「パントガールで初期脱毛が起きることはある?」など、パントガールの副作用について気になっていませんか?
パントガールに含まれる主な成分はビタミンやアミノ酸などで初期脱毛を起こしにくい治療薬です。
そのため、パントガールの服用中に抜け毛の症状を感じたら、他の脱毛症により髪の毛が抜けている可能性があります。
本記事では、パントガールの副作用や効果、初期脱毛が起きた時の対処法について紹介します。
「(※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)」
目次
パントガールの服用で初期脱毛は発症しないといわれる
パントガールの服用で、初期脱毛は起こりにくいとされています。
初期脱毛とは、AGA治療薬のヘアサイクル(毛周期)を正常に戻そうとするはたらきにより、新しい毛が古い毛を押し出すことで、一時的に抜け毛が増える副作用の一種です。
一方で、パントガールに含まれる成分は「ビタミンB群」や「ケラチン」「L-システイン」など健康な身体づくりや髪の毛の成長を助けます。ミノキシジルのように、ヘアサイクルに影響を与える成分は含まれていません。
そのため、パントガールを服用しても基本的に初期脱毛が起こることはなく、その他の重篤な副作用も報告されていません。
パントガールの服用で起こる初期脱毛以外の副作用
パントガールを服用すると、初期脱毛以外に以下の副作用が起こる可能性があります。
- 蕁麻疹・発疹
- 皮膚のかゆみ
- 吐き気・嘔吐
- 下痢・腹痛
- 心拍数の増加・動悸
- めまい・頭痛
パントガールの副作用は、皮膚のかゆみや胃腸系の症状、頭痛など軽微な症状がほとんどです。
パントガールに含まれる成分は、ビタミンB群など食事から摂取できるような成分がほとんどのため、重篤な副作用を引き起こした報告はありません。
ただし、上記のような症状を感じたら副作用の可能性があるため、内服を中止し医師に相談しましょう。
パントガールの服用中に初期脱毛が起きた場合の対処法
パントガールで初期脱毛が起きるケースはほとんどありませんが、生活習慣などの影響により初期脱毛の症状が現れる可能性があります。
パントガールの服用中に、初期脱毛が起きた時の対処法は次の2つです。
- 皮膚科やAGAクリニックへ相談する
- 帽子やウィッグを利用する
上記2つの対処法について詳しく紹介します。
皮膚科やAGAクリニックに相談する
初期脱毛のような症状が現れたら、まずは皮膚科やAGAクリニックに相談しましょう。
パントガールで初期脱毛は起こりにくいため、他の脱毛症が原因で抜け毛が増えている可能性があります。
また、抜け毛が増えたからといってパントガールの服用を中止すると元の状態に戻る可能性があるため、段階的にやめることが望ましいです。
症状の放置やパントガール服用を中止せず、正しい治療を受けるために皮膚科やAGAクリニックへ相談することが大切です。
帽子やウィッグを利用する
髪の毛の量が気になる場合は、帽子やウィッグを利用して頭部を隠しましょう。
根本的な問題の解決にはなりませんが、初期脱毛の症状が落ち着くまでの一時的な対策となります。
周りの人の目線が気になりストレスに感じる場合は、頭部を隠すのも選択肢のひとつです。
パントガールに期待できる作用・効果
パントガールの主要成分は「タンパク質」「アミノ酸」「ビタミンB群」などで、サプリメントに近い治療薬です。パントガールに期待できる作用・効果は次の3つです。
- びまん性脱毛症の改善
- 爪の補修や成長不良の改善
- 白髪の予防
上記3つの効果について詳しく紹介します。
びまん性脱毛症の改善
びまん性脱毛症とは、頭部全体の髪の毛が細くなり抜けていく脱毛症です。
AGA(男性型脱毛症)は頭頂部や前頭部など一部の髪の毛が抜けるのに対し、びまん性脱毛症は頭部全体に症状が現れるため、自覚症状が遅れることもあります。女性の薄毛の原因はびまん性脱毛症であることが多いです。
びまん性脱毛症を発症する原因には、女性ホルモンの乱れや減少、加齢、過度なダイエットなどが関係していると考えられています。
「パントガール臨床試験データ」では脱毛症状のある患者に投与したところ、3カ月後には70%の患者が脱毛が少なくなり、20%の患者は脱毛がなくなったとの報告もあります。
