男性の薄毛治療にはプロペシアを使うのが一般的です。では、女性の薄毛治療でもプロペシアは使えるのでしょうか。
結論からいうと、女性の薄毛治療にはプロペシアは使えません。
なぜなら、女性がプロペシアを使ってもしっかり効果が得られないうえに身体への危害が大きいからです。
ではどのようにして女性は薄毛治療を行うのでしょうか。
当記事では、女性でも可能な薄毛治療法と女性がプロペシアを使えない理由を詳しく解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
吉川 貴紀
AGAに悩み様々な薄毛対策グッズを利用しました経験があります。その際に感じた商品の効果や経験者ならでは調査力を活かして、薄毛に悩んでいる読者にわかりやすく役立つコンテンツをお届けします。様々な最新情報もお届けできればと思います。
AGA治療で使われる「プロペシア」は女性は使用できない
結論として、女性は「プロペシア」を使用することはできません。
プロペシアの添付文書情報には下記の記載があります。
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性
引用元:医療用医薬品 : プロペシア
女性のプロペシア服用に、とくに注意を促しているのは妊娠または授乳中の女性に対してです。
つまり、胎児にも悪影響を及ぼす危険性があると予想できます。
また、日本皮膚科学会が発表しているガイドラインでも下記のような記載があります。
CQ1:フィナステリドの内服は有用か?
推奨度:A(男性型脱毛症),D(女性型脱毛症)
推奨文:男性型脱毛症にはフィナステリドの内服を行うよう強く勧める.一方,女性型脱毛症には行うべきではない.
ここでも「女性はプロペシアの治療を行うべきではない」と断言しています。推奨度Dとはもっとも勧められない評価をさします。
このように、プロペシアは男性専用の薄毛治療薬のため、女性の方は使わないようにしましょう。
プロペシアを女性が使えない理由
次は、女性がプロペシアを使えない理由を詳しく解説していきます。
前述している部分もありますが、大きく分けると3つの理由があります。
女性がプロペシアを服用すると身体に及ぼす危険性が高くなります。とくに、妊娠中の女性が使うと胎児にまで悪影響を及ぼす可能性があるため絶対に避けるべきです。
ホルモンバランスが乱れる
女性がプロペシアを使うとホルモンバランスが乱れる可能性があります。
なぜなら、女性の体内には男性ホルモンが少ないからです。
そもそもプロペシアは、主成分であるフィナステリドが5αリダクターゼⅡ型を抑制することで抜け毛を予防します。
5αリダクターゼと男性ホルモンが結合すると生成される、ジヒドロテストステロン(DHT)が抜け毛の原因となるからです。
そのため、男性ホルモンが少ない女性がプロペシアを使うとホルモンバランスが乱れてしまう恐れがあります。
頭痛や吐き気など、さまざまな体調不良の原因になり、最悪の場合さらに薄毛が悪化する可能性があります。
妊娠中の服用は胎児に悪影響を及ぼす可能性がある
妊娠している女性のプロペシア服用はNGですが、胎児が男児だった場合、とくに注意しなければなりません。
なぜなら、プロペシアの成分が男児の生殖機能発達に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
男児の生殖器の生成にはDHTが必要ですが、プロペシアによってDHTの生成を抑制されると、未発達のままになることも考えられます。
つまり、妊娠中や授乳中の女性はプロペシアを「飲まない」、「触らない」ことが重要です。
プロペシアの有効性が認められていない
女性がプロペシアを使っても有効性が認められていません。
日本皮膚科学会のガイドラインでも下記の記載があります。
,137 名の女性被験者を対象とし
た観察期間 1 年のランダム化比較試験において 1 cm2
あたりの硬毛数はフィナステリド投与群で-8.7,プラ
セボ群で-6.6といずれも減少し,フィナステリド投与
群とプラセボ群の間で有意差はなかった.
