D-パントテニルアルコールとは?気になる効能効果や副作用について解説!

D-パントテニルアルコールは、薄毛予防や抜け毛防止、白髪予防、毛根へのダメージを防ぐことが期待できる成分です。

育毛剤でよく使われる成分の1つですが、「本当に効果があるのか」「副作用がないか心配」などさまざまな疑問を抱えている方も多いと思います。

そこでこの記事では、D-パントテニルアルコールの効果効能や副作用、配合されている育毛剤について詳しく解説します。D-パントテニルアルコールがどのような成分なのかを知りたいと考えている方は、チェックしてみてください。

著者情報 金田真吾AGAマガジン編集部
金田 真吾
自分自身が薄毛や美容に関して悩み様々な育毛剤やAGA治療を試し、コンプレックスを克服しました。そんな経験を活かして育毛剤やAGA治療について読者の皆さんがコンプレックスを克服して、より前向きに生きられるよう役立つコンテンツ制作を行っていきます。

D-パントテニルアルコールとは?

おもな育毛効果代謝促進、かゆみ防止、抗酸化、保湿効果など
化粧品表示名パンテノール
医薬部外品表示名D-パントテニルアルコール
特徴・糖質やタンパク質、脂質がエネルギーを作る際の代謝を促進
・抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの合成
・ビタミンCの作用を助ける働きもあり、ビタミンCと共にタンパク質を合成
・細胞活性作用や保湿作用、抗炎症作用がある
・肌組織を修復する働きがあるため、かゆみ止めやあかぎれ、ひびの治療薬にも使用されている

そもそも成分とは、一般的に混合物の一部を形成する物質のことです。例えば、育毛業界や製薬業界の成分の意味合いは、顧客が期待する効果をもたらす製剤の一部として使われます。加えて、競合製品よりも優れていることを示すために使うこともありますね。

D-パントテニルアルコールも成分の1つと位置付けられます。

同成分の特徴は、糖質やタンパク質、脂質がエネルギーを作る際の代謝を促したり、抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの合成を促したりすることです。また、ビタミンCと共にタンパク質を合成します。

さらに、細胞活性作用・保湿作用・抗炎症作用があるため、化粧品や育毛剤にも配合されていることも特徴的です。

D-パントテニルアルコールは、代謝促進やかゆみ防止、抗酸化、保湿効果などのさまざまな効果で薄毛予防や抜け毛を防止する作用があるといわれています。また、頭皮を修復し活性化させるため、頭皮環境の改善や育毛促進、白髪の予防にも用いられています。

参照元:KEGG

育毛剤にD-パントテニルアルコールが配合される3つの目的

D-パントテニルアルコールは代謝を促したり、抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの合成を促したりすることが特徴的な成分です。しかし「どのような目的で育毛剤に配合されるのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで以下では、D-パントテニルアルコールが配合される目的についてまとめていきます。

薄毛や抜け毛を防止

D-パントテニルアルコールは、代謝促進やかゆみ防止、抗酸化、保湿効果によって薄毛予防や抜け毛を防止することが目的です。

薄毛や抜け毛の原因にはさまざまな理由があるといわれています。例えば、外部からのストレスや睡眠不足、偏った食生活、飲酒、喫煙、ホルモンバランスの崩れなどが挙げられます。

薄毛や抜け毛を予防するためには、バランスの良い食事や充分な睡眠時間の確保、規則正しい生活を送ることが大切です。

ご自身の生活環境を整えつつD-パントテニルアルコールを活用することで、薄毛や抜け毛の予防に努めると良いでしょう。

頭皮環境改善や育毛促進効果で白髪を予防

D-パントテニルアルコールは、頭皮環境改善や育毛促進効果で白髪を防ぐことも目的のひとつです。

白髪になる原因は、加齢による老化現象や遺伝、先天的な要因に加えて、普段の生活環境の中にも隠されています。例えば、ストレスや睡眠不足、偏った食生活、過剰飲酒、喫煙などの不規則な生活習慣が血行不良につながって、頭皮が栄養不足を起こし白髪になりやすくなるのです。

