塩酸ジフェンヒドラミンとは?効果効能・副作用を解説

塩酸ジフェンヒドラミンは、育毛剤の成分で見ることは多いと思います。けれど、塩酸ジフェンヒドラミンが育毛にどのような効果を発揮するのか、副作用はないのかと気になる方も多いかと思います。

そこで今回の記事では、塩酸ジフェンヒドラミンの基本情報や期待できる育毛効果、塩酸ジフェンヒドラミンが配合されている育毛剤などについて解説していきます。

育毛剤の購入を検討しているけど、塩酸ジフェンヒドラミンの効果や副作用が気になるときは、ぜひ参考にしてみてください。

著者情報 吉川貴紀AGAマガジン編集部
吉川 貴紀
AGAに悩み様々な薄毛対策グッズを利用しました経験があります。その際に感じた商品の効果や経験者ならでは調査力を活かして、薄毛に悩んでいる読者にわかりやすく役立つコンテンツをお届けします。様々な最新情報もお届けできればと思います。

塩酸ジフェンヒドラミンとは?

おもな育毛効果頭皮環境の改善
化粧品表示名ジフェンヒドラミンHClK
医薬部外品表示名塩酸ジフェンヒドラミン
特徴ヒスタミンによる頭皮のかゆみをおさえる

塩酸ジフェンヒドラミンは、くしゃみ、鼻水やかゆみなどのアレルギー症状や炎症の原因となるヒスタミンの作用を抑える成分です。

ヒスタミンの作用を抑えることから抗ヒスタミン成分とも呼ばれます。主に、かぜ薬、鼻炎薬、かゆみ止めなどの薬に含まれており、眠気をもたらすことで知られています。

育毛剤に塩酸ジフェンヒドラミンが配合される目的

育毛剤に塩酸ジフェンヒドラミンの効果
  • ヒト毛包角化細胞の増殖促進
  • 頭皮環境の改善

ヒト毛包角化細胞の増殖促進

ヒト毛包角化細胞は、毛を作り出す組織である毛包を構成する、毛髪にとってはとても重要な細胞です。

大正製薬の実験では、塩酸ジフェンヒドラミンの添加によって、人毛包角化細胞の増殖が促進されることが明らかになったという報告がなされています。

このことから、毛包細胞の増殖を目的として、育毛剤に塩酸ジフェンヒドラミンが配合されていると考えられます。

頭皮環境悪化による発毛への影響とその改善の可能性について:大正製薬

頭皮環境の改善

同じく大正製薬の報告では、ヒト毛乳頭細胞に紫外線を照射すると、脱毛因子とされるBMP2の発現上昇などの遺伝子発現変動がみられ、脱毛シグナルであるBMPシグナルが活性化するとのことでした。

しかしながら、グリチルレチン酸の添加により、BMP2発現の変動が抑制されたと記載されています。

まとめとして、炎症や酸化ストレスによる頭皮環境の悪化が、毛髪の成長や発毛剤の効果に影響を及ぼす可能性が示唆されたものの、ジフェンヒドラミン塩酸による頭皮環境改善の可能性も示唆されたとのことでした。

このことから、頭皮環境の改善を目的として、育毛剤に塩酸ジフェンヒドラミンが配合されていると考えられます。

頭皮環境悪化による発毛への影響とその改善の可能性について:大正製薬

塩酸ジフェンヒドラミンの効果効能

塩酸ジフェンヒドラミンは、アレルギー反応や炎症の原因となるヒスタミンを抑制する働きにより、炎症反応を和らげる効果があります。

主に以下のことが原因で頭皮に炎症が起こるとされています。

頭皮に炎症が起こる原因
  • 頭皮への直接的な刺激によるもの
  • 皮脂の分泌量が多くて起こるもの
  • 頭皮が乾燥して起こるもの
  • アレルギー反応によるもの

例えば、皆さんが毎日行っているシャンプーですが、爪を立てて強く洗ってしまうと、頭皮に傷がつき炎症につながります。

また、頭皮が乾燥すると肌のバリア機能がくずれるので、紫外線や雑菌などの影響を受けやすくなることや、皮脂の分泌量が多いと頭皮に存在する常在菌が繁殖して皮膚炎を引き起こしてしまいます。

そして、塩酸ジフェンヒドラミンはこれらの炎症やアレルギー反応を鎮めてくれる効果があるのです。

他にも、塩酸ジフェンヒドラミンには血行を促進する効果があり、血流を改善することで、髪に必要な栄養を頭皮に届けやすくなります。

毛根には毛乳頭と呼ばれる部分があり、毛の発生や成長の根源となる部分で毛細血管が運んでくる栄養を吸収してくれます。そして、その取り込んだ栄養を毛球内部にある「毛母細胞」にその栄養を送ります。

つまり、頭皮の血行を良くすることで、髪の毛にとって大事な栄養を届けやすくなり、育毛や抜け毛を防ぐ上でとても重要になってきます。

塩酸ジフェンヒドラミンの副作用

基本的に塩酸ジフェンヒドラミンを育毛のため頭皮に利用する場合は副作用の心配はほぼありません。

しかし、育毛剤やシャンプー以外にも塩酸ジフェンヒドラミンは、風邪薬や睡眠薬などの医療品としても使われています。そのため、塩酸ジフェンヒドラミンを含んだ薬を摂取した際に、副作用として強い眠気に襲われることがあります。

この副作用はあくまでも塩酸ジフェンヒドラミンを経口摂取した場合の話なので、 育毛のために塩酸ジフェンヒドラミンを利用する際は、塗布して利用することがほとんどなので副作用はないと思っておいて大丈夫でしょう。

塩酸ジフェンヒドラミンが配合されている育毛剤一覧

塩酸ジフェンヒドラミンが配合されている育毛剤一覧
チャップアップイクオスEXプラスプランテルEXルルシアルフレ
SIMFORT LUEHA:男性用KURONE女性用ビフォリア1step:女性用HAIRICHE:女性用

まとめ

塩酸ジフェンヒドラミンは、抗炎症効果と血行促進効果があることを理解いただけたかと思います。

アレルギー反応や炎症に関わるヒスタミンを抑制し、頭皮の炎症を抑えて血行を促進し育毛としての効果を発揮します。

内服薬や睡眠薬にも塩酸ジフェンヒドラミンの成分が含まれており、口から塩酸ジフェンヒドラミンを摂取した場合は眠気などの副作用があります。

しかし、育毛剤として利用する分には塩酸ジフェンヒドラミンには副作用の心配はほとんどありませんので安心して大丈夫です。