40代から始めるAGA治療はもう遅い?治療方法と症例を解説

薄毛に悩む40代の方は少なくありません。

しかし薄毛に悩みつつも、「治療してもどうせ治らないから」「今更もう遅いだろうから」と治療を諦めてしまっている方もいます。

ほとんどの男性の薄毛の原因はAGAであり、AGA治療を行えば薄毛は改善できる可能性が非常に高いです。

そこで今回は40代の方向けにAGAの治療方法やAGAの原因、予算や治療の症例などを一緒に確認していきたいと思います。

「自分が本当にAGAなのか分からない」という方や「今更治療したところで意味がない」と考えている方もぜひ本記事を一度ご覧ください。

著者情報 内田純平AGAマガジン編集部
内田 純平
30代前半の頃から薄毛に悩み、さまざまなAGAクリニックを調査しました。実際に飲み薬や育毛剤だけに限らずメソセラピーやHARG療法などの治療方法を試し、一時期は植毛まで考えました。が、無事に復活できました。その経験を活かしてAGAに悩むの皆さんのサポートをしていきたいと考えています。

40代から始めるAGA治療はもう遅い?手遅れ?

まずAGA治療は40代の方にとって全く手遅れではありません。

薄毛になってしまうメカニズムに年齢は関係なく、AGAの原因は遺伝です。

AGAは進行性の病気なので、年齢を重ねるにつれて症状が悪化している方はもちろん多いですが、40代だから治療しても意味がないということは全くありません。

日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約30%と報2764 ● 日皮会誌:127(13),2763-2777,2017(平成29)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン作成委員会告されている8).この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20代で約10%,30代で20%,40代で30%,50代以降で40数%と年齢とともに高くなる9)

引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より

日本皮膚科学会の調査によると40代の方は約30%がAGAを発症しているということですが、どちらかと言うと気にするべきは年齢ではなく、薄毛の進行度合いの方です。

薄毛の進行度合いが軽ければ軽いほど治療も軽いものですみますし、少しでも早い段階で治療を始めることが大切なのです。

関連記事

ほとんどの方がAGA治療に年齢が関係あると考えていると思います。確かに若い方よりはお年寄りの方のほうが髪の毛が薄い方は多いように感じますし、AGAは進行性の病気であることを考えるとあながち間違いでもないのですが、年齢別の発症率や治療[…]

40代男性でAGAを発症している方の症例と治療実績を紹介

40代でAGAを発症している方の症例や治療実績についても確認していきましょう。

まず1人目ですが治療を始める前は頭頂部の毛はもちろんのこと、おでこの薄毛もかなり進行しており、かなり薄毛が気になる状態でした。

しかし6ヶ月後には頭頂部の薄さこそまだ少し気になるものの、かなり発毛を実感しています。半年でこれだけの効果が出ているので、もう少し時間をかければより高い効果が期待できるでしょう。

2人目の方は頭頂部の薄毛が気になる状態でしたが、8ヶ月治療を続けていただいた結果ほぼ頭頂部の薄毛は気にならない状態となりました。

このように40代の方でも十分にAGA治療を行うことができますし、発毛効果も期待できます。「100%髪の毛が生える」と断言することはできませんが、多くの方が発毛を実感しています。

40代から始めるAGAの治療方法と費用を解説

40代から始めるAGAの治療方法や費用についても一緒に確認していきましょう。

AGAを治療する方法は大きく分けて3つあり、それぞれ目的や予算が変わってくるので、詳細にわたって解説していきます。

関連記事

AGAの治療方法には基本的に内服薬と外用薬の2種類がメインで、その他にもメソセラピーや肝細胞治療などさまざまな種類の治療を受けることができます。今回はほとんどのAGAクリニックで主流とされている治療方法についてご紹介するとともに、そ[…]

1.AGAを「予防」するための治療

使用する薬フィナステリド、デュタステリド
費用の目安3,000円〜5,000円/月

まずAGAを予防するための治療方法です。

40代の方でAGA治療を受ける方にはさまざまな種類があり、「すでに薄毛が気になるからしっかりと発毛を目指したい」という方もいるかもしれませんが、「抜け毛が多くなってきて、髪の毛が細くなってきた」「予算をそこまでかけたくない」という方もいるはずです。

そういった方はAGAを予防するための治療であるフィナステリド、デュタステリドを利用することをおすすめします。

フィナステリド、デュタステリドはAGAの原因となるジヒドロテストステロンという悪玉男性ホルモンを作り出す還元酵素を抑制する効果が期待できる薬です。

AGAの原因はジヒドロテストステロンによりヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなってしまうことで起こります。

