「生理前・生理中に抜け毛が増えている気がする」などとお悩みではありませんか?
生理前や生理中に抜け毛が増える原因は、ホルモンバランスの変化や貧血、ストレスなどが考えられます。抜け毛を防止するためには、髪の毛の成長に欠かせない栄養素を摂取したり、生活リズムを整えるなどの対策が必要です。
また、生理以外の原因により引き起こされていることもあるため、原因に合う対処を行うために専門のクリニックを受診するのも選択肢のひとつです。
本記事では、生理前に抜け毛が増えるメカニズムや生理前・生理中の女性ホルモンのはたらきなどを詳しく紹介します。
(※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)
目次
生理前に抜け毛が増えるメカニズム・原因
生理前に抜け毛が増えるメカニズム・原因は3通りあります。
- ホルモンバランスの変化
- 貧血状態になっている
- ストレスが溜まっている
3つの原因について詳しく紹介します。
ホルモンバランスの変化により髪の毛が成長しにくく抜け毛が増えやすくなる
女性ホルモンの一種「エストロゲン」の減少が、髪の毛の成長に影響すると考えられています。
エストロゲンは、髪の毛の成長や髪の毛を抜けにくくするのに役立ちます。しかし、ホルモンバランスが変化しエストロゲンが減少すると、髪の毛は成長しにくくなり抜け毛が増えるというメカニズムです。
加齢や妊娠・出産だけでなく、生理もホルモンバランスが変化する要因のひとつです。特に生理前はエストロゲンが大きく減少しやすいため、生理前に抜け毛が増える傾向にあります。
参照元:エストロゲンの機能とストレス
生理により貧血状態になっており髪の毛の成長に必要な栄養が不足する
生理が原因の貧血も抜け毛が増える理由の1つです。
漢方の考えでは、髪の毛のことを「血余(けつよ)」と言い、血が余ってできたものと捉えられます。また、血が不足すると体に十分な栄養が行き届かなくなり、髪の毛が細くなったり抜け毛が増えたりするとされています。
そのため、生理が原因で貧血になりやすい女性は、抜け毛が増える可能性があるため注意が必要です。
生理に対するストレスが溜まり抜け毛につながる
生理でストレスが溜まっている人は抜け毛に気を付ける必要があります。
ストレスが溜まると抜け毛の症状を悪化させる可能性があるほか、自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れにもつながります。自律神経やホルモンバランスの乱れは、血行不良を引き起こし、髪の毛の成長を妨げる要因のひとつです。
ストレスは身体にとって悪影響となり抜け毛を引き起こす原因にもなるため、生理前はストレスを溜め込まないよう意識することが大切です。
また、生理前・生理中に食欲が増して暴飲暴食をしてしまい、栄養バランスが偏るのも抜け毛が増える原因のひとつとして考えられます。
生理前・生理中の抜け毛に関係する女性ホルモンとそのはたらき
生理前・生理中の抜け毛に関係する女性ホルモンは以下の2種類があります。
- エストロゲン(卵胞ホルモン)
- プロゲステロン(黄体ホルモン)
女性は2種類のホルモンのバランスにより体をコントロールしています。女性ホルモンと抜け毛の関係について、詳しく紹介します。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
エストロゲンは「卵胞ホルモン」とも呼ばれる女性ホルモンの一種です。エストロゲンには主に5つのはたらきがあります。
- 卵子のもと「卵胞」を成熟させる
- 髪の毛の成長を助ける
- 女性らしい体をつくる
- シミやシワを防止する
- 自律神経を活発にする
生理から排卵までの期間はエストロゲンが優位になり、排卵後から生理前はプロゲステロンが優位になります。2種類のホルモンが交互に増減することで、女性は体をコントロールしており、規則的に生理が訪れます。
しかし、プロゲステロンが優位の時期はエストロゲンが減少し、抜け毛につながる可能性があるため、頭皮マッサージなどの正しいヘアケアが大切です。また、髪の毛の成長に必要な栄養を摂取したり、十分な睡眠をとったりして、生理前・生理中の抜け毛の増加を防止しましょう。
プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロンは「黄体ホルモン」とも呼ばれる女性ホルモンの一種です。プロゲステロンには主に4つのはたらきがあります。
- 子宮の状態を整えて妊娠に備える
