女性の薄毛治療は原則として保険が適用されません。
全額自己負担となるため、治療を検討中の方は月々どれくらいの費用がかかるかを知っておく必要があるでしょう。
「女性の薄毛治療が保険適用とならないのはなぜ?」
「治療費を安く抑える方法が知りたい」
このような疑問をお持ちの方のため、本記事では女性の薄毛治療にかかる費用全般について解説します。
執筆者:清水崇裕(ベアAGAクリニック院長、医師、医学博士)
薄毛治療実績1万人以上。薄毛治療以外の医学知識も豊富で、安全に配慮した治療を心がけています。美肌、シミ、シワ等も含めトータルなエイジングケアをサポート致します。最近髪が細くなってきた、頭頂部が気になる、髪が⽔に濡れてボリュームが減るのが恐い、など薄⽑に対するどんなお悩みでもお気軽にご相談ください。患者様の期待に応え、当院で治療を受けてよかったと⾔っていただけるようなクリニックを⽬指して参ります。
資格:医師・医学博士・放射線科専⾨医・⽇本医師会認定産業医・⽇本抗加齢医学会会員・⽇本医学放射線学会会員
薄毛にお悩みの方は必ずお力になります。ベアAGAクリニックにご相談ください。
ベアAGAクリニック院長 清水崇裕
目次
女性の薄毛(FAGA)治療が保険適用されない理由
薄毛治療に保険が適用されない理由を説明するには、まず保険診療と自由診療の違いをお伝えしたいと思います。
保険診療とは、健康保険に加入している人が同じ金額で医療サービスを受けられる制度のことです。病気や怪我で病院にかかった時、日本では医療費の自己負担額が1〜3割で済みます。
都道府県が変わっても別の医療機関を受診しても、同じ診療内容であれば医療費はどこでも同額です。これは、病気に対する治療内容と診療報酬点数が法律によって定められているのが理由です。
保険診療に対し、自由診療は公的医療保険の対象とならない診療のことをいいます。
自由診療の具体例は以下の通りです。
- 美容に関する治療
- 視力矯正のためのレーシック手術
- 人間ドック
- 日本未承認の抗がん剤治療
- インプラント治療(一部例外あり)など
上記のうち、薄毛治療は美容に関する治療に該当すると判断されるため、治療費に保険は適用されず全額自己負担となるのです。
なお、自由診療は医療機関が治療費を定めるため、病院やクリニックによって費用が異なります。
【特例あり】女性の薄毛治療が保険適用される場合
ひと口に薄毛治療といっても、その原因によっては保険診療となる場合があります。
保険診療の範囲となる例は次の通りです。
- 円形脱毛症
- 自己免疫疾患による脱毛
- 梅毒性脱毛症など
上記のうち、円形脱毛症の治療法には自由診療となるものもあります。
いくらだと安い?女性の薄毛(FAGA)治療の費用相場
女性の薄毛治療は方法によって費用が大きく異なります。
以下に費用相場をまとめましたので、治療を検討中の方は参考にしてください。(※下記はすべて自由診療の費用です)
治療法の種類 | 費用相場 |
内服薬 | 3,000〜20,000円/1ヶ月あたり |
外用薬 | 10,000〜13,000円/1ヶ月あたり |
注入治療 | 30,000〜100,000円/1ヶ月あたり |
植毛 | 300,000〜1,000,000円/1回あたり |
内服薬には予防目的のものと発毛効果のあるものがあります。どちらか一方、または複数の治療薬を併用する場合があるため相場に開きがあります。
注入療法も、薬液に含まれる成分や注入量によって費用が大きく異なるのが特徴です。
植毛は移植する株数によって費用が変わり、植毛範囲が広くなるほど料金は高くなります。
女性の薄毛(FAGA)治療の方法
女性の薄毛治療は大きく4つの方法に分けられます。
- 内服薬
- 外用薬
- 注入治療
- 植毛
具体的な内容も見ていきましょう。
①内服薬
女性の薄毛治療に用いられる内服薬には以下の種類があります。
内服薬の種類 | 効果・作用 |
パントガール | 頭皮環境を改善し育毛をサポートする |
スピロノラクトン錠 | 抜け毛の原因ホルモンDHTがホルモン受容体に結合するのを防ぐ |
セファランチン錠 | 頭皮の血行を促す |
ミノキシジルタブレット | 発毛を促す |
FAGAの症状が認められた場合、多くの方にはまず内服薬を処方いたします。
内服療法は1日1回の服用を基本とし、長期にわたって治療を続けることが大切です。
多く服用したからといって効果が倍増することはなく、むしろ副作用のリスクが高まるため用法容量は必ず守りましょう。
関連記事:パントガールの効果は?成分・副作用・飲み方などと合わせて解説
②外用薬
薄毛治療の外用薬でもっとも有名なのがミノキシジルです。
ミノキシジルは日本で唯一発毛効果が認められた成分で、性別を問わず使用できます。
多くの場合、外用薬は内服薬とセットで処方されます。
③注入治療
注入治療は成長因子を頭皮に直接注入する治療法です。
2〜4週間に1回治療を行い、6ヶ月〜1年にわたって継続することで発毛効果が実感できます。内服薬との併用でスピーディな治療効果が望めるのが大きな特徴です。
頭皮へ注射をするので、皮下出血や薬剤へのアレルギー反応が出る可能性があります。
④植毛
植毛治療は、自分の毛髪を薄毛部位に移植する方法です。
自分の毛髪を毛根から移植するので、仕上がりはとても自然です。移植した毛髪が生着すれば、ほかの毛髪と同じように成長します。
植毛は、いくつかある治療法の中で費用がもっとも高額です。また仕上がりは医師の技量によって大きく左右されるため、クリニック選びは慎重に行う必要があるでしょう。