このヘアサイクルをフィナステリド、デュタステリドを用いて正常に戻し、抜け毛を防ぐことができます。

つまり発毛効果自体はそこまで期待できないものの、AGAを予防する効果はあるのです。

発毛をそこまで目指さなくてもよい方や、予算をそこまでかけたくないという方は毎月3,000円から5,000円で利用できるプランが多いのでAGAを予防するための治療を受けましょう。

2.AGAを予防しつつ「発毛」も目指す治療

使用する薬フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用、ミノキシジル内服
費用の目安8,000円〜15,000円/月

一方で40代の方となってくると薄毛が気になりしっかりと発毛目指したいという方も多いでしょう。

そうした方におすすめしたいのが毎月8,000円から15,000円程度で利用できるAGAを予防しつつ発毛を目指す治療方法です。

こちらはフィナステリド、デュタステリドを用いてAGAの進行を抑制するというのは先ほどの治療方法と変わりませんが、それに加えてミノキシジルの外用や内服薬を用いて発毛を促進していきます。

ミノキシジルは内服薬こそ日本皮膚科学会で推奨されていない日本国内未承認の薬ですが、外用薬は日本皮膚科学会でも推奨されており、多くのAGAクリニックで処方されています。

頭皮の環境を整え、毛母細胞の細胞分裂を促進することで発毛を促進が期待できます。

つまりフィナステリドやデュタステリドを用いて抜け毛を防ぎつつ、ミノキシジルで髪の毛を増やしていくという治療方法です。

3.自毛植毛による治療

費用の目安250,000円〜800,000円/回

続いて自毛植毛です。

文字通り自らの髪の毛を植え替える治療方法なのですが、こちらはAGAの影響を受けていない後頭部や側頭部の髪の毛を細胞ごと移植するので、移植した髪の毛が定着し、安定すると再び髪の毛が正常なサイクルで生え換わり続けるという半永久的な効果のある治療方法になります。

その分料金が非常に高く、250,000円から800,000円程度かかるのが一般的な相場ですが、「薬を飲みたくない」という方や「お金がかかってもいいからヘアサイクルを根本から改善したい」という方におすすめできる治療方法です。

また、クリニックによってはモニター料金を利用できる場合もあり頭皮の写真の記載を許可するだけで割引を受けられるのはもちろんのこと、顔出しやインタビューを公開することを許可できる場合は30%オフや50%オフまで割引を受けられるクリニックもあるので、顔出しなどに抵抗がない方は治療費を下げることができる場合もあります。

40代から行うAGA治療で抑えておきたいポイント

40代の方がAGA治療を行うにあたって押さえておきたいポイントは大きく分けて5つあります。

どれも重要なポイントなのでしっかり一緒に確認していきましょう。

Point1.治療費の目安は毎月3,000円~15,000円

まず1つ目は先ほどもご紹介した内容になってしまうのですが、治療費の目安が毎月3,000円から15,000円であるということです。

これをなぜ再度強調しているかというと、AGAは進行性かつ完治しない病気なので長い期間治療を続けていかなければいけないからです。

AGA治療を受けようと思っている方のほとんどが「髪の毛が生えたらもう治療は中止してよい」と考えていると思いますが、髪の毛が生えたとしても治療を完全にやめてしまっては再び髪の毛は抜けてしまいます。

そこで毎月3,000円から15.000円という費用が、短くても数年、長いと数十年にわたってかかるということをあらかじめ考えた上で予算を組み、どの治療プランを利用するかを考えた方が良いでしょう。

関連記事

AGA治療をこれから受けようと考えている方のほとんどが気になるポイントとして「どれくらい予算がかかるのか」ということがあると思います。少し前まではAGA治療薄毛治療はかなり金銭面に余裕のある方でしか受けられないものでしたが、近年では[…]

Point2.発毛効果が実感できるまで半年程度は必要

また、発毛効果を実感できるまで半年程度は必要ということも理解しておいた方が良いです。

AGA治療はすぐ髪の毛が生えるというものではありません。1ヶ月や2ヶ月と早いものではなく、どれだけ早く効果を実感できる方でも3ヶ月からと考えておいた方が良いです。