- 体温を上昇させる
- 皮脂の分泌を活発にする
- 栄養を体に蓄積する
排卵から次の生理までの期間は、プロゲステロンが優位になる時期です。生理前のこの時期は、むくみやだるさといった身体の不調を感じやすくなります。
さらに、肌や髪の毛のバリア機能となる皮脂の分泌が活発になり、頭皮環境を悪化させる可能性があります。頭皮がデリケートな状態になるため、頭皮に負担のかかりにくいシャンプーを選ぶことが大切です。
生理前・生理中の抜け毛対策方法
生理前・生理中の抜け毛の対策方法は次の4つです。
- AGAクリニックなど専門の治療機関へ相談する
- 髪の毛の成長に欠かせない栄養素の摂取・食事方法を意識する
- 生活リズムを整え十分な睡眠時間を確保する
- 過度なダイエットを控え適度に体を動かす
4つの対策について、詳しく紹介します。
AGAクリニックなど専門の治療機関へ相談する
抜け毛がひどくお悩みの女性は、AGAクリニックなど専門の治療機関へ相談しましょう。
女性の抜け毛は複数の原因が関係して引き起こされていると考えられます。人によっては食事や睡眠などの生活習慣を改善しても、生理前・生理中の抜け毛が減らない可能性があります。
抜け毛を予防・改善するためには、原因に適した治療を受けることが大切です。
ベアAGAクリニックでは、女性の抜け毛・薄毛治療に対応しています。投薬治療やサプリメント、メソセラピーなど複数の治療法を提供しているため、抜け毛でお困りの女性は一度ベアAGAクリニックへご相談ください。
髪の毛の成長に欠かせない栄養素の摂取・食事方法を意識する
生理前・生理中は規則正しい食生活を意識し、特にタンパク質や亜鉛・ビタミン類など髪の毛の成長に欠かせない栄養素を摂取するようにしましょう。
多くの女性は、生理前・生理中に食欲が増しやすいです。食欲が増すのは、女性ホルモンの一種「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が主な原因と考えられています。
生理前はプロゲステロンの分泌量が増加し、身体が無意識に脂肪や水分などの栄養素を蓄えようとする時期です。さらに、イライラしやすい時期でもあり、ストレスで暴飲暴食しやすくなります。
生理前・生理中に食欲を抑えるためには、食事を小分けにすることがおすすめです。空腹の状態で一度に多くの食事を摂ると、体内の血糖値が急激に上昇し、その後急激に減少します。血糖値が低下している状態に空腹を感じるため、小分けにして食事を摂ることで血糖値を一定の水準に保ち、空腹感を減らすことができます。
特にタンパク質や亜鉛、ビタミン類は髪の毛の成長に欠かせない栄養素のため、意識的に摂取しましょう。
関連記事:女性の抜け毛予防におすすめのサプリメント7つ|亜鉛やビオチンなどに期待できる効果を解説
生活リズムを整え十分な睡眠時間を確保する
生理前・生理中の抜け毛対策には、十分な睡眠時間を確保することも大切です。
睡眠中は1日のなかでホルモン分泌がもっとも活発になる時間帯です。睡眠時間が短かったり、睡眠の質が低かったりするとホルモンバランスの乱れにつながります。まとまった睡眠時間を確保しても、眠りが浅いと心身の疲労を十分に回復できません。
そのため、夜更かしを避け翌朝すっきりと起きられるように生活リズムを整えましょう。就寝前のスマホやパソコンの画面を見るのをやめるだけでも、睡眠の質を向上させることができます。
過度なダイエットを控え適度に体を動かす
ダイエットは問題ありませんが、過度なダイエットは髪の毛の成長にも悪影響です。
過度に食事量を減らすと栄養バランスが乱れて、髪の毛に十分な栄養を送ることができません。さらに、貧血やホルモンバランスの乱れにもつながり、髪の毛の成長を妨げてしまいます。
ダイエットをする場合にはただ食事量を減らすのではなく、運動と組み合わせて健康的に行いましょう。また、栄養バランスのいい食事を心がけ、ホルモンバランスを整えることも大切です。
生理中の貧血による抜け毛を防ぐために1日に摂取すべき鉄分量
貧血を防止するためには、鉄分を摂取するのが望ましいです。
厚生労働省が運営する情報サイト「e-ヘルスケア」によれば、成人女性は1日あたり約0.8mgの鉄分を損失し、月経時は追加で1日約0.5mgの鉄分を損失していると発表されています。
損失した鉄分は食事から補う必要があり、月経のある女性は1日10.5mg(月経がない女性は1日6.5mg)の鉄分の摂取が推奨されています。
鉄分を多く含む食材にはレバーや赤身肉、赤身の魚、卵、牛乳などです。貧血による抜け毛を防ぐためにも、意識的に鉄分を摂取しましょう。
