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  • M字ハゲ(エム字はげ)になる原因と改善方法について解説|エム字ハゲを引き起こす症状も紹介

    M字ハゲ(エム字はげ)になる原因と改善方法について解説|エム字ハゲを引き起こす症状も紹介

    「前髪がM字型に薄くなった気がする」と感じることはありませんか?

    いわゆる「M字ハゲ」と呼ばれるM字型の薄毛は、AGA(男性型脱毛症)や牽引性脱毛症が原因と考えられます。成人男性の場合は、AGAが原因でM字ハゲになっている可能性が高いです。

    AGAは進行性の脱毛症のため自然に治ることはなく、放置すれば徐々に薄毛が進行していきます。

    本記事では、M字ハゲの見分け方や原因、対処法、主な治療法について紹介します。

    M字ハゲ(エム字はげ)の見分け方

    M字ハゲはAGA(男性型脱毛症)の主な症状で、M字ハゲかどうかを見分ける明確な基準はありません。

    しかし、AGAは以下の表のように大きく13種類に分けられ、いわゆる「M字ハゲ」はⅠ型~Ⅴ型に該当します。

    分類特徴
    Ⅰ型生え際が少し後退している状態。AGAの初期症状。
    Ⅱ型Ⅰ型よりも生え際の後退が進行している状態。
    Ⅱ型 vertexⅡ型と同時に、頭頂部の薄毛が進行している状態。
    Ⅱ a型Ⅱ型と同時に、前頭部の薄毛が進行している状態。
    Ⅲ型生え際がM字型になっている状態。全体的な髪の毛のボリュームも減少。
    Ⅲ型 vertexⅢ型と同時に、頭頂部の薄毛がさらに進行している状態。
    Ⅲ a型Ⅲ型と同時に、前頭部の薄毛がさらに進行している状態。
    Ⅳ型生え際が後退している状態。頭頂部も薄くなる。
    Ⅳ a型生え際と前頭部が後退して、M字の中心も薄くなっている状態。
    Ⅴ型生え際がさらに後退している状態。頭頂部の露出も見られる。
    Ⅴ a型前頭部と頭頂部の薄毛がつながり、U字型に薄くなっている状態。
    Ⅵ型前頭部の生え際から頭頂部にかけて頭皮が露出している状態。
    Ⅶ型Ⅵ型の薄毛が後頭部まで進行し全体的に頭皮が露出している状態。

    アメリカの皮膚科医であるハミルトン氏がAGAを表のように分類し、ノーウッド氏が改良をしたことにより、上記の分類方法は「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼ばれます。

    M字ハゲ(エム字はげ)を発症する原因

    M字ハゲを発症する原因は、大きく分けて次の2つです。

    • 遺伝的に抜け毛を引き起こす男性ホルモンの量が多くなりM字ハゲになる
    • 不規則な生活や血行不良により女性や若い人でもM字ハゲになる可能性がある

    基本的には遺伝的な要因により、M字ハゲになるケースが一般的です。しかし、不規則な生活などが原因でM字ハゲになることもあります。

    以下では、2つの原因について詳しく紹介します。

    遺伝的に抜け毛を引き起こす男性ホルモンの量が多くなりM字ハゲになる

    M字ハゲを発症する原因のひとつが、遺伝的な要因によるものです。生え際が後退するメカニズムは以下の4通りです。

    1. 男性ホルモン「テストステロン」が「DHT(ジヒドロテストステロン)」へ変換
    2. DHTが髪の毛を作る細胞のはたらきを阻害
    3. 髪の毛が成長する前に抜ける
    4. 髪の毛が成長しにくくなり薄毛が目立つ

    男性ホルモンの一種である「テストステロン」は、人間が持つ還元酵素「5αリダクターゼ」と結合することで「DHT(ジヒドロテストステロン)」へ変換されます。DHTを生成する量が多い方は、M字ハゲになりやすいです。

    DHTの量や感受性は遺伝が関係しており、M字ハゲも遺伝しやすいと考えられます。

    不規則な生活や血行不良により女性や若い人でもM字ハゲになる可能性がある

    女性や若い人でもM字ハゲになる可能性があります。

    女性がM字ハゲになる主な原因はホルモンバランスの乱れです。不規則な生活やストレスなどにより、薄毛が進行することがあります。

    また若い男性の場合では遺伝的な要素に加え、女性と同様に不規則な生活やストレス、血行不良などが原因で薄毛になります。血流が悪くなると、頭皮や髪の毛に栄養が行き届かなくなり、M字ハゲの原因となります。

    女性や若い人は、生活習慣やストレスを見直すことで、M字ハゲを改善・予防できる可能性があります。

    M字ハゲ(エム字はげ)の原因となりうる脱毛症の例

    M字ハゲは主に脱毛症により引き起こされます。M字ハゲの原因となりうる脱毛症は次の2つです。

    • AGA(男性型脱毛症)
    • 牽引性脱毛症

    以下では、2つの脱毛症について紹介します。

    AGA(男性型脱毛症)

    AGAは「男性型脱毛症」とも呼ばれ、成人男性によく見られる脱毛症です。進行性の脱毛症のため、前頭部の生え際や頭頂部の髪の毛が徐々に薄くなっていくことが特徴です。

    AGAを発症する要因は、男性ホルモンの一種「DHT(ジヒドロテストステロン)」です。

    髪の毛には「ヘアサイクル」と呼ばれる周期があり、成長期→退行期→休止期を繰り返します。DHTは成長期を短縮することでヘアサイクルを乱してしまいます。

    ヘアサイクルが乱れた髪の毛は太く長く育ちにくくなり、成長する前に抜け落ちるため、徐々に薄毛が進行するという仕組みです。

    また、AGAの症状は「ハミルトン・ノーウッド分類」により分けられ、頭頂部が薄くなるO字型や、前頭部が薄くなるM字型、前頭部全体が薄くなるU字型になるパターンがあります。

    牽引性脱毛症

    牽引性脱毛症は主に前頭部の生え際が薄くなる脱毛症で、M字ハゲになることがあります。

    牽引性脱毛症を発症する原因は、主に頭皮に負荷のかかるヘアスタイルです。髪の毛を長時間引っ張り続けるようなヘアスタイルをすると、髪の毛がダメージを受け細くなったり抜けたりします。