脱毛症状がある被験者のうち、びまん性脱毛症を有する患者も含まれているため、パントガールはびまん性脱毛症の改善が期待できると考えられます。
関連記事:女性に多い「びまん性脱毛症」とは?治る?原因・対策・治療法を解説
爪の補修や成長不良の改善
パントガールに含まれる成分「ケラチン」は、爪の主成分です。
パントガールを服用すると爪の成長に必要な栄養素を補え、老化や劣化により割れやすい状態の爪を補修、成長不良の改善が期待できます。
硬くて丈夫な爪を形成することにも、パントガールは役立ちます。
白髪の予防
パントガールは白髪予防にもつながります。
白髪が生えるのは、老化やストレスにより色素細胞がダメージを受け、髪の毛を黒くする「メラニン色素」が正常に生成されなくなることが原因です。
パントガールに含まれている「L-システイン」などは、髪の毛の成長を促す作用があり、色素細胞の機能を活性させ、白髪の増加を予防する効果が期待できます。
ただし、白髪の予防はパントガールの開発元「メルツ」が公言している情報ではないため、ご留意ください。
パントガールの服用でアレルギー反応が確認される場合は服用をしない
パントガールの服用で、アレルギー反応が現れることがあります。
過去にパントガールに含まれている成分でアレルギー経験がある方は、アナフィラキシー・ショックを起こすリスクがあります。アレルギー反応が確認された場合には、服用を避けましょう。
また、12歳未満の子どもは臨床試験が行われていないため、パントガールを使用できません。妊娠中の女性もパントガールの使用には注意が必要なため、事前に医師に相談しましょう。
パントガールでを服用する際の注意点
パントガールを服用する際の注意点は次の2つです。
- 個人輸入で医師の指示なく自分で勝手に治療を進めないようにする
- 医師から指示された用法・用量を遵守する
正しい飲み方をしなければ、思わぬ副作用を起こす可能性があります。2つの注意点に関して詳しく紹介します。
個人輸入で医師の指示なく自分で勝手に治療を進めないようにする
パントガールは個人輸入ではなく、医師に処方されたものを服用しましょう。
個人輸入とは、通販サイトなどから自分で直接購入する方法です。
個人輸入品には、偽薬や不純物の混入により思うような効果を得られない可能性があります。さらに、不純物が混入していると健康被害を引き起こすリスクもあります。
問題が起きてからでは遅いため、個人輸入ではなく医師の指示に従ってパントガールを購入・服用しましょう。
なお、ベアAGAクリニックではパントガールの取り扱いはありません。「スピロノラクトン内服」などの治療薬を使用しているため、詳しくは以下のページをご覧ください。
医師から指示された用法・用量を遵守する
パントガールの服用は、医師から指示された用法・用量を遵守しましょう。
パントガールは1日3回1錠ずつ服用するのが基本的な飲み方です。
パントガールの効果を実感するまでには少なくとも3カ月程度かかるため、効果が現れないからといって服用量を増やしたりやめてはいけません。用法・用量を守らないと、腹痛や頭痛といった副作用が現れる可能性があります。
正しい効果を期待するためには、医師から指示された用法・用量を守ることが必要です。
パントガールの使用以外で女性の薄毛を対策する方法
パントガールの使用以外で、女性の薄毛を対策する方法は次の6つです。
- 髪の毛の成長に必要な栄養を摂る
- 睡眠をとることで成長ホルモンを分泌させる
- ストレスを発散して自律神経を整える
- 頭皮マッサージで血流改善を行う
- 適切なヘアケアで頭皮の負担を軽減させる
- 育毛剤を使用して頭皮環境を整える
6つの対策について詳しく紹介します。
髪の毛の成長に必要な栄養を摂る
髪の毛の成長に必要な栄養を摂取することで、薄毛の対策につながります。
薄毛改善につながるとされる栄養素は主に次の7つです。
- タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
- コラーゲン
- イソフラボン
- L-システイン
- メチオニン
参照元:【女性に聞く】薄毛が改善した食べ物7選|髪の毛を増やすためには何を食べるべき?
