプーのときに手につく本数の変化です。

ベアAGAクリニック院長 清水崇裕
院長の診療実感
院長・清水崇裕(医師・医学博士)

フィナステリド単剤で「生えてきた」という実感を持つ方は、実はあまりいません。私が診察で見ているのは、抜け毛が減ったか、そして進んでいないかです。

そもそも単剤で、目に見えて増えることは期待できません。進まなければOK——それがこの薬の仕事です。経過の数字は、臨床試験のデータどおりに出る印象です。最初の変化として患者さんが口にされるのは、3ヶ月ごろの「抜け毛が減った」が典型です。

6ヶ月目:効いているかを判定する時期

フィナステリドの添付文書は「効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要」「6ヵ月以上投与しても進行遅延がみられない場合には投薬を中止する」としています出典:参考文献1。系統的レビューでも、硬毛の数は投与6ヶ月の時点でプラセボより有意に増えています出典:参考文献12(Mella 2010)。効果の判定は当院も半年(6ヶ月)で、見るのは「抜け毛が減ったか・進んでいないか」です。フィナステリドが効いているかは、この表を目安にしてください。

6ヶ月時点の状態読み方
枕・排水口の抜け毛が明らかに減った効いています。そのまま続けます
抜け毛は変わらないが、薄くなってもいない進行が止まっている=単剤の目的は果たせています
維持はできているが、増やしたい単剤の限界。ミノキシジル併用など強さを足す相談を
抜け毛が減らない・地肌が広がってきた見直しの対象。診断・強さ・飲み方をスコープで確認

経過をご自身で確かめるなら、同じ場所・同じ光で、月1回写真を撮っておくのがおすすめです。毎日鏡で見ていると認識が更新されて、変化に気づけなくなるからです。6ヶ月たって変わらないときの見直し方は効かないときの記事に、デュタステリドへの切り替えの判断はこちらの記事に書いています。

1年目:土台をつくる年

フィナステリドの国内臨床試験では、48週(約1年)で58%の方が写真判定で「軽度改善」以上になりました(プラセボは6%)出典:参考文献1・参考文献6。海外の1,553名の試験でも、1年で頭頂部(直径2.5cmの範囲)の毛髪数がプラセボ比+107本でした出典:参考文献3(Kaufman 1998)。当院では、薄毛治療の1年目は、大事な土台を作るための一年とお伝えしています。1年で見た目が劇的に変わらなくても、進行が止まって毛周期が立て直されていれば、土台はできています。10年の追跡研究では、1年時点で「不変」だった方の多くが、その後に改善していました出典:参考文献8(Rossi 2011・フィナステリドの10年追跡)。1年で見えないからと自己判断でやめるのが、いちばん惜しい選択です。

2年・5年・10年:続けた人はどうなるか

フィナステリドを続けた場合、数字の上では、続けるほど「改善」と判定される人の割合は増えます。写真判定の改善は国内で1年58%→2年68%→3年78%(継続試験)出典:参考文献2(診療ガイドライン2017)、海外では毛髪数が1年+107本→2年+138本出典:参考文献3。5年続けた場合、「さらに目に見える薄毛が進む」リスクはプラセボ比93%減で、効果は5年間持続しました出典:参考文献4・参考文献5。何もしなかった場合は、5年で75%の方が写真で分かるレベルまで悪化します出典:参考文献4。

ベアAGAクリニック院長 清水崇裕
院長の診療実感
院長・清水崇裕(医師・医学博士)

この数字を「2年目以降もどんどん伸びる」と読まないでください。フィナステリド単剤の話なら、目に見えて伸びていく経過は期待しません。「進まない」——それがこの薬の目的の限界です。数字が上がっていくのは、進行が止まった状態が続くと、写真判定で「改善」側に入る方が増えていくという意味合いが大きいと思います。

もう1つ確かなのは、薄毛のままの期間が長いほど、重症度が高いほど、結果は不利になることです。国内801名の5年データでも、40歳以上と重症度の高さが「効果不十分」の要因でした。始めるなら、軽いうちが有利です。

効果を最大にする条件:早める方法はない

フィナステリドの効果を早める方法は、残念ながらありません。添付文書にも「増量による効果の増強は、確認されていない」と明記されています出典:参考文献1。2錠飲んでも早く効きません。できるのは、効果を取りこぼさないことです。第一に、毎日、なるべく同じタイミングで飲む。飲んだり飲まなかったりのランダムな服用は、初期脱毛が長引き、発毛も遅れます。第二に、期待と薬を合わせること。フィナステリドで進行は遅くなります。ただし、自分で気づくレベルの薄毛を「戻す」には、単剤では力が足りないことが多いです。薄毛治療は薄毛のホルモンと薬の綱引きで、効かなかった方の多くは、その方に対して力が足りていなかっただけ。実際、1年の改善率はフィナステリド単独80.5%に対し、外用ミノキシジル併用で94.1%という報告があります出典:参考文献13(Hu 2015)。フィナステリドだけで維持できるかは別の記事に書きました。

費用の面では、当院のフィナステリド単剤は薄毛予防プラン 月2,750円〜(1ヶ月のみの場合3,300円)、初診料・再診料・カウンセリングは0円です。必要な強さはスコープで頭皮を見て決めます。プランごとの金額は料金の一覧へ。

服用中に抜け毛がまた増えたら(再発?)