    特に髪の毛が長い方で、普段から前髪をヘアゴムやタオルでくくったり、カチューシャをつけたりする場合には、牽引性脱毛症を発症する可能性があります。

    また、血行不良により髪の毛の成長が妨げられることも、牽引性脱毛症の原因のひとつです。習慣的にヘアスタイルや分け目を変えたり、頭皮マッサージを行うことで牽引性脱毛症を改善・予防できます。

    M字ハゲ(エム字はげ)を発症した場合の対策方法

    M字ハゲを発症した場合の対策方法は、次の5つです。

    • AGAクリニックを受診し医師の指示のもと治療を受ける
    • 頭皮に発毛効果のある薬を直接注入する治療を受ける
    • 薄毛部分に自毛を植毛する
    • 正しい食生活を心がけ脱毛範囲が広がらないようにする
    • 十分な睡眠時間の確保などでストレスの蓄積を避け血行の悪化を防ぐ

    以下では、5つの対策について詳しく紹介します。

    AGAクリニックを受診し医師の指示のもと治療を受ける

    M字ハゲを発症した場合は、AGAクリニックの受診を検討しましょう。

    AGAクリニックでは、専門の医師が検査を行ってM字ハゲの原因がAGAによるものか特定ができます。

    AGAが原因でM字ハゲになっている場合でも、そのままAGA治療を受けることでM字ハゲを改善することが可能です。

    また、AGA以外の脱毛症になっている場合には、何が原因でM字ハゲになっているのか特定することができます。

    頭皮に発毛効果のある薬を直接注入する治療を受ける

    AGAクリニックでは薄毛治療を受けることができます。

    治療法には複数種類あり、発毛効果が期待できる治療薬を頭皮に直接注入する注入療法により、M字ハゲを改善できる可能性があります。「メソセラピー」とも呼ばれ、薄くなった生え際部分の発毛を促すことが可能です。

    AGA治療薬を服用する投薬治療と比べ副作用リスクが低く、AGAでない方も発毛効果が期待できます。

    薄毛部分に自毛を植毛する

    薄毛部分に自毛を植毛してM字ハゲを改善する方法もあります。

    自毛を使用するため植毛後は髪の毛の成長が期待でき、すぐにM字ハゲの見た目を改善できる治療法です。生え際や頭頂部の毛根が失われた方でも、他の場所に髪の毛があれば自毛植毛を受けられます。

    ただし、自毛が残っていない場合では植毛治療を受けられないほか、外科手術のため痛みなどを伴う可能性があります。さらに、自毛植毛は他の治療法と比べ費用が高くなりやすいため注意が必要です。

    M字ハゲがひどく進行していない場合は、投薬治療や注入治療でM字ハゲの改善を目指しましょう。

    正しい食生活を心がけ脱毛範囲が広がらないようにする

    生活習慣の乱れが原因でM字ハゲになっている方は、正しい食生活を心がけることで脱毛範囲が広がらないよう対策が可能です。

    髪の毛は食事から摂取した栄養によって成長します。食生活が乱れ栄養が偏っていれば、髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼす可能性があります。

    たとえば、脂肪分は皮脂の分泌や頭皮の血行不良を促進させることがあるため、過剰摂取は髪の毛と頭皮に悪影響です。髪の毛を成長させるために、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。

    ただし、食生活を変えることで脱毛を防げるとは限りません。M字ハゲが気になる場合は、まずはAGAクリニックなど専門の医療機関で検査を受けましょう。

    十分な睡眠時間の確保などでストレスの蓄積を避け血行の悪化を防ぐ

    十分な睡眠時間を確保し、ストレスを発散させることもM字ハゲの予防・改善には大切です。

    睡眠不足や過度なストレスは血流の悪化を引き起こす可能性があります。血液は頭皮や髪の毛をはじめ全身に栄養を運ぶ役割があり、血流が悪ければ頭皮と髪の毛の栄養不足、および成長の妨げにつながります。

    また、睡眠は成長ホルモンの分泌に深く関わるため、睡眠不足は髪の毛の成長に悪影響を及ぼします。

    M字ハゲ(エム字はげ)に加えて牽引性脱毛症を引き起こさないよう髪型に注意する

    牽引性脱毛症を引き起こさないよう、髪型に注意しましょう。

    特に、普段から前髪をゴムでくくったり、カチューシャをつけたりしている方は、牽引性脱毛症によるM字ハゲになるリスクがあります。

    髪の毛を結ぶのをやめたり、分け目を変えたりして頭皮に負担がかからないようにしましょう。

    M字ハゲ(エム字はげ)を改善するためにAGAクリニックでできる治療法

    AGAクリニックでM字ハゲを改善する治療法は主に次の4つです。

    • 内服薬
    • 外用薬
    • メソセラピー(成⻑因⼦、サイトカイン注射)
    • 低出⼒レーザー治療

    以下では、4つの治療法について詳しく紹介します。

    内服薬

    内服薬による治療では、主に「フィナステリド」「デュタステリド」「ミノキシジル」の3種類の治療薬を使用します。3種類の治療薬の特徴は次の通りです。

     フィナステリドデュタステリドミノキシジル
    先発医薬品プロペシアザガーロ
    期待できる効果薄毛の進行を抑制薄毛の進行を抑制発毛を促進
    使用を避けるべき方これから妊活を考えている方これから妊活を考えている方循環器系に疾患がある方は医師へ相談する
    妊活中や妊娠中、授乳中の方
    使用方法1日1回1mgの服用1日1カプセル1日1回1錠の服用
    使用時の注意点女性や子どもが触れないようにする女性や子どもが触れないようにする、献血は避けるイプフェロンやED治療薬などと併用できない
    副作用EDや性欲の減退、肝機能障害など性欲の減退や性機能不全、肝機能障害など多毛症、ニキビ、動悸、息切れ、むくみなど
    効果実感までの期間6ヶ月6ヶ月6ヶ月

    フィナステリドやデュタステリドは、AGAによる薄毛の進行を抑える効果が期待できます。ミノキシジルには発毛効果が期待でき、併用することでM字ハゲの改善を目指すことが可能です。