つまり、プロペシアを使用した女性と、なにも使用していない女性を比較しても、どちらも髪は減少し効果に差はなかったと述べています。
女性の薄毛(FAGA)の治療方法を解説
ここまでは、女性がプロペシアを使えない理由を説明してきました。では女性はどのように薄毛治療をすればよいのでしょうか。
結論は、プロペシアを使わない治療を行います。具体的には次の4つの方法があります。
このように、プロペシアを使わない治療法もあります。
一つずつ詳しく解説していきます。
1.女性薄毛治療薬の「スピロノラクトン」を使用する
プロペシアが使えない女性の薄毛治療薬のひとつに「スピロノラクトン」があります。
スピロノラクトンは、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)が男性ホルモン受容体と結合するのを防ぐ作用があるため、女性の薄毛(FAGA)にも効果的です。
体内の女性ホルモンが男性ホルモンより少なくなるために起こる
つまり、女性が男性型脱毛症を起こしてしまっている状態です。
しかし、スピロノラクトンによって男性ホルモンを抑制することで女性も薄毛を予防できます。
このように、女性はプロペシアを使えない代わりに、スピロノラクトンを使用した薄毛治療が効果的です。
2.ミノキシジルの外用薬を使用する
女性の薄毛治療にはミノキシジル外用薬を使用する方法も効果的です。
- 毛母細胞の活性化
- 血管拡張作用
- ヘアサイクルの正常化
ミノキシジルが毛乳頭細胞へ働きかけることにより、毛母細胞が活性化され髪の細胞分裂が促進されます。
また、血管を拡張させ、毛母細胞へたくさんの栄養を運ぶことで太く強い髪が生えます。
このように、ミノキシジルにはヘアサイクルを正常化させる働きがあるため、発毛剤としてAGA治療に使われるようになりました。
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3.女性用の育毛剤を使用する
そこまで薄毛が気にならない人は、女性用の育毛剤を使用する方法もあります。
育毛剤は今生えている髪を育てる目的があり、頭皮環境を整え太く抜けにくい丈夫な髪にします。そのため、今ある髪が細くハリやコシがないと悩んでいる人にはおすすめです。
しかし、育毛剤にはミノキシジル成分が含まれていないため発毛効果はありません。したがって、頭皮が透けるほど薄毛に悩んでいる人にはおすすめできません。
薄毛が気になる人は、ミノキシジル発毛剤を使用しましょう。
発毛剤と育毛剤の違いを下記の表で比較しました。しっかり比較してあなたの状態に合うものを選びましょう。
種類 | 発毛剤 | 育毛剤 |
---|---|---|
分類 | 第1類医薬品 | 医薬部外品 |
ミノキシジル含有 | あり | なし |
目的 | 新しく髪を生やす | 今ある髪を育てる |
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4.女性の薄毛治療のクリニックを使用する
男性の薄毛治療においてAGAクリニックは有名ですが、女性の薄毛治療にもAGAクリニックはおすすめです。
なぜなら、近年女性も通えるAGAクリニックが増えてきているからです。
豊富なプランから一人ひとりに合う治療法を提案してもらえるため、AGAクリニックへ通院する女性も増えてきました。
また、オンライン診療ができるクリニックが多いところも人気のうちです。
・投薬治療
・外用薬やサプリメントを使用した治療
・メソセラピー、自毛植毛
AGAクリニックは経験豊富な医師が診察してくれるため、安心して治療を受けられるメリットがあります。
まとめ
さまざまなリスクを考えると、薄毛に悩む女性にプロペシアは使えません。
しかし、治療法がないわけではありません。
・スピロノラクトン
・ミノキシジル外用薬
・女性用育毛剤
・女性の薄毛治療のクリニック
このように、プロペシアを使わなくても女性の薄毛治療は可能です。
このなかでも、当サイトではAGAクリニックを受診して医師の診断を受けることをおすすめします。理由は、医療機関で治療することで安心感があるからです。
ぜひ、あなたに合う治療法をみつけてください。
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