抜け毛の原因が生理かどうか不明な際はクリニックへ相談する
抜け毛の原因が生理によるものかどうか、不明な場合には専門のクリニックへ相談しましょう。
女性の抜け毛が増加する原因はさまざまです。
生理後も抜け毛が多いと感じる場合には、生理以外の原因が考えられます。あるいは生理に加えて、複数の原因が絡んで抜け毛が増加している可能性もあります。
抜け毛を防止するためには、原因に合わせた対策が必要です。
ベアAGAクリニックでは、抜け毛が増加している原因や一人ひとりに合った治療方法を提案するための検査も行っております。を突き止めます。抜け毛でお悩みの女性はぜひベアAGAクリニックへご相談ください。
生理が原因の抜け毛発症時にしてはいけない行動
生理が原因で抜け毛が発症している時、やってはいけない2つの行動があります。
- 自分で抜け毛治療薬を輸入・購入し医師に相談なく治療を行う
- 乱れた食生活や生活リズムを改善しない
2つの行動について、なぜやってはいけないのか詳しく紹介します。
自分で抜け毛治療薬を輸入・購入し医師に相談なく治療を行う
抜け毛の治療薬は、通販サイトなどで輸入・購入することができます。しかし、個人の判断で購入した治療薬の使用は危険です。
通販サイトなどで購入した医薬品には、偽造品や粗悪品が紛れている可能性があります。万が一、治療薬の中に不純物が混入していた場合、正しい効果が期待できないほか、重篤な副作用を引き起こすリスクがあります。
問題が起きてからでは遅いため、個人で輸入・購入するのではなく、クリニックを受診し医師に処方してもらった治療薬を使用しましょう。
乱れた食生活や生活リズムを改善しない
乱れた食生活や睡眠不足などの不規則な生活リズムは、髪の毛の成長にとって悪影響です。
生理前・生理中の抜け毛の増加は、乱れた生活リズムなどが関係して引き起こされていることも考えられます。また、ホルモンバランスや自律神経が乱れて、生理前・生理中の抜け毛の増加を悪化させる可能性があります。
乱れた食生活や睡眠不足を感じる方は、生活リズムを改善しましょう。
生理前・生理中の抜け毛についてよくある質問
生理前・生理中の抜け毛に関するよくある質問は次の2つです。
- ドラッグストアなどに売っている「命の母」は抜け毛に効果ありますか?
- 妊娠・出産と抜け毛は関係がありますか?
2つの質問について回答します。
ドラッグストアなどに売っている「命の母」は抜け毛に効果ありますか?
抜け毛を改善する効果・効能は認められていません。
「命の母」は更年期に起こる不調の改善を目的としている医薬品です。更年期症状のイライラやほてり、倦怠感の改善は期待できますが、抜け毛に対する改善効果は期待できません。
関連記事:更年期の抜け毛に漢方はおすすめか解説|更年期の薄毛対策方法を紹介
妊娠・出産と抜け毛は関係がありますか?
妊娠・出産と抜け毛の増加は関係があると考えられます。
産後に抜け毛が増加する症状を「分娩後脱毛症」といい、出産経験のある女性の半数以上が経験すると言われています。産後に抜け毛が増える理由は主に次の3つです。
- ホルモンバランスの変化
- 生活サイクルの乱れ
- 育児ストレス
妊娠中は女性ホルモンの一種「エストロゲン」が非妊娠時の約100倍に増え、出産後に一気に低下します。エストロゲンは髪の毛の成長を助けるはたらきがあるため、エストロゲンの減少により出産後は抜け毛が増えやすくなります。
また、育児による生活サイクルの乱れやストレスも抜け毛の原因のひとつです。
産後の抜け毛が増える原因や対策について、以下の記事で詳しく解説しているためあわせてご覧ください。
関連記事:【医師監修】産後の抜け毛はいつまで続く?原因とすぐにできる対策
関連記事:産後の抜け毛でスカスカの前髪に悩む原因を紹介|薄毛の原因と気になる際の対処法
生理中の抜け毛に関するご相談はベアAGAクリニックへ
女性の抜け毛は、さまざまな原因が絡み合って引き起こされるケースが多いです。
生理前・生理中に抜け毛が増えるのは、ホルモンバランスの変化や貧血、ストレスなどが原因です。
抜け毛を予防するために、専門のクリニックの受診をおすすめします。クリニックでは抜け毛の原因に合う治療を受けることができます。
ベアAGAクリニックは女性の薄毛治療に対応しており、投薬治療やサプリメント、メソセラピーなどの治療法をご用意しております。検査結果をもとに、原因に合わせた治療法をご提案しているため、抜け毛でお困りの女性はベアAGAクリニックへご相談ください。