    外用薬

    外用薬による治療では、「ミノキシジル外用薬」を使用します。ミノキシジル外用薬の特徴は次の通りです。

    期待できる効果発毛を促進
    使用を避けるべき人未成年者や肌が弱い方など
    使用方法1日2回1mlのミノキシジルを塗布
    副作用頭皮のかゆみやかぶれ、頭皮のフケの発生など
    効果実感までの期間6ヶ月

    ミノキシジル外用薬は、発毛促進の作用があるミノキシジルを頭皮へ直接塗布するタイプの治療薬です。

    ベアAGAクリニックでは、発毛効果が認められている成分「アデノシン」を配合したミノキシジル外用薬を処方します。アデノシンは毛包の増殖を促すはたらきがあるため、髪の毛の成長を誘導しM字ハゲの予防・改善が期待できます。

    メソセラピー(成⻑因⼦、サイトカイン注射)

    メソセラピーとは、髪の毛の成長を促す薬剤を頭皮に直接注入して、発毛効果が期待できる治療法です。メソセラピーの特徴は次の通りです。

    期待できる効果薄毛の進行を抑制、発毛を促進
    使用方法2週間〜4週間に1回のペースで6回~16回施術
    使用時の注意点M字ハゲで生え際の髪の毛が毛包を失っている場合は発毛効果が期待できない
    副作用かゆみ、腫れ、感染、出血など
    効果実感までの期間3ヶ月

    メソセラピーに使用される薬剤は、クリニックにより異なります。

    ベアAGAクリニックのメソセラピーで使用するのは、幅広い有効成分を配合したオリジナルの薬剤です。細胞の再生力を向上させる「IGF-1」や、新しい毛髪を生成する「KGF」、新しい血管の生成を促す「VEGF」などが含まれています。

    髪の毛のヘアサイクルを成長期へ誘導・維持し、発毛効果を目指します。

    低出⼒レーザー治療

    低出力レーザー治療とは、頭皮に低出力のレーザーを照射して発毛を促す治療法です。低出力レーザー治療の特徴は次の通りです。

    期待できる効果発毛を促進
    使用を避けるべき人循環器系の疾患がある方など
    使用方法1週間に1回〜3回、1回6分〜10分の使用
    使用時の注意点発毛効果はゆるやか
    副作用特になし

    低出力レーザーは、レーザーが細胞内にある「ミトコンドリア」を活性化させ、エネルギー物質の「ATP」を増加させることで発毛を目指す仕組みです。

    また、低出力レーザーは発毛効果が認められているのにも関わらず、副作用がほとんどないことが特徴です。単独使用でも発毛効果を期待できますが、ベアAGAクリニックでは薬剤と併用してM字ハゲを早期に改善へ導きます。

    M字ハゲ(エム字はげ)に関するよくある質問

    M字ハゲに関するよくある質問には、次の3つがあげられます。

    • M字ハゲ(エム字はげ)が治らないといわれているのは本当?
    • M字ハゲ(エム字はげ)が起こる前兆は?
    • 高校生でもM字ハゲ(エム字はげ)の治療を受けることができる?

    以下では、3つの質問に回答します。

    M字ハゲ(エム字はげ)が治らないといわれているのは本当?

    M字ハゲは治しにくいですが、薄毛の進行を止めて見た目を改善することは可能です。

    M字ハゲが治りにくい理由は次の通りです。

    • 生え際の毛根は密度が薄い
    • 生え際はAGAの症状が現れやすい
    • 眼精疲労など目からの影響を受けやすい

    AGAが原因でM字ハゲになっている場合では、見た目を改善できても基本的に完治させることはできません。AGAは進行性の脱毛症のため、自然に症状がおさまることはなく、放置すれば薄毛は進行していきます。

    そのため、AGA治療を行って症状を抑えることはできますが、治療をやめれば再度薄毛が進行して、元の状態に戻る可能性があります。

    M字ハゲを治すためには、継続的に治療を行うことが必要です。

    M字ハゲ(エム字はげ)が起こる前兆は?

    M字ハゲは徐々に進行していくため、できる限り早い段階で予防・治療することが大切です。M字ハゲが起こる前兆には次の4つがあげられます。

    • 前髪が薄くなってくる
    • おでこが広くなってくる
    • 生え際の髪の毛が細くなる
    • 頭皮が赤い

    上記の症状に心当たりがある方は、将来的にM字ハゲが起こる可能性があります。少しでも気になる要素があれば、早めにAGAクリニックに相談しましょう。

    高校生でもM字ハゲ(エム字はげ)の治療を受けることができる?

    高校生はAGAの治療を受けることはできません。

    AGAは成人男性が発症する脱毛症で、高校生のM字ハゲはAGA以外の原因が考えられます。

    高校生でM字ハゲにお悩みの方は、AGAクリニックや皮膚科などの医療機関を受診しましょう。

    M字ハゲ(エム字はげ)の検査・治療はベアAGAクリニックへ

    M字ハゲを発症する原因は、AGA(男性型脱毛症)または牽引性脱毛症が考えられます。成人男性の場合では、主にAGAが原因でM字ハゲになっているケースが多いです。

    M字ハゲを発症した場合で、生え際が気になる方はAGAクリニックを受診しましょう。

    ベアAGAクリニックは、内服薬・外用薬・メソセラピー・低出力レーザーの4種類の治療をご用意しています。事前に血液検査などを行い、患者さまに合う治療法をご提案します。

    オーダーメイドの治療で、治療の経過を見て治療方針を柔軟に変更可能のため、M字ハゲの検査・治療はベアAGAクリニックへご相談ください。

  • ミノキシジルだけやめると抜け毛は増えるのか解説|治療薬を併用中に減薬しても効果を維持できるか解説

    ミノキシジルだけやめると抜け毛は増えるのか解説|治療薬を併用中に減薬しても効果を維持できるか解説

    ミノキシジルだけやめると抜け毛が増えるのか気になりませんか?