植毛治療には人工毛を移植する方法もありますが、人によって体が拒絶反応を起こす場合があります。
感染症のリスクもあることから、薄毛治療のガイドラインでも「人工毛による植毛治療は行うべきでない」と評価されています。
参考:日本皮膚科学会|男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
薄毛(FAGA)治療で費用を抑える方法
薄毛治療にかかる費用を少しでも安く抑えたいとお考えの方は、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 早期に治療に取り組む
- 必要のない治療を勧めてくるクリニックを選ばない
- 薄毛専門のクリニックを選ぶ
具体的な内容も解説します。
①早期に治療に取り組む
女性の薄毛は、対処するのが遅くなるほど改善までに時間がかかります。
薄毛が進行する前であれば予防薬のみで対策できますが、薄毛の範囲が広がると発毛薬との併用が必要です。
治療薬の種類が増えればその分費用もかかるため、費用を安く抑えるならば治療開始は早ければ早いほどいいでしょう。
②必要のない治療を勧めてくるクリニックを選ばない
薄毛の進行レベルは人それぞれであり、治療法も一人ひとり異なります。
不要な治療は患者様の負担が増えるだけで、金額が大きくなるほど継続が難しくなります。
自由診療は患者様ご自身で治療法を選べるのが大きなメリットです。治療法を選択する際は、効果だけでなく長く続けられる費用かどうかも確認しましょう。
③薄毛専門のクリニックを選ぶ
費用を少しでも安く抑えるには、薄毛治療を専門とするクリニックを選ぶのも一つの方法です。
薄毛治療は自由診療にあたるので、医療機関が自由に料金を設定できます。専門のクリニックは薄毛治療の費用相場を把握しており、相場からかけ離れた料金を設定することはほとんどありません。
クリニック選びの際は、治療法と料金設定を合わせてチェックしてみることをおすすめします。
ベアAGAクリニックは適正価格での治療を提供しています
当院では、月々2,750〜82,500円(税込)で女性の薄毛治療が受けられます。
一人ひとりの症状に合わせた最適な治療法をご提案しており、不要な治療をお勧めすることは一切ありません。
また初診料や再診料、カウンセリング料はすべて無料で、治療途中のコース変更も可能です。(発毛治療を希望される方は血液検査も無料で受けられます)
患者様に安心して治療を続けていただきたいので、費用をはじめ不明点はお気軽にご質問ください。
女性の薄毛治療は何科にいけばいい?薄毛治療は一部の皮膚科でも受けられますが、自分に合った治療法を希望するなら薄毛治療を専門とするクリニックを受診しましょう。専門のクリニックがいい一番の理由は、皮膚科に比べて症例数が多いことです。自由診療ではありますが、選択肢が多い分薄毛を改善させられる可能性は高いでしょう。薄毛だけでなく頭皮のかゆみやフケ、湿疹といった皮膚トラブルがある方は、皮膚科での皮膚治療で薄毛も改善できる場合があります。 |
女性の薄毛治療にまつわる疑問
患者様から多くいただく女性の薄毛治療にまつわるご質問にお答えします。
Q. 皮膚科での治療であれば保険適用になるのでしょうか?
皮膚科での治療がすべて保険適用になるわけではありません。
薄毛治療が保険適用になるかどうかは、診療科ではなく疾患の種類や治療法によります。
たとえば、皮膚科でFAGA治療を受けても治療費は全額実費です。反対に、薄毛治療を専門とするクリニックで円形脱毛症のステロイド外用療法を行う場合は保険適用となります。
なお、円形脱毛症にもさまざまな治療法があり、保険診療となる方法もあれば自費診療となるものもあります。
Q. ウィッグにすれば費用を抑えられますか?
格安ウィッグであれば費用を安く抑えられる可能性はあるでしょう。
格安ウィッグには見た目が不自然になりやすいことや、お手入れに手間がかかるなどのデメリットがあります。
頻繁に買い換えると、長い目で見た時にコストパフォーマンスが悪くなる恐れがある点は留意しておきたいところです。
Q. びまん性脱毛症は保険適用になりますか?
なりません。
びまん性脱毛症の治療にかかる費用は全額実費となります。
Q. 薄毛治療は本当に効果があるのでしょうか?
症状に合った治療を継続すれば、加齢による薄毛であっても発毛効果が期待できます。
ひと口に薄毛といっても、その原因は患者様によってさまざまです。治療効果を実感していただくためには、薄毛の原因に対して適切な治療を行うことが大切です。
Q.豆乳で抜け毛が減ったという書き込みを見つけました、本当ですか?
豆乳に含まれるイソフラボンには薄毛予防の効果が期待できるため、豆乳の摂取によって毛の減少を実感される方はいるかもしれません。
イソフラボン以外にも、豆乳にはタンパク質やビタミンB群、レシチンといった育毛効果の高い栄養素が豊富に含まれます。
ただし、特定の食品や飲み物ばかり摂取するのは推奨できないので、1日を通じて栄養バランスのいい食生活を心がけましょう。
女性の薄毛治療は自由診療です
薄毛治療を受ける女性は年々、増加傾向にあると言われています。
髪の悩みを解消できるなら…と治療を検討される方は多いでしょう。その一方で、薄毛治療は保険適用にはならないという理由から、一歩踏み出せずにいるという女性もいるかと思います。
少しでも費用を安く抑えるには、早期治療とクリニック選びが非常に重要です。
薄毛が進行するとそれだけ費用負担も大きくなるので、できるだけ早くクリニックに相談することをおすすめします。