高い育毛効果があると話題のキャピキシル。
「ミノキシジル」の3倍の育毛効果があるということで、注目されているスカルプ成分です。
その反面、ネットでは「効果なし」「インチキ」などという言葉も目にするため、実際に効果はあるの？と気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、キャピキシルの気になる効能効果や副作用について解説していきます。
キャピキシル配合の育毛剤が気になっている方は、この記事を読んでぜひ参考にしてみてくださいね。
AGAマガジン編集部吉川 貴紀
AGAに悩み様々な薄毛対策グッズを利用しました経験があります。その際に感じた商品の効果や経験者ならでは調査力を活かして、薄毛に悩んでいる読者にわかりやすく役立つコンテンツをお届けします。様々な最新情報もお届けできればと思います。
キャピキシル とは？
| おもな育毛効果 | 抜け毛の予防 育毛促進 ヘアサイクルの正常化 |
|---|---|
| 化粧品表示名 | アカツメクサ花エキス アセチルテトラペプチド-3 |
| 医薬部外品表示名 | － |
| 特徴 |
キャピキシルはカナダの化粧品会社「LUGAS MEYER COSMETICS（ルーカスマイヤーコスメティックス）社」が開発した化粧品原料。
単独の成分ではなく、「アカツメクサ花エキス」と「アセチルテトラペプチド3」を主とした複数の成分から作られています。
キャピキシルの主な効果は、抜け毛の抑制と育毛促進、そしてヘアサイクルの正常化の3つ。
開発元で行われた研究によると、キャピキシルに配合される成分アセチルテトラペプチド3を用いた所、成長期の髪がミノキシジルの3倍増えたというデータが発表されています。
ただしこの実験は人体への臨床試験ではなく、培養された細胞を使用した実験であること、また新たに髪が生えたわけではなく、元々生えていた中で成長期の毛髪が増えたという結果であることには注意が必要です。
この培養細胞を使った研究のほかに人間を対象とした臨床試験も行っており、こちらでもキャピキシルを使用したことで脱毛が減り、成長期の髪が増えたという結果が出ているため、キャピキシルには薄毛への効果が期待できると考えられます。
（参照：Technical File Capixyl /LUGAS MEYER COSMETICS）
育毛剤にキャピキシルが配合される2つの目的
- 5αリダクターゼの抑制
- 毛母細胞の再生促進
育毛剤にキャピキシルが配合される目的は、主に上記の2点です。
ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
5αリダクターゼの抑制
育毛剤にキャピキシルが配合される目的の1つ目が、5αリダクターゼを抑制することです。
そもそもAGA（男性型脱毛症）の発症には、5αリダクターゼと呼ばれる酵素が深く関わっていることはご存じでしょうか。
5αリダクターゼは男性ホルモン「テストステロン」と結びつくことによって、「ジヒドロテストステロン（DHT）」へと変化します。
このDHTこそが、AGAを発症させる原因のひとつと考えられています。
キャピキシルの成分「アカツメクサ花エキス」に含まれる物質には、5αリダクターゼを抑制する働きがあり、結果として脱毛の進行を食い止めることが可能になるのです。
毛母細胞の再生促進
育毛剤にキャピキシルが配合される2つ目の目的が、毛母細胞の再生促進。
髪の毛の根元にある毛母細胞が繰り返し活発に働くことで、毛髪は成長していきます。その毛母細胞の働きが弱まったり衰退したりすることで、薄毛が進行してしまうのです。
キャピキシルに配合される「アセチルテトラペプチド3」という成分は、強い細胞修復作用が特徴。
実際の医療現場でも、怪我や火傷などで傷ついた皮膚などへの効果が認められています。
この「アセチルテトラペプチド3」が衰退した毛母細胞を修復することで、毛髪の状態を正常に戻す働きがあるため、育毛効果が期待できます。
キャピキシルの3つの効果効能
- 抜け毛の予防
- 育毛促進
- ヘアサイクルの正常化
育毛剤にキャピキシルが配合される理由を解説してきましたが、実際に使用することでどんな効果があるのか気になりますよね。
キャピキシルを使うことで期待できる効果について、3つ解説していきます。
抜け毛の予防
キャピキシルの主な効果の1つ目が、抜け毛の予防。
キャピキシルに含まれる「アカツメクサ花エキス」の働きにより、男性ホルモンDHTの生成を促す「5αリダクターゼ」が抑制されます。
