フケが発生する原因とは?よくある要因と対処法を解説

「頭皮の洗髪をしっかりしているけどフケがでてしまう…」と悩んでいる方は多いのではしょうか。

フケは、皮膚の老化によって剥がれた古い角質のことです。フケが出でしまうことは仕方ないことですが、正しい頭皮ケアや生活習慣を整えることで改善は可能です。

今回はフケが発生する原因を解説し、フケが発生した時の対処法についても併せて紹介していきます。正しい頭髪ケアや予防対策をしっかり行い、フケの悩みを解消していきましょう。

著者情報 内田純平AGAマガジン編集部
内田 純平
30代前半の頃から薄毛に悩み、さまざまなAGAクリニックを調査しました。実際に飲み薬や育毛剤だけに限らずメソセラピーやHARG療法などの治療方法を試し、一時期は植毛まで考えました。が、無事に復活できました。その経験を活かしてAGAに悩むの皆さんのサポートをしていきたいと考えています。

フケの種類は原因別に2種類ある

フケは誰にでも発生してしまうものですが、生活習慣などの乱れによって質が悪いフケが発生してしまいます。

皮膚には「ターンオーバー」という古い皮膚が1ヶ月程度で生まれ変わるサイクルが存在します。この代謝によって剥がれた「古い頭皮の角質」がフケと呼ばれています。

このターンオーバーが乱れてしまうことで、良くないフケが発生してしまいます。

フケには主に2種類あり、「脂性フケ」と「乾性フケ」の特性について解説していきます。

脂性フケ

特徴・黄白色
・毛穴を覆うほどの大きさ
・水分量が多くベトベトしている
・頭皮や頭髪にはりつく
原因・過剰な皮脂の分泌による原因菌の増殖
・シャンプー剤などのすすぎ不足
なりやすい人皮脂分泌が多い人
時期(季節)高温多湿な梅雨〜夏
対策皮脂が残らないように丁寧に洗髪する

脂性フケは、サイズが大きく、ベトベトと粘り気があることが特徴です。粘り気があることで頭皮の毛穴に詰まりやすく、抜け毛にも繋がってしまいます。

皮脂の過剰な分泌が原因で、脂性のフケが発生してしまい、男性は10代〜60代、女性は30代までが皮脂の分泌量のピークとされています。

また、真夏の暑い時期に代謝が良くなるとで皮脂腺の活動も活発になり皮脂の分泌量が増えるなど、皮脂分泌は季節による要因も大きいです。

他にも、洗髪不足や皮脂の大量分泌にともなって、皮脂を餌とする細菌(マラセチア菌)が異常増殖してしまいます。この細菌の増殖によって、頭皮が刺激を受け脂性のフケが発生してしまいます。

脂性肌タイプの方は、頭皮に皮脂や汗が多く発生するので脂性フケになりやすいです。

乾性フケ

特徴・白色
・パラパラとした粉のような大きさ
・水分量が少なくカサカサしている
・落ちやすく衣服に細かくはりつく
原因・頭皮の乾燥
・過剰な洗髪
なりやすい人乾燥肌の人
時期(季節)乾燥する秋〜冬
対策必要な皮脂まで除去しないように洗髪する

乾性のフケは、脂性フケとは反対にカサカサしているのが特徴のフケです。

頭皮が乾燥していることや皮脂の分泌が少ないことが原因で乾性フケが発生してしまいます。

洗浄力の強いシャンプーや洗髪のしすぎによって皮脂が必要以上に落とされることでターンオーバーのリズムが早まってしまいます。

ターンオーバーのリズムが早まることで、未熟な角質が剥がれ乾性フケとなります。

また、乾燥しやすい秋から冬の時期に乾性フケは発生することが多いです。特に、乾燥肌の人は頭皮も乾燥しやすいので、乾性フケになりやすいです。

乾燥した頭皮は敏感な状態になっているため、刺激が少しでもあると炎症を起こしかゆみの原因にもなりやすいと言えます。

フケが発生する4つの原因

フケが多く発生してしまう主な原因は主に4つあります。

ここでは、フケの原因となる要因について詳しく解説していきます。

原因1.洗髪の不足による皮脂汚れ

洗髪の不足による皮脂汚れは、フケが発生してしまう原因となります。

洗髪不足だと頭皮に皮脂がたくさん溜まり細菌が増殖し、ターンオーバーが乱れてしまいます。

フケだけでなく、繁殖した細菌によってかゆみを引き起こし頭皮に炎症を与えてしまいます。

細菌の繁殖やターンオーバーの乱れによって、フケが発生してしまうので、洗髪不足の方は注意が必要です。

原因2.洗髪のやりすぎによる乾燥

洗髪のやりすぎや頭皮の乾燥は、乾性フケの原因となります。洗髪のやりすぎだけでなく、乾燥肌の方も頭皮が乾燥しやすいので同様に注意が必要です。

乾燥した頭皮は、皮脂が少ない状態で頭皮をバリアする機能が弱まってしまいます。皮脂のバリア機能が弱まると、ターンオーバーのサイクルが早まるので未熟な角質が剥がれます。

