日本テレビ「DayDay.」「news every.」、フジテレビ「Live News イット!」ほか出演・取材協力
医学的に正しいかどうかを、その場で見抜く必要はありません。それは患者さんには難しいことですし、相手もそれを分かっています。
見るところは2つだけです。「今やらないと手遅れになります」と焦らされていないか。そして「これをやらないとダメです」と、ほかの選択肢の話が出なかったか。この2つは、医学の知識がなくても分かります。
じつはこの2点は、厚生労働省が患者向けに示している確認項目とほぼ同じです。さらに医師以外のカウンセラーが治療内容を決めることは、2025年8月の通知で医師法違反にあたると明確化されました。
カウンセリングを受けたあと、金額の話ばかりされた、その日のうちに決めるよう促された、こちらが聞いていない治療の説明が長かった——そんな感覚が残ることがあります。
その違和感は、だいたい当たっています。
ただ、問題は「じゃあ何を確かめればいいのか」です。医学的な質問ができれば見抜けますが、それは患者さんには難しい。軽い質問は相手も想定していて、簡単に返されて終わります。
そこで、知識がなくても分かる2つの点からお話しします。
1.「今やらないと手遅れになりますよ」と言われたら
いちばん多い言い方です。そして、これは医療の判断ではなく、決断を今日に持ち込むための言葉です。
誤解のないように正直に書きますが、当院でも「早いほうがいい」という話は必要に応じてします。AGAは進行するので、それは事実だからです。
重症度が高い方には、回復が少しでも良くなるように早めの治療をお勧めします。
そうでない方にも、遅くなることで治療的に不利になったり、余計に治療費がかかることがあるので、その旨はお伝えします。
違いはトーンです。判断材料としてお伝えするのか、決断を今日にさせるために言っているのか。
進行は年単位で進むものです。今日決めるか来週決めるかで結果が変わることは、まずありません。「今やらないと手遅れです!」と圧をかけられたなら、それは医学の話ではなく、契約の話です。
これは当院だけの見方ではありません。厚生労働省が患者向けに公開している注意喚起にも、こう書かれています。
その施術は「今すぐ」必要ですか? 最後にもう一度、確認しましょう。
美容目的の施術は、多くの場合緊急性がありません。「今契約すれば安くなる」などの勧誘に十分気を付けましょう。出典:厚生労働省「その美容医療、ちょっと待って!」
分かる方は「これは押し売りだな」と気づきます。ただ、真に受けてしまう方もいます。焦らされたと感じたら、その日は持ち帰ってください。それで手遅れになる病気ではありません。
当院では、院長が毎回、直接診察します。頭皮を拡大して見ないと分からないことが多いためです。初診料・再診料・カウンセリングは0円です。
予約の前に聞いておきたいことがあれば、LINEでご相談いただけます(相談だけでも構いません)
2.「これをやらないとダメです」と言われたら
もうひとつが、選択肢が示されないパターンです。
これも正直に書きます。当院でも「ここまでやらないと難しいと思います」という話はします。状態を見て、それが率直な見立てなら、そう申し上げます。
ただし、そこで終わりません。
それより弱い薬のパターンではどうなるか、という想定も含めてお話しして、検討していただきます。
高いプランほど良い、ということはありません。
ここが分かれ目です。「これしかありません」と言われたのか、「これが最善だと思うが、弱くするとこうなる」と示されたのか。
厚生労働省も、患者が確認すべき点として同じことを挙げています。
ほかの施術方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか?