その他にも、紫外線で頭皮がダメージを受けて頭皮環境が悪化すると、メラノサイトの活動にも影響を与えたり、頭皮環境が悪化したりすることで白髪を誘発します。

D-パントテニルアルコールを配合することで頭皮環境改善や育毛促進につながり、白髪防止が期待できるのです。

抗炎症作用で毛根へのダメージ防止

D-パントテニルアルコールは、抗炎症作用で毛根へのダメージを防止する作用が期待できるといわれています。

抗炎症作用とは、炎症を鎮める作用のことです。体内でも慢性的な炎症が発生していると、生活習慣病や老化などの原因になります。頭皮の場合は炎症が起きた状態で放置すると毛根へのダメージが多くなるため、注意しましょう。

保湿作用とは、皮膚の水分を補ったり、水分の蒸発を防いだりして、うるおいを保つ作用のことです。頭皮が乾燥することで、フケやかゆみなどの原因になります。頭皮の場合は乾燥した状態を放置すると白くて目立つ乾燥フケが発生する可能性があるため、注意しましょう。

D-パントテニルアルコールを配合することで抗炎症や保湿をすることで頭皮環境が整い、毛根へのダメージを防止することにつながります。

D-パントテニルアルコールの3つの効果効能

育毛剤の購入を検討している方の中には「D-パントテニルアルコールにどのような効果効能があるのか知りたい」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

そこで以下では、D-パントテニルアルコールの効果効能についてまとめていきます。育毛剤の購入を検討している方は本項を参考にしてみてください。

糖質やタンパク質、脂質がエネルギーを作る際に代謝を促進させる

D-パントテニルアルコールは、糖質やタンパク質、脂質がエネルギーを作る際に代謝を促進させる効果があるといわれています。

糖質とは、穀類やいも類、砂糖などに多く含まれる栄養素で、3大栄養素である炭水化物から食物繊維を除いたものです。

タンパク質とは、人間の筋肉や臓器や体内の調整に役立っているホルモンの材料となる栄養素で、アミノ酸によって構成されています。

脂質とは、ビタミンAをはじめとする脂溶性ビタミンの吸収をサポートする働きがあり、脂質を除く食事をすると体調悪化を引き起こす可能性があります。

糖質・タンパク質・脂質は、身体に欠かせない栄養の三大栄養素と呼ばれていて、D-パントテニルアルコールを摂取することでエネルギーに転換するときの代謝を促進させるのです。

抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの合成

D-パントテニルアルコールは、抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの合成をする効果が期待できるといわれています。

副腎皮質ホルモンの合成とは、コレステロールから合成されるステロイドホルモンのことです。電解質や糖の代謝に関係しています。副腎皮質ホルモンには、電解質コルチコイド、糖質コルチコイド、アンドロゲン、エストロゲンの4種類があります。

主に働いているのはコルチゾールというホルモンで、グリコーゲンの生成と貯蔵を促進していることが特徴的です。炭水化物が不足した場合、タンパク質を使って糖新生を行い、血糖値を上昇させて一定に保ちます。

副腎皮質ホルモンを合成することで、抗炎症作用や抗アレルギー作用、免疫反応抑制作用、細胞増殖抑制作用などの効果が期待できるといわれています。

ビタミンCと共にタンパク質を合成

D-パントテニルアルコールは、ビタミンCとタンパク質を合成する効果が期待できます

ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれ、皮膚の成分であるコラーゲンの生成に必須の栄養素です。その他にも、抗酸化作用によるガンや心臓血管系疾患の予防、免疫力向上による風邪予防、植物性鉄の吸収促進作用などさまざまな作用があります。

人間にはビタミンCを作り出す機能がないため、赤ピーマンやかぼちゃなどの野菜類やレモンやグレープフルーツなどの果物類からの摂取が必須です。

タンパク質は、アミノ酸やペプチドに分解されて体に取り込まれたあと、必要なタンパク質へと再形成される役割を持ちます。

D-パントテニルアルコールは、ビタミンCとタンパク質を合成する重要な役割を果たします。

D-パントテニルアルコールの3つ副作用

D-パントテニルアルコールの3つの副作用

育毛剤の購入を検討している方の中には「D-パントテニルアルコールに副作用がないか心配」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

そこで以下では、D-パントテニルアルコールの副作用についてまとめていきます。育毛剤の購入を検討している方は本項をチェックしてみてください。

腹痛

D-パントテニルアルコールは、腹痛の副作用が出る可能性があるため、あらかじめ理解が必要です。腹痛は、関連痛・体性痛・内臓痛の3種類に分類されます。

関連痛は実際に病気がある位置ではないところに起きる痛み、体性痛は比較的長く続く突き刺されたような痛み、内臓痛はキリキリとした痛みが周期的に起こる痛みです。

腹痛のポイントは緊急性があるかで判断します。冷や汗をかくほどの痛みがあったり、だんだん痛みが強くなったり、歩けなかったり、発熱したり、出血があったりする場合は緊急性のある病気の可能性があるため、すぐに医療機関で治療を受けましょう。