    ミノキシジルには発毛を促す作用があり、自己判断で服用を中止すると、髪の毛が治療前の状態に戻る可能性があります。急にやめるのではなく、徐々に服用量を減らすなど医師の判断を仰ぐことが大切です。

    本記事では、ミノキシジルだけをやめると起きること、ミノキシジルをやめるべきでない人、やめるべきタイミングなどを解説します。

    ミノキシジルだけやめる場合どうなるのか

    ミノキシジルだけやめる場合には、次のリスクがともないます。

    • 改善していた髪の毛が治療前の状態に戻ることもある
    • 再び薄毛が進行することでこれまでの治療費が無駄になることもある

    以下では、2つのリスクについて紹介します。

    改善していた毛髪が治療前の状態に戻ることもあり得る

    ミノキシジルだけやめると、改善していた毛髪量が治療前の状態に戻る可能性があります。

    治療の効果が現れたからといって、自己判断で服用をやめてはいけません。発毛効果を実感できているのは、治療薬が効いているからと考えられます。

    AGAは進行性の脱毛症で、症状を抑えることはできても完治させることは難しい脱毛症です。治療薬の服用を中断するとAGAの症状が再び進み、治療前の状態からさらに悪化することもありえます。

    ミノキシジルの服用量を段階的に減らしたり、治療薬を切り替えたりするケースが一般的です。

    再び薄毛が進行することでこれまでの治療費が無駄になることもある

    ミノキシジルの服用をやめて、AGAの症状が再び進行して元の状態に戻れば、これまでの治療費用が無駄になります。

    ミノキシジル外用薬・内服薬の費用相場は、平均で月10,000円程です。

    個人差はありますが、ミノキシジルの効果を実感しはじめるのは治療開始から6ヶ月以降です。ミノキシジルの効果を実感してから服用をやめ、髪の毛が元の状態に戻れば、60,000円程の費用を無駄にすることになります。

    ミノキシジルは自己判断でやめずに、医師に相談して指示に従いましょう。

    ミノキシジルの効果と種類

    ミノキシジルは発毛の効果が証明されています。

    日本皮膚科学会によれば、男性300名を対象とした24週間の試験では以下の結果になりました。

    • 濃度1%のミノキシジル外用薬を使用:髪の毛が平均21.2本増加
    • 濃度5%のミノキシジル外用薬を使用:髪の毛が平均26.4本増加

    国内のドラッグストアなどで販売できるミノキシジル外用薬の濃度は、1%〜5%までです。AGAクリニックであれば、濃度5%以上のミノキシジル外用薬とミノキシジル内服薬を処方してもらうことができます。

    ミノキシジルをやめるのではなく服薬量を減少させることは可能

    AGA治療をはじめて薄毛があまり気にならなくなってきたら、ミノキシジルをやめるのではなく服用量を減らしましょう。

    ミノキシジルの服用をすぐに中断すれば、元の状態に戻る可能性があるため、服用量を減らして現状維持できるのか確認することが一般的です。

    また、自己判断で服用量を減らしてはいけません。まずは専門のクリニックに相談して、医師の指示に従いましょう。

    ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴

    ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴は次の3つです。

    • 初期脱毛の症状が気になっている場合
    • 服用開始から半年経っていない場合
    • 他のAGA治療薬に変更したい場合

    ミノキシジルの発毛効果を実感できていない段階で、服用を中止するのはあまりおすすめできません。以下では、3つの特徴と理由について詳しく紹介します。

    初期脱毛の症状が気になっている場合

    初期脱毛の症状が気になり、ミノキシジルの服用をやめようと考えている方もいると思います。

    初期脱毛とは、ミノキシジルなどのAGA治療薬を服用すると一時的に発症する可能性がある脱毛症状のことです。短くて細い髪の毛が、成長期の髪の毛により押し出されることが原因で抜け毛が増加します。

    服用から10日〜3ヶ月の間に初期脱毛を起こすことが多いです。個人差はありますが、ミノキシジルを服用しはじめて平均1ヶ月〜3ヶ月で落ち着きます。

    ミノキシジルにより抜け毛が増えたわけではなく、むしろミノキシジルが効いている証拠でもあるため、急にミノキシジルの服用をやめないでください。

    また、以下の記事ではミノキシジルによる初期脱毛の詳細について解説しているため、あわせてご覧ください。

    ミノキシジルによる初期脱毛の期間や仕組みを解説|やばいと言われる理由とは?

    服用開始から半年経っていない場合

    服用開始から半年経過していない方は、ミノキシジルの服用を継続することが大切です。

    ミノキシジルの服用を開始してから効果を実感しはじめるまでには、早くても6ヶ月ほどかかります。

    健康な髪の毛は成長期→退行期→休止期のヘアサイクルを繰り返します。しかし、AGAを発症すると、成長期の期間が短くなり髪の毛が成長する前に抜けてしまいます。

    AGA治療薬で髪の毛のヘアサイクルを元に戻すためには時間がかかるため、6ヶ月以上の服用が必要です。

    まずはミノキシジルの服用を6ヶ月継続してみましょう。それでも効果を実感できない場合は医師に相談し、治療薬の切り替えなどを検討しましょう。

    他のAGA治療薬に変更したい場合

    他のAGA治療薬に変更したい場合にも、自己判断でミノキシジルの服用をやめてはいけません。思うような治療効果が得られない可能性があるほか、重大な副作用を引き起こすことも考えられます。

    ミノキシジルを服用して「別のAGA治療薬に切り替えたい」と考えている方は、一度医師へご相談してください。

    AGAクリニックでは血液検査などにより、自分自身がどのAGA治療薬に適しているのかがわかり、正しい治療方針へ変更することが可能です。

    ミノキシジルの中止や治療薬の変更だけではなく、AGA治療薬の併用が推奨される場合もあるため、医師の指示に従いましょう。

    ミノキシジルの服用をやめるべきタイミング

    ミノキシジルの服用をやめるべきタイミングは次の通りです。

    • 半年以上服用しても効果が得られない場合
    • 肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合
    • 初期脱毛が3ヵ月以上続く場合
    • ミノキシジルを個人輸入している場合

    以下では、4つのタイミングについて詳しく紹介します。

    半年以上服用しても効果が得られない場合

    ミノキシジルは服用をはじめてから効果を実感するまでには時間がかかります。

    6ヶ月以上の服用がひとつの目安のため、半年以上ミノキシジルを服用しても効果が得られない場合はミノキシジルの服用中止を検討しましょう。

    AGAクリニックでは、その他の治療に切り替える、あるいは治療薬の量を減らすなどして対処します。

    肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合

    ミノキシジルを服用して、肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合は服用中止を検討しましょう。ミノキシジルは稀に以下のような副作用を起こすことがあります。