ほかの施術方法が存在する場合には、それぞれの効果・リスク・費用などを比較した選択肢についても、理解できるまで説明を聞き、あなた自身で選択しましょう。医師の勧める施術方法が唯一の方法とは限りません。出典:厚生労働省「その美容医療、ちょっと待って!」
選択肢と、それぞれを選んだ場合にどうなるかが示されていれば、決めるのはあなたです。示されていないなら、決めさせられています。医学の知識がなくても、この違いは分かります。
そもそも、カウンセラーが治療内容を決めるのは違法です
ここまでの話には、法律上の裏づけがあります。
医師と話した時間より、白衣を着ていないカウンセラーと話した時間のほうが長い——そういうクリニックがあります。診察は5分、別室で1時間、というような形です。
2025年8月、厚生労働省がこれを名指しで違法と整理しました。都道府県・保健所あての通知(医政発0815第21号)で、こう書かれています。
患者の主訴や希望する処置を聞き取った上で、具体的な治療方法を選択して患者に対して提案し、又は決定するなど、患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為。(中略)
なお、これは形式的には各治療行為に係る料金設定の説明という体裁を取っていたとしても、実質的に患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為は、医行為に該当する。
出典:厚生労働省「美容医療に関する取扱いについて」(令和7年8月15日 医政発0815第21号)
つまり、医師免許のないカウンセラーが治療内容を提案したり決めたりすることは、医師法第17条違反にあたります。「これは料金の説明です」という建前も通用しない、とわざわざ書かれています。
この通知が出た背景も、同じ文書に書かれています。
患者がいわゆるカウンセラーのみと相談し決定した治療内容を、そのまま医師が実施している事例などが指摘されている。
出典:同通知
この通知は警察庁・消費者庁と協議のうえ出されたもので、保健所の立入検査、都道府県知事による是正命令、警察への告発までの手順が定められています。
ですから、カウンセラーが治療プランを提案してきたと感じたら、それは「感じが悪い」という話ではなく、制度上おかしいということです。
そのカウンセラーの方が悪いという話ではありません。そういう役割で採用され、そういう教育を受けている、という話です。彼らが持っているのは医学的な知識ではなく、契約に至るまでのマニュアルです。「どう言えば伝わるか」ではなく「どう言えば売れるか」というセリフが、社内で共有されていることもあります。
ほかにも、気づける場面があります
上の2つほど決定的ではありませんが、同じ性質のものです。
治療の説明より、支払いの説明のほうが長い
分割回数、医療ローンの審査、月々の負担額。こうした説明に時間が割かれている一方で、なぜその治療が自分に必要なのかの説明が薄い。
説明の時間配分は、そのクリニックが何を大事にしているかを表します。
頭皮を見る前に、プランの話が始まっている
マイクロスコープで頭皮を見て、進行の程度を確かめる。本来はそこからしか治療方針は決まりません。
見る前からプランの説明が始まっているなら、提案されているのはあなたの状態に対する治療ではなく、あらかじめ用意された商品です。
なぜ、そういうことが起きるのか
ここまでの話は、誰かが悪意でやっているというより、規模が大きくなるほど避けにくくなる構造から生まれています。
店舗数が増えれば、医師もスタッフも入れ替わります。品質を揃えるにはマニュアルが要ります。マニュアルは「多くの人に当てはまること」を書いたものなので、目の前のあなたに合っているとは限りません。
組織である以上、売上の目標もあります。目標を持った人が、治療内容を提案する立場にいる。それが誰かの悪意ではなく、仕組みとしてそうなっている、という話です。
医師についても同じです。店舗を増やせば、それだけ医師が要ります。短期間にまとまった人数を採用すれば、経歴や専門性に幅が出ます。数を揃えることと質を揃えることが両立しにくい、というだけの話です。
そもそもAGA治療には、専門医の資格制度がありません。医師免許があれば、経験の有無にかかわらず診療できます。これは当院にも同じように当てはまることです。だからこそ「誰が診るのか」は、ご自身で確かめていただく必要があります。
では、何が必要で何が不要なのか
ここまで読まれて、「結局どの治療が要るのか」を知りたい方もいると思います。
ですが、それを一般論で言い切ることはできません。
何が必要で不要かは患者さんごとに違うので、言えないというのが正直なところです。
当院としては、重症度に合わせた治療を考えて提案することが基本です。
