「最近、抜け毛が急に増えた」「地肌が透けてきた気がする」 など、近年40代以降の女性を中心に、抜け毛や薄毛の悩みが増加しています。しかし、「病院に行くべき？何科がいいの？」「市販の育毛剤で様子を見るべき？」といった疑問を抱え、放置してしまうケースも少なくありません。
抜け毛の原因には加齢によるホルモンバランスの変化やストレス、生活習慣、女性特有の脱毛症（FAGA）が関係していることがあります。進行する前に正しい知識と行動を取ることが、改善の第一歩です。
当記事では、抜け毛に悩む女性が「病院で受けるべき治療」や「何科に行けばいいか」などを丁寧に解説し、後悔のない治療選びのヒントをお届けします。
目次
抜け毛で病院に行くべきタイミングとは？
抜け毛は誰にでも起こる自然な現象であり、季節の変わり目やストレスなどによって一時的に増えることもあります。しかし、「いつもより明らかに髪の量が減ってきた」「抜け毛が何週間も続いている」と感じたときには、放置せず早めに医療機関を受診することが重要です。特に、髪のボリュームが急激に減ってきた、頭皮の広範囲に地肌が透けて見えるようになってきた、髪が細くなりコシがなくなってきたといった症状は、進行性の脱毛症のサインである可能性があります。
40代以降の女性では、加齢やホルモンバランスの変化が要因となる脱毛症（FAGAなど）が多く見られ、気づかないうちに症状が進行してしまうことも珍しくありません。FAGAは自覚しにくい初期症状が特徴であり、初期段階での早期発見と対処が改善率を大きく左右します。そのため、「まだ病院に行くほどではない」と自己判断せず、抜け毛の異変を感じた段階で専門医の診察を受けることが望ましいでしょう。
また、薄毛の原因は一つに限らず、ホルモンの影響以外にも、甲状腺疾患、鉄欠乏性貧血、自己免疫疾患、慢性的なストレスや過度なダイエットなど、内科的な疾患や生活習慣が関わっている場合もあります。医療機関では、血液検査や問診によってそうした背景の有無も確認できるため、セルフケアでは分からない根本的な原因の特定にもつながります。
抜け毛は年齢によって自然に増えることもありますが、「年齢のせい」と思い込んで適切な治療のタイミングを逃してしまうのは非常にもったいないことです。健康な髪を維持するためには、異変に気づいたときこそ専門家の判断を仰ぎ、必要な治療やケアを始めることが大切です。時間が経てば経つほど改善が難しくなるケースもあるため、「早すぎる受診」は決してありません。
抜け毛が気になると「病院に行くべき？」「何科が適切？」と迷う方が多くいます。特に女性の抜け毛は、年齢やホルモンバランス、生活習慣など様々な要因が関係しており、診察を受ける診療科を誤ると、適切な治療にたどり着けないこともあります。
まずは皮膚科が基本
抜け毛の初期段階では、まずは皮膚科の受診が基本となります。皮膚科では、頭皮の状態や脱毛のパターンを診察し、湿疹・かぶれ・真菌症・円形脱毛症などの皮膚疾患を除外します。必要に応じて血液検査を行い、貧血や栄養不足、甲状腺異常など、抜け毛を引き起こす全身的な原因も調べることができます。特に短期間で大量の抜け毛がある場合は、内科的な疾患の兆候であることもあるため、皮膚科での初期評価は重要です。
FAGAの可能性があるなら専門クリニックへ
女性に多いびまん性の抜け毛や、分け目・頭頂部の密度が徐々に減っていくタイプの薄毛は、FAGA（女性男性型脱毛症）である可能性があります。FAGAはホルモンや遺伝など複合的な要因が絡み合って起こるため、一般皮膚科だけでは十分な治療が難しいケースも少なくありません。
以下のような特徴がある場合は、FAGAの専門治療が受けられるAGA・FAGAクリニックの受診がおすすめです。
| 項目 | 一般皮膚科 | AGA/FAGA専門クリニック |
|---|---|---|
| 対応範囲 | 皮膚疾患や一部脱毛症（円形脱毛症など） | ホルモンや遺伝による進行性の薄毛（FAGAなど） |
| 処方内容 | ステロイド、ビタミン剤など（保険診療） | ミノキシジル、スピロノラクトンなど（自由診療） |
| 女性向けの専門治療 | △（限られる） | ◎（FAGAに特化） |
| 費用 | 保険適用で安価 | 自費診療（月5,000円〜が目安） |
女性の抜け毛は、原因が一つとは限らず、加齢、ストレス、栄養不足、ホルモンバランスの変化などが複雑に関係しています。そのため、まずは皮膚科で診察を受けつつ、必要に応じてFAGAを専門とするクリニックに相談するのがベストな流れです。早期の正確な診断が、抜け毛改善の近道となります。
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