    • 肝機能障害
    • 初期脱毛
    • 多毛症
    • 動悸、息切れ

    なかでも重大な副作用が肝機能障害です。ミノキシジルに限らず、薬の成分は肝臓で代謝されるため、人によっては体質的に肝臓に負担がかかりやすいことがあります。

    特に黄疸や食欲喪失、だるさなどの症状があると肝機能障害を起こしている可能性があるため注意が必要です。

    初期脱毛が3ヵ月以上続く場合

    ミノキシジルを服用すると、初期脱毛の症状を起こすことがあります。

    初期脱毛の症状は一時的なもので、時間が経過すれば徐々に症状はおさまります。人により個人差はありますが、初期脱毛の期間の目安は10日〜3ヶ月です。

    ミノキシジルを服用しはじめて2週間〜1ヶ月で初期脱毛が起こり、その後1ヶ月〜2ヶ月ほど症状が続くケースが一般的です。それ以上症状が続く場合は、初期脱毛ではなく脱毛症による抜け毛の可能性があります。

    初期脱毛が3ヶ月以上続く場合はミノキシジルの服用中止を検討する必要があるため、一度AGAクリニックに相談しましょう。

    ミノキシジルを個人輸入している場合

    ミノキシジルを個人輸入している方は、服用中止を検討しましょう。

    個人輸入とは、通販サイトや海外サイトなどから自ら治療薬を取り寄せる方法です。個人輸入で購入した医薬品には、以下のリスクがあります。

    • 偽造品・粗悪品を購入する可能性がある
    • 健康被害のリスクがある
    • 救済措置を受けられない

    個人輸入の医薬品は、不衛生な場所で製造・保管された粗悪品があるほか、成分量が少ない・過剰配合されているなどの偽造品を入手する可能性があります。

    また、医師により処方されたものではないため、有効性や安全性が確認されておらず、健康被害を引き起こす可能性を否定できません。健康被害を起こしても、個人輸入の医薬品は国が定める救済措置の対象外となります。

    個人輸入で入手したミノキシジルを服用している方は、すぐにAGAクリニックなど専門の医療機関を受診してください。

    参照:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ|厚生労働省

    妊娠中・授乳中の場合はAGA治療をやめる

    ミノキシジルを服用している女性で、妊娠中・授乳中の場合はAGA治療をやめましょう。

    ミノキシジルは妊娠中の母体、および胎児への安全性が十分に確認されていません。また、母乳からミノキシジルの成分が移行することがわかっています。

    成人と比較して胎児の体は未発達であり、薬の成分を十分に体外へ排出できないため、発達障害や流産などのリスクも考えられます。

    妊娠している可能性がある方を含め、妊娠中・授乳中の女性はAGA治療を中止しましょう。

    ミノキシジルで効果を実感できなかった場合の対処法

    ミノキシジルで効果を実感できなかった場合の対処法は次の通りです。

    • AGA治療薬を変更する
    • 治療方針を変更する
    • 治療薬を併用する

    以下では、3つの対処法について詳しく紹介します。

    AGA治療薬を変更する

    AGA治療薬にはミノキシジルの他にも複数の種類があり、大きく以下の2つに分けられます。

    • 脱毛を防ぐ治療薬
    • 発毛を促す治療薬

    AGAは、男性ホルモンの「テストステロン」と体内の酵素「5αリダクターゼ」が結合し、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンに変化することにより発症します。

    脱毛を防ぐ治療薬は、5αリダクターゼのはたらきを阻害して、AGAの進行を抑制する仕組みです。

    一方で、発毛を促す治療薬には血行を促進する作用があり、頭皮や髪の毛に栄養を行き届かせてヘアサイクルを整えます。さらに毛母細胞を活性化させる作用もあり、発毛を促す仕組みです。

    なかでもミノキシジルは発毛を促す治療薬にあたり、脱毛を防ぐ治療薬にあたるのは、プロペシアやザガーロなどです。ミノキシジルの効果を実感できない場合は、別の治療薬へ変更することで治療効果を実感できる可能性があります。

    また以下の記事では、AGA治療薬の種類やメカニズムについて詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

    フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル……AGAの治療薬を徹底解説!

    治療方針を変更する

    ミノキシジルで効果を実感できない場合には、治療方針を変更するのも対処法のひとつです。

    AGAの治療方法は投薬治療だけではありません。その他の治療法には次の3つがあります。

    • 外用薬
    • メソセラピー
    • 低出力レーザー

    ミノキシジルには内服薬以外にも、頭皮に直接塗布するタイプの外用薬があります。

    また、メソセラピーは髪の毛の成長因子などを配合した注射を頭皮に打って、発毛を促す治療法です。

    そのほか、頭皮に低出力レーザーを照射して髪の毛の成長を促す治療法もあります。

    AGAの治療法や治療薬の作用について、以下の記事でまとめているため、あわせてご覧ください。

    診療案内|ベアAGAクリニック

    治療薬を併用する

    ミノキシジルとその他のAGA治療薬の併用も対処法のひとつです。

    ミノキシジルは発毛を促す治療薬です。脱毛を防ぐ治療薬との併用によりさらにAGA治療の効果が期待できます。

    併用できる主なAGA治療薬は次の2通りです。

    • プロペシア(フィンペシア・フィナステリド)
    • ザガーロ(デュタステリド)

    以下では、2つのAGA治療薬の詳細について紹介します。

    プロペシア(フィンペシア・フィナステリド)

    プロペシアは、「フィナステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。

    5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があり、テストステロンと5αリダクターゼが結合することで生成される「DHT」の発生を抑制し、AGAの発症・進行を防止します。

    フィナステリドによる治療は日本皮膚科学会でも、男性型脱毛症に対して「推奨度A(行うよう強く勧める)」とされており、効果が認められている治療薬です。ミノキシジルと併用することで、薄毛の進行を抑えながら発毛を目指すことができます。

    また、プロペシアのジェネリック医薬品には、「フィナステリド」や「フィンペシア」があります。

    ベアAGAクリニックでは、プロペシアのジェネリック医薬品を扱っており、より安価でAGA治療を受けることができます。ミノキシジルと別の治療薬の併用を検討している方は、一度当院へご相談ください。

    ザガーロ(デュタステリド)