病院を訪問する際は、水分や食事は摂らずに受診し、服用している薬がわかるものを持参することをおすすめします。

下痢

D-パントテニルアルコールは、下痢の副作用が出る可能性があります。

下痢とは、通常よりも水分が多い便や形のない便が頻繁に排出される状態のことです。副作用は一般に1~2週間以内に起こる可能性があります。ただし、ご自身の体調によって、服用後1~2ヶ月経過してから下痢が起こる場合もあるため、注意しましょう。

下痢になった場合は、水分が多く排泄されるため、脱水症状にならないために水分や電解質の補給がおすすめです。また、おかゆなど消化のよい食事を摂って、脂質の多い肉や魚などの消化の悪い食事を避けたり、アルコールやカフェインなどの腸管を刺激する飲み物を控えたりしましょう。

下痢の症状が改善しない場合は、重度の下痢になることもあるため、放置せずにかかりつけの医者に相談することをおすすめします。

かゆみ

D-パントテニルアルコールは、発疹の副作用が出る可能性があります。

発疹とは、ウイルス感染やかぶれ、じんましんのように突然皮膚にあらわれる変化のことです。形状や色、大きさ、質感などのさまざまな症状が見られます。発疹が出る原因は1つではなく、紫外線を浴びたり、化粧品を使用したりすることなどで発生することがあります。

発疹になった場合は、水で絞った濡れタオルなどを当てて冷やすとかゆみがやわらぎます。炎症を起こしている部位には血液が集まっているため、かゆみを引き起こす神経伝達物質も集中しています。冷やすことで血のめぐりが滞り、かゆみをやわらげられるでしょう。

原因不明の発疹が長引いている、症状が悪化している、発疹の範囲が広いなどの場合は皮膚科の受診をおすすめします。

D-パントテニルアルコールが配合されている育毛剤一覧

D-パントテニルアルコールが配合されている育毛剤一覧
ニューモチャップアップルルシアルフレリリィジュ
薬用レディース加美乃素HQMARO 薬用育毛3Dエッセンス強力加美乃素A 無香料HMENZ 育毛剤
ペルソナ育毛剤イクモアナノグロウリッチHAIRMOKURONE
ビフォリア1stepHAIRICHE薬用育毛剤プレミアムグローパワー薬用 発毛促進剤モウダス

上記の表では、D-パントテニルアルコールが配合されている育毛剤をまとめました。

D-パントテニルアルコールが配合されている育毛剤の12商品のうち7商品が、女性向け育毛剤であることが特徴的です。同成分は、薄毛や抜け毛を防止したり、頭皮環境改善や育毛促進効果で白髪を予防したり、抗酸化作用で頭皮の細胞の老化を防いだりする効果があります。

そのため、女性がより求めている効果効用が実感できる成分であることがわかります。

価格は、2,000円台~10,000円台までさまざまな設定がされています。ニューモチャップアップ薬用レディース加美乃素HQなどの育毛剤に配合されており、価格設定もさまざまであるため、同成分は育毛剤の中で重宝されていることがわかりますね。

まとめ

今回の記事では、D-パントテニルアルコールについて詳しく解説しました。

D-パントテニルアルコールは、代謝促進に加えて、かゆみ防止や抗酸化、保湿効果などのさまざまな効果によって薄毛予防や抜け毛防止できたり、頭皮環境の改善や育毛促進にもつながり、白髪の予防ができたり、抗炎症作用で頭皮の炎症を抑制し、毛根へのダメージを防げたりすることがわかりました。

糖質やタンパク質、脂質がエネルギーを作る際に代謝を促進させたり、副腎皮質ホルモンやビタミンCを合成したりとさまざまな効果を期待することが可能です。

また、同成分は男性用育毛剤と女性用育毛剤ともに含まれていますが、12商品のうち7商品が女性用でした。髪をよりキレイに保ちたい女性には嬉しい成分ですね。

興味がある方は、一度D-パントテニルアルコールが配合されている育毛剤やその他のものを試してみることをおすすめします。