この剥がれた未熟な角質が乾性フケの原因となります。乾燥した頭皮はとても敏感なので、少しの刺激が加わるだけでも、かゆみの原因となります。

乾性フケを防ぐために、過度の洗髪や洗髪後のドライヤーを正しく当てるなど、頭皮の乾燥を防ぐことが重要です。

原因3.シャンプーのすすぎ残し

シャンプーのすすぎ残しは、脂性フケが発生する原因です。

すすぎ残されたシャンプーは汚れとなり毛穴に溜まってしまい、毛穴に溜まったシャンプーは時間が経つと酸化していきます。

そのため、皮脂、汚れやターンオーバーによって頭皮から剥がれた古い角質と合わさってしまうことで、ベタベタした脂性フケが発生してしまいます。

また、シャンプーのすすぎ残しは頭皮のダメージや異臭の原因にもなるので、シャンプーを正しくすすぐことで脂性フケとヘアダメージの抑止に繋がります。

原因4.ストレスや生活習慣の乱れ

ストレスや生活習慣の乱れは、脂性フケと乾性フケの両方が発生してしまう原因となってしまいます。

ストレスや生活習慣の乱れによるホルモンバランスの崩れは、頭皮の皮脂やターンオーバーの機能が正しく機能せず、フケが発生してしまう要因となるのです。

また、ストレスや生活習慣の乱れは頭皮の血流が悪くなるので、抜け毛や薄毛のリスクも高まります。

そのため、フケを防ぐには適度な食事や運動を心がけ、生活習慣を正しくすることで、過度なストレスをかけずホルモンバランスを正常にキープすることが重要です。

フケが発生した時の3つの対処法

フケが発生した時の対処法は、主に3つあります。

ここでは、それぞれの対処法について解説していきます。

対処法1.適度に、適切に洗髪をする

まず、適度に、適切に洗髪をすることが重要となります。

洗髪不足や過度な洗髪、シャンプーのすすぎ残しはフケが発生する原因となります。

そのため、不適切な洗髪が原因で発生するフケを対処するためにも、正しい方法で洗髪をすることが重要となります。

正しい洗髪方法は以下の通りです。

  1. ぬるま湯で予洗いをする
  2. シャンプーをすぐに頭皮につけず、まず手にとって泡立てる
  3. シャンプーを泡立てたら、指の腹を頭皮にあてて刺激を与えず洗う
  4. すすぎ残しがないように注意しながら、ぬるま湯(約38度)でシャンプーを洗い流す

洗髪をする際、頭皮を強く洗う人も多いと思いますが、頭皮を優しく長めにすすぐことがポイントとなります。

洗髪の回数が多いと必要な皮脂まで洗い流されてしまうので、洗髪は1日1回程度で十分です。

また、ドライヤーを入浴後にかける際は、頭皮とドライヤーの距離が近くなりすぎないようにすることも大切です。

ドライヤーが近いと熱風によって頭皮が乾燥してしまうので、フケの発生に繋がりかねません。最低でも10cm以上は離しておきましょう。

対処法2.使用するシャンプーを見直す

次に、現在使用しているシャンプーを見直す方法があります。

シャンプーは、複数の種類があるので自身にあわないシャンプーを使うことでフケが発生してしまう原因にもなりかねません。

シャンプーの種類は主に下記3種類に分かれています。

  • アルコール系シャンプー
  • 石鹸系シャンプー
  • アミノ酸系シャンプー

それぞれの特徴としては、アルコール系シャンプーと石鹸系シャンプーは洗浄力が強いことが挙げられます。

しかし、洗浄力が強い分必要な皮脂まで洗い流してしまうこともあります。

アミノ酸系シャンプーは洗浄力が弱く他の2種類と比較すると劣りますが、低刺激なので頭皮や髪の毛に優しい成分で作られています。

頭皮トラブルがある場合は、低刺激性のアミノ酸系シャンプーを利用することをおすすめします。

シャンプーを使わずにお湯だけで洗髪する方もいると思いますが、洗髪の不足で皮脂の汚れが溜まってしまうなどフケの原因になるため注意が必要です。

フケ対策に効果のあるシャンプーの成分について
成分効果・効能
イソプロピルメチルフェノール頭皮の嫌な匂い・異臭を抑える
ピロクトンオラミン頭皮の抗菌効果、殺菌・防腐作用がある
グリチルリチン酸2K頭皮の炎症やアレルギーを抑える
サリチル酸頭皮の抗菌作用・防腐作用がある
ミコナゾール硝酸塩フケやかゆみの原因菌の繁殖を抑える