    ザガーロは、「デュタステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。

    プロペシアと同様に、5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があります。プロペシアとの違いは、効果を効かせられる範囲です。

    5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、プロペシアは5αリダクターゼⅠ型にしか作用しないのに対し、ザガーロは5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用します。

    そのため、ザガーロはプロペシアよりも広い範囲でAGAによる薄毛進行を抑えることが可能です。

    ミノキシジルだけやめる際の注意点

    ミノキシジルだけをやめる際は、次の2つの注意点があります。

    • 中止・減薬は自分で判断せずにAGAクリニックの医師の判断を仰ぐ
    • 効果が出ないという理由で服用の中止を行うのはおすすめしない

    以下では、2つの注意点について詳しく紹介します。

    中止・減薬は自分で判断せずにAGAクリニックの医師の判断を仰ぐ

    ミノキシジルの中止や減薬は自己判断せずに、AGAクリニックの医師に判断を仰ぎましょう。

    AGAクリニックではミノキシジルを中止すべきか、どの程度減薬すべきかを専門の医師が診察して判断します。

    また医師と相談の上、治療薬の併用を検討したり、治療方針の変更を検討したりすることも可能です。

    効果が出ないという理由で服用の中止を行うのはおすすめしない

    効果が出ないという理由で、ミノキシジルの服用を中止することはおすすめできません。

    特に、ミノキシジルの服用を開始して半年未満の方は、服用を続けることで発毛効果を実感できる可能性があります。

    ミノキシジルの初期脱毛は一時的なものであり、時間が経てば症状がおさまるケースがほとんどです。「抜け毛が増えたから」とミノキシジルの服用をすぐに中止するのではなく、服用を継続して症状の様子を見ましょう。

    ミノキシジルは短くても6ヶ月以上の服用が目安です。発毛効果が現れず、どうしても不安という方は、一度AGAクリニックに相談してみてください。

    ミノキシジルだけやめる場合に気になる疑問・質問

    ミノキシジルだけをやめようと考えている時に、気になる疑問・質問として次の3つがあげられます。

    • AGA治療はフィナステリドの服用だけで十分?
    • AGAクリニックで処方されるミノキシジルではなく市販のミノキシジル外用薬にするのはあり?
    • ミノキシジルと併用ができない薬は?

    以下では、3つの疑問・質問について回答します。

    AGA治療はフィナステリドの服用だけで十分?

    フィナステリド(プロペシア)のみの服用だけでは、薄毛対策が難しいです。

    フィナステリドは「薄毛の進行を防ぐ」ことが目的のAGA治療薬です。AGAによる薄毛の進行を抑えることは可能ですが、新たに髪の毛を増やしたり、髪の毛の成長を促したりすることはできません。

    そのためAGA治療ではフィナステリドだけでなく、発毛効果が期待できるミノキシジルと併用することが大切です。

    AGAクリニックで処方されるミノキシジルではなく市販のミノキシジル外用薬にするのはあり?

    市販のミノキシジル外用薬を使用することは問題ありません。

    ただし、ドラッグストアなどで購入できるミノキシジル配合の外用薬は、濃度が1%〜5%と決められています。あまり発毛効果を実感できない可能性もあるため注意が必要です。

    それに対して、AGAクリニックでは副作用も考慮しながら濃度5%以上の外用薬を処方してもらうことができます。また、ミノキシジルの内服薬は市販されておらず、AGAクリニックなど専門の医療機関でしか処方してもらえません。

    発毛効果を期待するのであれば、AGAクリニックなどで処方されるミノキシジル外用薬を使用しましょう。

    ミノキシジルと併用ができない薬は?

    以下の薬はミノキシジルと併用ができないため注意が必要です。

    • 降圧剤
    • イブプロフェン(風邪薬)
    • ED治療薬
    • イミグラン(偏頭痛薬)

    ミノキシジルには血圧を下げる効果があるため、高血圧に対する降圧剤を内服している方は、めまいや頭痛などの副作用が現れる可能性があります。

    そのため、高血圧の治療をしている方は、基本的にミノキシジルを服用できません。その他、現在服用している薬があれば事前に医師に相談してください。

    ミノキシジルだけやめる際の判断はベアAGAクリニックへ

    ミノキシジルの服用をやめると、改善していた髪の毛が治療前の状態に戻る可能性があり、それまでの治療費が無駄になる可能性があります。

    自己判断で中止するのではなく、医師に相談して少しずつ服用量を減らしていくことが大切です。

    また、ミノキシジルの服用開始から効果が現れるまでの期間は6ヶ月が目安です。「効果がないから」と考えて服用を中止せずに、短くても半年以上は服用を続ける必要があります。

    ベアAGAクリニックでは、投薬治療以外にも外用薬やメソセラピー、低出力レーザーの治療を行っています。ミノキシジルの服用をやめようと考えている方は、一度当院へご相談ください。

  • 育毛(AGA)メソセラピーの効果とは|デメリットや効果をいつから実感しやすいのか解説

    育毛(AGA)メソセラピーの効果とは|デメリットや効果をいつから実感しやすいのか解説

    「メソセラピーの効果がいつから出るか知りたい」「メソセラピーのメリットとデメリットが知りたい」

    などと疑問に思われている方もいらっしゃると思います。

    メソセラピーは注射器や専用の機器などを用いて有効成分を皮下へ注入する治療法で、AGA(男性型脱毛症)の改善を目的に行われることもあります。

    育毛メソセラピーには髪の毛の成長をサポートして、発毛を促進する効果が期待されていますが、基本的にAGA治療薬と合わせて行うことが一般的です。

    本記事ではAGA治療で用いられるメソセラピーの効果や5つの注入方法、料金相場、メリットとデメリットなどについて解説します。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    AGA治療で用いられるメソセラピーとは

    AGA治療で用いられるメソセラピーは、頭皮下に髪の毛の成長を促す因子(グロースファクター)を、専用の注射器などで直接送り届けることが特徴の治療法です。

    メソセラピー自体は1950年ごろから関節リウマチなどの症状改善目的で行われていましたが、近年ではAGA治療に応用される例も増えています。AGA治療で用いられるメソセラピーには、主に次の4つの特徴があります。

    • 短期間で発毛効果を実感する方が多い
    • ほかの治療法に比べて副作用のリスクが低い
    • 女性でも施術が受けられる
    • AGA内服薬や外用薬との併用がおすすめ