DHTは薄毛の原因のひとつと考えられているため、5αリダクターゼが抑制されることでDHTの増加を防ぎ、抜け毛の進行を抑えることが出来るのです。
育毛促進
キャピキシルの効果として2つ目に挙げられるのが育毛の促進です。
キャピキシルに含まれる成分「アセチルテトラペプチド3」が、弱った毛母細胞を修復。
毛母細胞の働きが活性化することで、髪の毛を作るための細胞分裂が活発になり、太くて健康な髪の毛を育てることにつながるのです。
ただし、あくまで今ある髪の毛や毛根に対して主に作用するため、しばらく発毛がない部分に新たに髪の毛が増えるわけではないということに注意しましょう。
ヘアサイクルの正常化
キャピキシルの効果の3つ目は、ヘアサイクルの正常化。
薄毛はヘアサイクルと深い関係があり、ヘアサイクルが乱れると薄毛が進行してしまいます。
通常健康な頭皮の場合は3～6年の周期で生え変わりますが、薄毛の場合、毛根・髪の毛が太くしっかりと成長する「成長期」が短くなってしまい100日前後で抜けてしまうことも少なくありません。
そのため細く、弱い髪の毛が増えてしまい薄毛が進行してしまうのです。
前述の通り、「アカツメクサ花エキス」が本来まだ成長期が続く毛髪が抜けるのを予防し、さらに「アセチルテトラペプチド3」が毛根を修復・活性化することで成長期の髪の毛をしっかりと成長させます。
これらの働きにより、ヘアサイクルが正常化し薄毛の改善が期待できますよ。
開発メーカーで行われた臨床試験によると、AGAに悩む男性へ4か月間使用したところ、成長期の髪の毛が平均13％増加、休止期の髪の毛が29％減少したという試験結果が出ています。
実際にキャピキシルを使用することで、薄毛の進行を抑え育毛を促進する効果があると考えていいでしょう。
キャピキシルの副作用
キャピキシルの効果効能について解説してきましたが、キャピキシルには副作用はないのか気になりますよね。
結論から言うと、キャピキシルには副作用は報告されていません。
一部の育毛成分には、強い育毛効果がある反面、吐き気や肌荒れなどの副作用がでる可能性がありました。
キャピキシルは天然成分由来のため安全性も高く、男性だけではなく女性が使用できることも特徴のひとつです。
ただし、人によっては「初期脱毛」が見られることがあるかもしれません。
初期脱毛とは、薄毛治療を行った際にしばらくの間見られる現象のこと。
ヘアサイクルが正常化する過程の中で、弱った不健康な髪の毛が抜けるため一時的に抜け毛が増えたように見えることがあります。
痩せて細くなった休止期の髪の毛が多いほど抜け毛が多くなるので最初は驚くかもしれませんが、ヘアサイクルを正常に戻すための働きのため、あらかじめ覚えておくと良いでしょう。
キャピキシルが配合されている育毛剤一覧
| キャピキシルが配合されている育毛剤一覧 | |||
|---|---|---|---|
| フィンジア | バイタルウェーブ | スカルプセラム∀ | CAX |
| THE SCALP 5.0C | Growth Project. BOSTON スカルプエッセンス | ||
キャピキシルが配合されている育毛剤を一覧にまとめました。
この中でも一番高い濃度でキャピキシルが入っているのがバイタルウェーブで、7％という高濃度で成分が配合。
他の製品もキャピキシル以外の有効成分もしっかり配合されているため「キャピキシルの育毛剤の中からどれを使っていいか迷ってしまう」という方は、その他の有効成分で比較してみるのもおすすめです。
話題のスカルプ成分というだけあり、ドラッグストアなどで購入できる一般的な育毛剤よりは比較的値段が高い傾向にあるようです。
コスパや口コミなどを比較して自分に合う育毛剤を探してみるのが良いでしょう。
上記の表からそれぞれの育毛剤の詳細を読むことができるので、気になる方はぜひ見てみてくださいね。
まとめ
今回は、キャピキシルの気になる効能効果や副作用について解説しましたがいかがでしたか？
キャピキシルは薄毛の原因の根本にアプローチし、抜け毛の予防と育毛促進の効果が期待できるスカルプ成分です。
開発メーカーの培養試験では、一部の育毛剤に配合されている成分「ミノキシジル」の3倍の効果というデータもあり、実際に薄毛に悩む男性への臨床試験でも一定の効果が出ています。
天然成分由来なので副作用の心配も少ないこともキャピキシルのメリット。
キャピキシルの育毛剤が気になる方は、今回紹介した育毛剤の中から自分に合ったものを探してみてくださいね。