進行の程度、年齢、これまでの経過、望んでいる状態、生活の事情。ある方に必要な治療が、別の方には過剰ということが普通に起こります。診察していない相手に断じることではないと考えています。
だからこそ、提案の中身そのものより、提案のされ方を見てください。焦らされていないか。選択肢が示されているか。誰が提案しているか。この3つです。
当院の場合はどうか
ここまで他院の話ばかりでは不公平なので、当院がどうしているかも書きます。
カウンセリングから診察、治療方針の決定まで、すべて院長が担当します。カウンセラーが治療内容を提案することはありません(AGA治療は毎回同じ医師が診る?)。
まずマイクロスコープで頭皮の状態を見て、進行の程度を判定します。そのうえで必要な強さを決めます。この順番でしか治療方針は決まりません。
そして治療を強める提案だけでなく、減らす提案もします。
もうひとつ、検査も増やしません。当院では遺伝子検査を行っていません。血液検査も、現時点では実施していません。
遺伝子検査に、治療を変えるようなエビデンスがないのだから、症状を見て治療を考えるほうが妥当です。
ホルモンの値も測っていません。測っても治療の中身が変わらないなら、気分の問題になってしまいます。治療につながらない検査であれば、私は不要という立場です。
検査を増やせば、そのぶん費用はかかります。結果によって治療が変わらない検査に、お金と時間を使う必要はありません。当院が見ているのは、頭皮の状態と、これまでの経過です。
減らすほうが良い場合、減らすことができる場合は、そのようにお話しします。
あくまでその方の状態に合わせた提案になります。
治療を減らせば、その分の売上は減ります。それでも状態を見て必要がないと判断すれば、そう申し上げます。必要のない治療をおすすめしない、というのはそういう意味です。
薄毛予防プランは月2,750円から。プランはいつでも変更・中止できるので、まず始めてから経過を見て強さを調整することもできます。
いま治療を受けている方も、これから考える方も、「この治療は自分に必要なのか」を確かめたいという理由でのご相談で構いません。カウンセリングは無料で、その場で契約をお願いすることはありません。
すでに契約してしまった方へ
ここまで読んで「もう契約してしまった」と思われた方もいるかもしれません。その場合のご相談も受けています。
まずお伺いするのは、どうされたいのか、そして主治医と相談されたかの2点です。多くの場合、主治医との関係が築けていない、あるいはそもそも決まった主治医がいない、という状況です。
そのうえでマイクロスコープで現在の状態を判定し、今の治療内容を見て、どういう可能性が考えられるかをお話しします。
ただし、医師同士の礼儀として、他院の医師の批判となるような内容・表現は控えさせていただいております。
医師によって考え方が違うことは普通にありますし、その場にいなかった私が断じることでもないと考えています。
当院での治療をご希望であれば、解約が可能なら解約されたほうがよいと考えます。解約が難しい場合は、そこまで支払ったコストをもったいないと思うかどうか、という話になります。ここはご本人が決めることです。
他院の治療内容にまで口出しはできませんが、可能な範囲でのアドバイスはします。
なお、契約や解約でお困りの場合は、消費者ホットライン「188」(お住まいの地域の消費生活センターにつながります)という公的な窓口があります。医療機関の対応そのものに疑問がある場合は、各都道府県の医療安全支援センターが相談を受け付けています。
まとめ
お伝えしたかったことは、3つです。
- 見抜こうとしなくて大丈夫です。医学的に正しいかどうかの判断は、患者さんには難しいことです。そこで勝負しなくて構いません。
- 見るのは3つ。「今やらないと手遅れです」と焦らされていないか。「これをやらないとダメです」と選択肢を示されずに決めさせられていないか。そして提案しているのが医師かどうか。知識がなくても分かります。
- 焦らされたら、その日は持ち帰ってください。AGAは進行しますが、今日決めるか来週決めるかで結果が変わる病気ではありません。
1と2は厚生労働省が患者向けに示している確認項目とほぼ同じで、3は2025年8月の通知で違法と整理された点です。あなたの違和感には、根拠があります。
迷っている段階でも構いません
他院で提案を受けて迷っている、契約したものの不安がある、まだどこにも行っていないが情報だけ集めている。どの段階でも構いません。
当院は院長が毎回直接診察します。マイクロスコープで頭皮を見て、いま治療が必要な段階なのかどうかからお話しします。初診料・再診料・カウンセリングはすべて0円で、その日に決めていただく必要もありません。カウンセリングだけで帰られる方も珍しくありません。
新宿三丁目駅 徒歩1分/土日も診療/03-5925-8241
参考文献
本文中の数値は上記の資料にもとづいています。リンク先は当院が管理するものではありません。