    AGA治療で用いられるメソセラピーは、短期間で発毛効果を実感する方が多い点と、ほかの治療法に比べて副作用のリスクが低い点が特徴です。

    また、薄毛治療に用いられる内服薬は女性の服用が禁止されている場合も多いのですが、メソセラピーは女性でも施術を受けられます。

    メソセラピーだけで薄毛の改善を行なうケースは多くなく、基本的にAGA内服薬や外用薬との併用がおすすめです。

    メソセラピーの効果

    AGA治療で用いられるメソセラピーには、主に次の2つの効果が期待されています。

    • 薄毛の進行を抑制する
    • 発毛を促進する

    メソセラピーに用いられる有効成分はさまざまですが薄毛の進行抑制が目的の場合には、フィナステリドやデュタステリドなどを用いることが一般的です。

    AGAを発症すると体内の酵素の一種である5α-リダクターゼが活発にはたらき、成長期を短縮させるサイトカイン(TGF-β)が生成されることで抜け毛リスクを増大させます。

    フィナステリドやデュタステリドには抜け毛の原因となる5α-リダクターゼのはたらきを妨げ、ヘアサイクル(髪の毛が成長する周期)を正常化させる作用があります。

    フィナステリドやデュタステリドがAGA治療において「守りの治療薬」と呼ばれるのは、抜け毛を予防する効果が期待されているためです。

    ただし、フィナステリドやデュタステリドには男性ホルモンにアプローチする作用があるだけでなく、男児の生殖器の成長を阻害する作用があるため、女性の使用は原則的に禁止されています。

    抜け毛予防ではなく、より積極的な発毛効果を得るためには、ミノキシジルなどの成長因子を用いる治療法が一般的です。

    ミノキシジルには発毛を促進する効果が期待されているため、AGA治療においては「攻めの治療薬」と呼ばれています。フィナステリドやデュタステリドとは異なり、ミノキシジルは女性でも利用可能です。

    メソセラピーに用いられる有効成分

    メソセラピーには主に次の6つの有効成分が多く用いられています。

    有効成分期待される効果
    インスリン様成長因子(IGF-1)血管の再生をサポートして毛母細胞の分裂を活発化させる
    血管内皮細胞増殖因子(VEGF)毛細血管を増やして髪の毛が成長するために必要な栄養を届けやすくする
    ケラチノサイト増殖因子(KGF)新たに髪の毛を作り出すサポートを行う
    線維芽細胞成長因子9(FGF9)毛包の細胞を再生させるサポートを行う
    塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)年齢とともに減少するコラーゲンやエラスチンの合成をサポートする
    ミノキシジル血管を拡張して血液の循環を促進する、髪の毛の成長因子を増殖させる

    参照:育毛メソセラピーによって注入する主な成分
    参照:育毛(AGA)メソセラピーの発毛効果や副作用について

    ベアAGAクリニックでも上記の6つの有効成分を頭皮下に注入し、薄毛予防・発毛促進に取り組んでいます。

    参照:ベアAGAクリニック 治療一覧・料金

    メソセラピーの注入方法

    メソセラピーは髪の毛の成長因子(グロースファクター)を注入する治療法ですが、注入方法はクリニックによりさまざまです。

    • メソセラピーの注入方法は5種類
    • メソセラピー治療は月に1回の頻度で実施

    メソセラピーの5つの注入方法と施術頻度について解説します。

    メソセラピーの注入方法は5種類

    メソセラピーの注入方法には次の5種類があります

    注入方法特徴
    パピュール法表皮と真皮の間に成長因子を注入
    ナパージュ法表皮の浅い部分に成長因子を注入
    ダーマローラー法細かな突起がついたローラーで成長因子を真皮に注入
    ノンニードル法炭酸ガスや電気刺激(パルス)で成長因子を頭皮の表面に注入
    フラクショナルレーザー法極小レーザーで表皮化に成長因子を注入

    パピュール法とナパージュ法は専用の注射器を用いて表皮下に成長因子を注入することが特徴です。有効成分が浸透しやすいため、有効成分の持続性が高い傾向にあります。

    ダーマローラー法は200本以上の細かな突起がついたローラーで、真皮に成長因子を注入する点が特徴です。血行を促進して頭皮環境を整える効果も期待されています。

    ノンニードル法は炭酸ガスや電気刺激(パルス)により、毛根へ成長因子を注入する点が特徴です。成分の浸透力に関してはパピュール法やナパージュ法、ダーマローラー法には劣ります。

    フラクショナルレーザーは、極小レーザーで頭皮に目に見えないほどの小さな穴をあけ、表皮化に成長因子を注入する点が特徴です。

    毛細血管を活性化して頭皮環境を整える効果も期待されていますが、ほかの4つの方法に比べて施術費用が高額です。

    メソセラピー治療は月に1回の頻度で実施

    メソセラピー治療は月に1回の頻度での実施が一般的です。メソセラピーを行う回数は「1クール」で設定されることが多く6回~16回の施術が目安です。

    ベアAGAクリニックでは一人ひとりの症状別に治療方法や頻度をオーダーメイドでご提案します。治療途中でのコース変更や、キャンセルによる返金にも対応しているため安心して治療が続けられます。

    メソセラピーの料金相場

    メソセラピーをはじめとするAGAの治療には原則的に健康保険が適用されないため、治療費は全額自己負担です。

    メソセラピーの料金相場は50,000円~70,000円程度です。投薬治療の場合は11,000円~33,000円が目安のため、メソセラピーの方が割高と言えます。

    参照:AGA治療の費用相場

    メソセラピーのメリット

    AGAの治療法の中で、メソセラピーには主に次の2つのメリットがあります。

    • 複数の治療薬剤を同時に頭皮へ注入可能
    • 比較的早く治療効果を実感しやすい

    2つのメリットについて解説します。

    複数の治療薬剤を同時に頭皮へ注入可能

    メソセラピーのメリットの1つが、複数の治療薬剤を同時に頭皮下へ注入できる点です。

    AGA治療専門のクリニックではさまざまな有効成分を独自にブレンドして頭皮下へ直接注入し、抜け毛予防および発毛促進を図ります。メソセラピーに用いられる主な有効成分は以下の通りです。