シャンプーの種類だけでなく、シャンプーに配合されている成分も重要な要素となるので確認しておきましょう。

シャンプーには様々な素晴らしい効果を持った成分が含まれているものもあります。

しかし、ピロクトンオラミン、サリチル酸は「殺菌・防腐効果が強いこともあるので、毎日の使用はおすすめしません。

フケなど頭皮にトラブルが発生した場合に使用することをおすすめします。

対処法3.生活習慣や食生活を正す

最後に、フケの対処法として生活習慣や食生活を正すことが大切になります。

食生活に気をつける

食生活においては、ビタミンB2やB6を含んだ食事を摂ることをおすすめします。

ビタミンB2、皮脂のバランスを整えるだけでなく、皮膚や粘膜の健康の状態をキープする働きがあり、ビタミンB6は皮膚のターンオーバーのリズムを整える働きがあります。

どちらも、普段の食事から簡単に摂取できる栄養素なので、積極的に取り入れてみてください。

ビタミンB2が多く含まれる食材・豚レバー
・鶏レバー
・牛レバー
・うなぎ
・牛乳
ビタミンB6が多く含まれる食材・カツオ
・マグロ
・サンマ
・バナナ

規則正しい生活を送る

食事だけでなく、睡眠不足などの生活習慣の乱れはターンオーバーが乱れやすくなり、ターンオーバーの乱れはフケの発生の原因です。

眠りにつく時間が不規則になるとストレスを感じやすくなり、よりターンオーバーのサイクルが乱れるので悪循環です。

ターンオーバーを乱さないためにも、良質な睡眠を心がけるなど規則正しい生活を送るようにしましょう。

十分な睡眠ができている人はストレスを溜めにくく、ストレスを発散させる能力が高く、睡眠とストレスは深い関係があることがわかっています。

他にも、皮膚のバリア機能を保つホルモンは、睡眠中に活発に分泌されるので、頭皮環境が悪化するのを防いでくれます。

良質な睡眠は、頭皮環境を整えるのにとても重要なことなので、睡眠時間をしっかり確保し生活リズムを整えていきましょう。

病気が原因でフケが発生することも?深刻な場合は病院へ行こう

フケをともなう病気
病気名症状
脂漏性皮膚炎皮脂の分泌が多く、癜風菌により皮膚が炎症を起こす病気。
接触性皮膚炎皮膚に何か物が触れた時、アレルギー反応を示し、皮膚が炎症を起こす病気。
乾燥性湿疹皮膚が乾燥し、ひび割れや赤い湿疹などが発生する病気。
乾癬ターンオーバーのサイクルが短くなり、未熟な角質が次々と剥がれ落ちる病気。
アトピー性皮膚炎皮膚のバリア機能の低下や外部のアレルギー反応によって炎症が起きる病気。
頭皮の水虫髪の毛が楕円形に抜けて表面にフケのような細かい「りんせつ」が起きる病気。

前述で紹介した、対処法の効果が現れず、フケの症状がひどい場合は病院で治療してもらうことをおすすめします。

フケは軽度なものであっても放置することで頭皮が炎症を起こし、かゆみや異臭がするなど様々な皮膚トラブルの原因にもなります。

また、フケが伴う病気によってフケが発生していることもあるので、まずは放置せず必ず病院にかかりましょう。

フケを伴う病気は、状態に合った対処を施す必要があるので、医師に詳しく症状を伝えて適切な治療を受けるようにしましょう。

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まとめ

フケはどんな人にも発生するものですが、生活習慣の乱れ、ストレスやターンオーバーの乱れなど原因はさまざまです。

フケの症状を放置することで悪化してしまい頭皮の炎症を起こす、かゆみが発生するなど状態はより悪くなりかねません。

フケの症状に対処するためにも、正しい洗髪や睡眠時間の確保など生活習慣の見直しを徹底しましょう。

本記事で紹介した対処法を取り入れることで、フケの発生リスクや軽減を図ることが期待できると思うのでぜひ参考にしてみてください。

改善されない場合や状態がより悪化している場合は、病院に通い医師に相談することで適切な処置を受けることをおすすめします。