髪の毛は主にタンパク質でできており、タンパク質が不足すると健康な髪の毛の成長を妨げることになります。しっかりタンパク質を摂取することで、薄毛改善が期待できるだけでなく、ハリやコシのある美しい髪づくりにもつながります。
また、ビタミン類は新陳代謝を促進するなど体の機能を正常化する栄養素で、ミネラルは髪の形成に欠かせない栄養素です。
さらに、コラーゲンは髪の毛の成長につながる細胞を保護する役割があり、イソフラボンは女性の脱毛症につながる酵素のはたらきを抑制する作用が期待できます。
薄毛改善につながる栄養素の詳細を次のページで解説しているため、あわせてご覧ください。
睡眠をとることで成長ホルモンを分泌させる
髪の毛の成長には十分な睡眠が必要です。成長ホルモンは細胞増殖や代謝を促進させると同時に、体の育成やメンテナンスに役立つ物質で、睡眠中に多く分泌されます。
睡眠不足は髪の毛の成長を妨げるため、短くても6時間以上の睡眠をとるようにしましょう。
また、以下の5つのポイントは睡眠の質を高めることにつながります。
- 早寝早起きする
- 朝起きたら朝日を浴びる
- 寝る前にお風呂に浸かってリラックスする
- 寝る前はスマホやテレビを見ない
- いつも決まった時間に布団に入る
朝起きたら朝日を浴び、毎日決まった時間に布団に入ることで生活のリズムが整い、睡眠の質を高めることができます。
ストレスを発散して自律神経を整える
髪の毛の成長を促すために、適度にストレスを発散させましょう。
ストレスがかかると自律神経のバランスが崩れ、ホルモンバランスの乱れや血管収縮を引き起こします。ホルモンバランスの乱れはヘアサイクルの乱れを引き起こし、血管収縮は髪の毛の成長を阻害します。
自律神経を整えるためには、ストレスを発散させることが大切です。
日頃からストレスを感じる方は、趣味に没頭、あるいは運動をしましょう。
映画や本、音楽、ゲームなどの趣味を楽しむことは、仕事や勉強などのオン・オフ切り替えることができます。また、運動で体を動かせば気分の落ち込みが発散され、心と体をリラックスさせることができます。
頭皮マッサージで血流改善を行う
頭皮マッサージで血流を改善することで、薄毛対策につながる可能性があります。
血流が悪い状態だと髪の毛や頭皮に栄養が行き届かず、髪の毛が成長しにくくなるため、頭皮マッサージを定期的に行うことが大切です。マッサージを行うことにより、気分のリフレッシュにもつながります。
頭皮マッサージは洗髪中や入浴後など、体が温まっている状態で行い、心地いいと感じる力加減で頭皮をもみほぐすのがポイントです。
ヘッドスパや頭皮マッサージによる薄毛改善の効果について、次の記事で詳しく解説しているためあわせてご覧ください。
関連記事:【医師監修】ヘッドスパで薄毛が治る?期待できる効果とは
適切なヘアケアで頭皮の負担を軽減させる
ヘアケアは正しいやり方で行いましょう。間違ったヘアケアは頭皮に負担をかけ、薄毛につながるリスクがあります。
正しいヘアケアのポイントは次の3つです。
- シャンプー前にブラッシングする
- 洗髪後はタオルドライする
- ドライヤーは20cmほど離して根元から乾かす
シャンプー前に丁寧にブラッシングすることで、シャンプー中に髪の毛が絡まりにくくなり、引っ張られなくなります。
洗髪後、長時間ドライヤーをあてると髪の毛や頭皮にダメージを受けます。ドライヤーをする前にタオルドライをし、ドライヤーは20cmほど離して根元から乾かしましょう。
正しいヘアケアの詳細は以下の記事をご覧ください。
関連記事:ドライヤーで髪の毛が抜ける…本数が多いとやばい?薄毛の基準や抜け毛への対策を紹介
育毛剤を使用して頭皮環境を整える
正しい生活習慣やヘアケアを意識して、薄毛が気になる方・心配な方は、育毛剤を使用して頭皮環境を整えましょう。
育毛剤の効果には個人差があり、抜け毛が進行してからでは大きな改善効果が見込めない可能性があるので、薄毛が気になりはじめたタイミングで使用することがおすすめです。
ただし、市販の育毛剤は有効成分の配合濃度が少ないため、より配合濃度の高い育毛剤を使用したい方は、クリニックで処方してもらいましょう。
パントガール服用中の初期脱毛に関するご相談はベアAGAクリニックへ
パントガールの主成分はビタミンやアミノ酸などです。配合成分はサプリメントに似ているため、パントガールはその他の治療薬のように初期脱毛を発症しにくいです。
パントガールを服用して抜け毛の症状がある場合には、別の脱毛症による原因が考えられます。
パントガール服用中に初期脱毛の症状を感じた方は、ベアAGAクリニックへご相談ください。患者さまの症状などをチェックし、抜け毛の原因を突き止め、一緒に治療計画を立てていきます。