SNSなどを見ると「1ヶ月、2ヶ月治療をしたのに髪の毛が全然生えてこない、むしろ髪の毛が抜けてきてしまった」という方も多いです。しかしほとんどの方は1ヶ月や2ヶ月では治療は効果を実感できません。

何より最初の段階では初期脱毛という症状があり、薄くて短い毛が抜けるので抜け毛の量も増え、むしろ薄くなったと感じる方も多いです。

少なくとも半年、長くて1年程度は効果を実感できるまで時間がかかりますので、長い目で見て焦らず治療を続けていきましょう。

関連記事

AGA治療を利用する方にとって最も気になるのは費用かと思いますが、その次に気になるのは「どのくらいの期間、治療を続ければ良いのか」ということでしょう。どのくらいの期間治療を続けるのかということを考えると、最終的に治療にどのくらいの料[…]

Point3.治療を中断してしまうと再び薄くなる可能性が高い

これは先ほども軽くご説明しましたが、治療を途中でやめてしまうと再び髪の毛は薄くなる可能性が非常に高いです。

AGAは進行性の病気であり、完治はしません。よって発毛を促進する治療は中断しても良いかもしれませんが、AGAの進行を防ぐ治療は継続していく必要があります。

ミノキシジルの外用などの発毛を促進する薬の利用を止めたとしても、フィナステリドやデュタステリドなどのAGAを抑制する薬の服用は続ける方が良いです。

医師によってはフィナステリド、デュタステリドの量を減らすことも検討してくれる場合があり、少しの期間減薬してみて、目立った脱毛が見られない場合は内服薬も減らすことができることもあります。

医師と相談しつつ、髪の毛が生えてからも色々と工夫しながらAGAと付き合っていきましょう。

関連記事

AGA治療を始めるにあたって、「AGA治療とどれほどの期間付き合わないといけないの?」「治療を途中でやめるとどうなるの?」と疑問を持つ方も多いと思います。結論をいうと、AGA治療は一生付き合う必要がありますがゴールは自分自身の頭髪の[…]

Point4.AGA治療薬の副作用に注意

AGA治療薬の副作用には注意が必要です。

AGA治療薬には副作用というものが存在し、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルそれぞれに副作用があります。

性機能障害については相対危険度が1.39(95%CI,0.99~1.95)とフィナステリド投与群がプラセボ群より上昇する傾向があるとしている29)

引用:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」より

デュタステリドの副作用に関して,前述の国際臨床試験において37),有害事象頻度はリビドー減少3.3%,インポテンツ5.4%,射精障害3.3%,韓国の712例,平均観察期間204.7日の市販後調査39)では,リビドー減少1.3%,インポテンツ1%,射精障害0.1%であった.他方,前述の国内非ランダム化試験(120例,52週間)38)では,リビドー減少8.3%,インポテンツ11.7%,射精障害5.0%と比較的高率であった38).以上より,投与にあたっては添付文書の記載をよく読んだ上で,性機能障害を含めた副作用についても十分な説明と同意が必要である.

引用:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」より

ミノキシジルの有害事象として,男女を通して瘙痒,紅斑,落屑,毛包炎,接触皮膚炎,顔面の多毛などが報告されている.2%および5%ミノキシジル液を比較した,393名の男性被験者を対象とした,観察期間48週までのランダム化比較試験では50),瘙痒,接触皮膚炎といった皮膚症状の出現率は5%ミノキシジル群で6%と,2%ミノキシジル群(2%),プラセボ群(3%)より高かった.

引用:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」より

上記の3つはそれぞれフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用の副作用について言及しているものであり、AGA治療において、一定の確率で副作用が起こる可能性があります。

特に40代の方の場合薄毛が気になり、発毛を促進する治療、つまりミノキシジルを用いた治療を行うことが多いとされます。

その場合、ミノキシジルは外用だけでなく内服薬として利用することもあります。

しかし内服薬としてミノキシジルを用いることは日本皮膚科学会も推奨しておらず、副作用には下記のようなものも挙げられています。

循環器系のリスクが発生する場合もあり、不整脈など循環器系の持病がある方は絶対に医師に相談し、血液検査などを受けた上で副作用のリスクについて考え、自己責任で利用するようにしましょう。

内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に,胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全,むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じるとの記載がある

引用:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」より

関連記事

AGA治療は薄毛に苦しむ方にとって最大の悩みを解決してくれる、素晴らしい治療です。近年では低予算でAGA治療ができるクリニックも数多くあり、AGA治療は富裕層のみが対象のものではなくなってきています。では薄毛に苦しむすべての[…]

