育毛剤に使われている「トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン」をご存じですか?
別名「t-フラバノン」とも呼ばれ、有効成分の一つとして知られています。
今後育毛剤を使っていくのであれば「トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン」の効果を正しく理解しておきましょう。
そこで今回は、トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンの気になる効能効果や副作用について解説していきます。
ぜひとも参考にしていただき、自分に合った成分なのか「トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン」配合の育毛剤は購入するべきなのか検討してみましょう。
吉川 貴紀
AGAに悩み様々な薄毛対策グッズを利用しました経験があります。その際に感じた商品の効果や経験者ならでは調査力を活かして、薄毛に悩んでいる読者にわかりやすく役立つコンテンツをお届けします。様々な最新情報もお届けできればと思います。
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンとは?
おもな育毛効果 | ヘアサイクルの成長期を保つ 毛の成長を促進 抜け毛の予防 |
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化粧品表示名 | トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン |
医薬部外品表示名 | トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン |
特徴 | 花王が開発した育毛成分 t-フラバノンとも呼ばれる |
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンとは、花王が開発した育毛成分です。
具体的には、オトギリソウのエキスの中にあるアスチルビンという成分を、さらに分子設計や化合物の合成などを行い作られました。
この成分はt-フラバノンとも呼ばれており、主にヘアサイクルの成長期を保つほか、薄毛の予防、毛の成長の促進などの効果が確認されています。
花王が開発したということもあって、主に花王の育毛剤に使用されています。
ホルモンに働きかけるのではなく、毛母細胞に作用する成分ということもあり、男女ともに利用できるので、薄毛に悩んでいる方、薄毛の予防をしたい方はトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン配合の育毛剤を検討してみてはいかがでしょうか。
引用元:https://www.kao.com/jp/haircare/technology/12-4/
ただし、日本皮膚科学会では「女性型脱毛症に対する有効性の根拠は不足している」とされているので留意しておきましょう。
引用元:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
育毛剤にトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合される目的
育毛剤にトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合される目的は「毛母細胞の増殖促進」のためです。
育毛剤には肌荒れを防ぐ成分、保湿をする成分などさまざまな成分がありますが、トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンは有効成分なので、配合するだけで育毛に期待ができます。
シンプルに育毛のためにのみ配合されていると考えましょう。
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンの3つの効果効能
- ヘアサイクルの成長期を保つ
- 毛の成長を促進させる
- 抜け毛を予防する
前述したようにトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンは毛母細胞の増殖促進のために配合されていますが、実際にどのような効果・効能をもたらすのかも詳しく見ていきましょう。
主な効果効能は上記の通りです。それではそれぞれ詳しく解説していきます。
ヘアサイクルの成長期を保つ
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンはヘアサイクルの成長期を保ちます。
花王が行った実験によると、トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンを添加したことにより「TGF-β」の生産が抑制されたことが確認されています。
細胞死を促す「TGF-β」の活性化を抑えることにより、ヘアサイクルが退行期へ進みづらくなります。
そして、結果としてヘアサイクルの成長期を保ち、結果として薄毛が目立ちづらくなるということです。
つまり、ヘアサイクルが乱れることによる薄毛の改善が期待できます。
毛の成長を促進させる
毛の成長を促進させるという効果も期待ができます。
こちらも花王が行った実験によるとt-フラバノンの添加によって、毛母細胞の増殖が促進されることが確認されています。
また、生きた毛根に転化した場合も、毛母細胞の増殖促進に限らず、シンプルに毛の成長の促進も確認されました。
日本皮膚科学会でもトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンによって改善を確認しており「行ってもよい」と推奨されているので、毛の成長に関しては期待を持って良いでしょう。
抜け毛を予防する
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンには抜け毛の予防にも期待ができます。
花王では男性にサンプルを頭皮に散布したところ、髪を抜くときに必要な力の最大値が大きくなることが確認されました。
つまり、髪を引っ張っても抜けづらくなり、より髪が頭皮と接着しているということになります。
なお、日本皮膚科学会でも抜け毛の減少が確認されています。
まさに薄毛を予防するうえでは非常に頼りになる成分と言って良いでしょう。
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンの副作用
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンの副作用に関しては目立った報告はありません。
花王の公式では特に副作用についての言及はありませんし、日本皮膚科学会でも「副作用が軽微」と表現されていることから、通常の使い方であれば副作用は気になるものではないといえます。
ただし、トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合されている育毛剤には、アルコールや他の成分が入っているため、それらによって副作用を感じる可能性は考えられます。
特にアルコールが配合されている育毛剤は「赤み」や「はれ」が出てくる場合もあるので、肌に異常を感じた場合は使用を中止して、皮膚科医などに相談しましょう。
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合されている育毛剤一覧
トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合されている育毛剤は主に「サクセス バイタル チャージ」「サクセス薬用育毛トニック」「セグレタ」などが挙げられます。
花王が開発した成分というだけあって、花王の製品が主です。
それぞれ値段や使い勝手などの特徴がことなるので、より自分に合った育毛剤を選びましょう。
まとめ
今回は、トランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンの気になる効能効果や副作用について解説しましたがいかがでしたか?
有効成分の一つということもあって、抜け毛を予防したり、毛の成長を促進させたりと、育毛には特に高い期待が持てます。
また、マイナーな会社ではなく、一般的にも認知度の高い花王が開発して、花王の製品に配合されているため、信頼度が高いのも大きな魅力と言えるでしょう。
気になる方はトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノンが配合されている育毛剤を購入してみてくださいね。