フィナステリドを飲んでいるのに抜け毛がまた増えると、「再発した?」「効かなくなった?」と不安になりますよね。多くの場合、答えはもっと単純です。

ベアAGAクリニック院長 清水崇裕
院長の診療実感
院長・清水崇裕(医師・医学博士)

いちばん多いのは、同じ時期に生えた毛が、同じ時期に抜けて、一時的に多く抜ける波です。薬を使っていても生え替わり自体はあるので、こういう時期はあります。経過を見て、髪が減っていかなければOKです。

あわせて、診察では服薬状況を必ず確認します。効いてくると安心して、飲み方がサボりがちになる方が結構いらっしゃるんです。

やめてしまった場合は話が別で、当院の実感では3ヶ月で抜け毛が増え、12ヶ月で元の状態に近づきます(詳しくはやめたらどうなるかの記事)。副作用が心配で続けるか迷っている方は副作用の記事をどうぞ。

受診の目安

フィナステリドの経過で、次のどれかに当てはまったら、一度経過を見せてください。

6ヶ月飲んで、抜け毛が減った実感がない判定の時期。やめる前に、強さと飲み方の見直しを
3ヶ月を超えて抜け毛が増え続けている初期脱毛にしては長い。診断からの確認を
他院・個人輸入で飲んでいて、経過を見てくれる人がいない切り替える形で診ます。薬の名前が分かるものをお持ちください
1年たって「このままでいいのか」決めかねている維持で十分か、強さを足すか。スコープで見て一緒に決めます

逆に、飲み始めて3ヶ月未満で、ただ不安なだけの方は、待っていい時期です。ただし毎日飲むこと。判定は6ヶ月、自分ひとりで決めずに、頭皮を見る医師と決めてください。

よくある質問

Q. 半年飲んでも変化がありません。効いていないのでしょうか

「増えていない」ことは、効いていない証拠にはなりません。フィナステリドの仕事は進行を止めることで、単剤で目に見えて増えることはもともと期待できないからです。抜け毛が減っていて、薄くなってもいなければ効いています。そのうえで増やしたいなら、やめるのではなく、ミノキシジル併用など強さを足す相談をしてください。

Q. 2錠飲めば早く効きますか

効きません。添付文書に「増量による効果の増強は、確認されていない」と明記されています。増やして得られるのは副作用のリスクだけです。1日1錠を毎日、同じタイミングで飲むことが、効果への一番の近道です。

Q. 効果は1年で頭打ちですか

臨床試験では、写真判定の「改善」の割合は1年58%→2年68%→3年78%と続けるほど増えています。ただし単剤で「どんどん伸びていく」経過は期待しないでください。単剤の目的は進ませないことです。1年たって、その先の見た目を変えたい場合は、併用治療の相談のタイミングです。

まとめ

フィナステリドの効果がいつから出るか——3ヶ月で抜け毛の変化として出始める場合があり、判定は6ヶ月。見るのは「増えたか」ではなく「抜け毛が減ったか・進んでいないか」です。1年目は土台の年で、続ければ進行は止まり続けます。ただし単剤の仕事はそこまでで、目に見えて増やしたいなら強さを足す相談を。

そして、この判定は自分ひとりでやらないでください。毎日見ている自分の目は、変化に気づけません。同じ条件の写真と、スコープで頭皮を見る医師——この2つがあれば、「効いているのか分からないまま飲み続ける」不安はなくなります。

参考文献

  1. プロペシア錠0.2mg/1mg 添付文書(2023年8月改訂・第4版).オルガノン.PMDA
  2. 日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版.日本皮膚科学会雑誌 2017;127(13):2763-2777.PDF
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  9. Van Neste D, et al. Finasteride increases anagen hair in men with androgenetic alopecia. Br J Dermatol. 2000;143(4):804-810. doi:10.1046/j.1365-2133.2000.03780.x
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BEA AGA CLINIC 院長 清水崇裕
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清水 崇裕
BEA AGA CLINIC 院長/医師・医学博士・放射線科専門医
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