Point5.AGAはオンライン治療対応のクリニックも多い

近年ではオンラインで治療が受けられるクリニックも多くなり、AGAクリニックも例外ではありません。

特にAGAはオンライン治療ができるクリニックも多く、クリニックフォアDMMオンラインクリニックのようにオンラインでのAGA治療をメインとするクリニックも多くあるほどです。

もちろん対面での治療には対面の治療の良さがあり、メソセラピーといった有効成分を直接頭皮に注入する治療方法や先程ご紹介した自毛植毛などは対面でしか受けられない治療です。

マイクロスコープ検査で頭皮の状態を詳細に確認することや血液検査で副作用のリスクについて調べることも大切です。

しかし一方でオンラインで治療が完結するクリニックは料金が安い場合が多く、クリニックフォアのように毎月4,015円から利用できるクリニックもあり、予算を抑えたいという方はオンラインでのAGA治療もおすすめです。

また、オンラインで治療を始めたからといって、対面での治療を受けられないというわけではありません。

いざ治療を始めてみて、効果があまり感じられなかったり、不安点があった場合は対面で治療が受けられるAGAクリニックに一度診察に行ってみたりすることもできます。

オンラインでも対面でも治療が受けられる、かつ全国各地にあるAGAクリニックにはAGAスキンクリニックなどもあるので、まずはオンラインで治療を受けてみて、不安な場合は対面で診察を受けてみるという選択肢もあります。

関連記事

近年では病院の「オンライン診療」も盛んになってきました。通院するタイプの従来の診療と比べて、医師による詳細な診断はできないものの、「ある程度症状は分かっていて、薬が欲しい」みたいなケースではとても便利です。AGA治療はオンラ[…]

online-aga

AGA治療は薬を飲み続ける必要があるので、薄毛と向き合う事も考慮しよう

ここまでAGA治療に必要な予算や治療を受ける際の注意点についてご紹介してきましたが、「そもそもAGA治療を受けない」という選択肢もあります。

特に40代の方となってくると、「薄毛が進行してきたのでAGA治療を受ける」という方が多いはずです。

最初の1年間はミノキシジルなども合わせて利用し最低でも10,000円ほどは毎月料金がかかる場合が多く、経済的にも負担がかかります。

ミノキシジルを内服薬として用いる場合をはじめとして、副作用にも気がかりな面があり、持病や体調などを考慮して積極的に薬を投与できないという場合もあります。

そういった場合はAGAと向き合うということも必要になってきます。

薄毛が目立たない髪型にしてみたり、思い切ってスキンヘッドにしてみる、かつらを使うなどといった髪の毛を生やさなくても良い髪型、ファッションをするという選択肢もあります。

また、食生活の見直しや生活習慣の見直しなども多くの薄毛治療に関する記事やテレビ番組で紹介されているように全く無駄ではありません。

もちろんAGAを発症している以上、薬を用いて治療を進めるのが最も効果的なのですが、例えば22時から午前2時のように、成長ホルモンの分泌が活発になる時間帯は積極的に睡眠を取るすることでジヒドロテストステロンが減少するという報告もあります。

このようにAGA治療を用いなくても「全くもって為す術がない」というわけでもありませんし、そもそも「髪の毛を生やさなければいけない」という思考を捨てることも選択肢のひとつです。

特に40代の方でご結婚されている方はお小遣い制の方も多いでしょうし、ご家族の協力が得られない場合、お小遣いからAGA治療費を出すのは難しいという方も多いはずです。

そういった際は思い切って「AGA治療を受けない」という選択肢を取ることも悪くないのかもしれません。

まとめ

今回は40代の方がAGA治療を受けるにあたって知っておきたいポイントやどのくらいの費用がかかるか、治療方法などについてご紹介してきました。

多くの方が「40代はもうAGA治療を始めるには遅すぎる」「今更始めても効果はない」と思っているかもしれませんが、AGAで治療において重要なのは年齢ではなく、どのくらいAGAが進行しているかです。

40代の方でも少し抜け毛が増えたという程度の方がいる一方で10代の方でかなり薄毛が気になるという方もいます。

自身のAGAの進行度合いや予算に応じて、ぴったりの治療を受けてください。

年齢別のAGA治療方法
10代のAGA治療20代のAGA治療30代のAGA治療40代のAGA治療
50代のAGA治療60代のAGA治療高校生のAGA治療大学生のAGA治療
若者のAGA治療