    • インスリン様成長因子(IGF-1)
    • 血管内皮細胞増殖因子(VEGF)
    • ケラチノサイト増殖因子(KGF)
    • 線維芽細胞成長因子9(FGF9)
    • 塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)
    • フィナステリド
    • デュタステリド
    • ミノキシジル
    • 銅ペプチド
    • ヒアルロン酸
    • コエンザイムQ10
    • アミノ酸システイン
    • ビタミン類など

    メソセラピーに用いられる成長因子はクリニックにより異なるため、無料カウンセリングなどで確認をおすすめします。

    比較的早く治療効果を実感しやすい

    メソセラピーのメリットのもう1つが、比較的早く治療効果を実感しやすいことです。内服薬や外用薬でAGA治療を行う場合には効果を実感できるまでに6ヶ月~1年程度かかります。

    メソセラピーは直接頭皮下に成長因子を注入するため、早い場合では2ヶ月~3ヶ月で発毛効果を実感する方もいます。

    基本的にメソセラピーは月に1度の施術を半年~1年ほど続け、ある程度の発毛が見られたら投薬治療への切り替えがおすすめです。

    メソセラピーのデメリットと副作用

    メソセラピーにはデメリットおよび副作用の可能性もあります。主なデメリットおよび副作用は以下の2点です。

    • メソセラピーは費用が高い
    • メソセラピーは痛みや出血をともなう副作用がある

    メソセラピーのデメリットと副作用について解説します。

    メソセラピーは費用が高いことがデメリット

    メソセラピーのデメリットの1つは費用が高い点です。投薬治療の場合には平均1ヶ月11,000円~33,000円が必要ですが、メソセラピーの場合では50,000円~80,000円が必要です。

    参照:AGA治療の費用相場

    また、メソセラピーは定期的にクリニックへ通院する必要がある点もデメリットです。治療を続けるためには最寄り駅や職場から近いなど、通いやすいクリニックを選ぶことがポイントです。

    メソセラピーは痛みや出血をともなう副作用がある

    パピュール法やナパージュ法など注射器を用いて成長因子を頭皮下に注入する場合や、ダーマローラー法を行なった場合には施術時の痛みや出血をともなうことがあります。

    また、アレルギー症状やアナフィラキシーショック、傷口からの感染症など重篤な副作用が起こる可能性もゼロではありません。施術にともない何らかの異常が見られる場合には、直ちに担当医へ相談してください

    ただし、メソセラピーに用いられる成長因子は基本的には人体に無害であるため、副作用のリスクはほかの治療法に比べるとそれほど高くありません。

    メソセラピーを行う際の注意点

    メソセラピーを行う場合には、次の5つの注意点があります。

    • 内服薬・外用薬との併用が一般的
    • 成長因子を用いた治療法の推奨度は高くない
    • ガンを患っている方への施術は不可
    • 毛根を失っている部分には効果が期待できない
    • 費用が高いため治療を継続できない可能性もある

    5つの注意点について解説します。

    内服薬・外用薬との併用が一般的

    メソセラピーを行う場合には、内服薬や外用薬との併用が一般的です。メソセラピーには早期に発毛を実感できるメリットはありますが、効果の持続時間は投薬治療に比べると長くありません。

    一方、投薬治療の場合では効果が実感できるまでに時間を要しますが、メソセラピーに比べると効果の持続時間は長いです。

    メソセラピーと投薬治療を合わせて行うと、お互いのデメリットをカバーする結果につながります。メソセラピーを行う際に併用する主な治療薬は次の3つです。

     フィナステリド内服薬デュタステリド内服薬ミノキシジル外用薬
    期待できる効果抜け毛を予防
    AGAの進行を抑制
    抜け毛を予防
    AGAの進行を抑制
    血行を促進
    発毛を促進
    使用を避けるべき人の特徴妊活中の男性・女性妊活中の男性・女性妊活中や妊娠中、授乳中の女性
    使用方法1日1錠を服用1日1錠を服用朝晩の2回頭皮に塗布
    使用上の注意点女性の手に触れないようにする女性の手に触れないようにするイブプロフェンやED治療薬などと併用できない
    起こり得る副作用リビドー減退(1.1%)
    勃起機能不全(0.7%)
    乳房の女性化・肝機能障害(1%未満)
    男性機能の低下(1%以上)
    頭皮のかゆみや赤み
    アレルギー症状など
    効果を実感できるまでの目安期間6ヶ月程度6ヶ月程度6ヶ月程度

    参照元:フィナステリド錠(プロペシア)添付文書
    参照元:デュタステリド錠(ザガーロ)添付文書

    AGA治療には主にフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、およびミノキシジル外用薬が用いられます。フィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬の効果について理解するためには、AGAの発症メカニズムについて知る必要があります。

    1. 男性ホルモンのテストステロンが、活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)へと変換される
    2. ジヒドロテストステロンが男性ホルモン状態に結合してTGF-βが生成される
    3. TGF-βによりヘアサイクルが乱され抜け毛を引き起こす

    テストステロンがジヒドロテストステロンへと変換される際、5α-リダクターゼと呼ばれる体内の酵素が活発にはたらきます。

    フィナステリドとデュタステリドには5α-リダクターゼのはたらきを妨げる作用があるため、ジヒドロテストステロンの生成を抑止し、抜け毛を予防する効果が期待されています。

    フィナステリド内服薬もしくはデュタステリド内服薬を服用した場合には、男性の性機能を低下させる可能性があるため、妊活中の男性は注意が必要です。また、両剤ともに女性の服用および手に触れることが禁止されています。

    ミノキシジルはもともと1960年代に、アメリカで高血圧の治療薬(内服薬)に用いられていました。しかし、ミノキシジルを服用した方の多くに発毛や多毛が見られたため、低用量のミノキシジル外用薬が開発されました。

    ミノキシジルには血管を拡張して、血液の循環を促進する作用があるほか、毛母細胞の死滅を抑制し、発毛を促進する効果が期待されています。

    肌質により頭皮のかゆみや赤み、アレルギー症状を引き起こす可能性がありますが、重篤な副作用のリスクは報告されていません。

    成長因子を用いた治療法の推奨度は高くない

    メソセラピーを行う際の注意点の1つが、成長因子を用いた治療法の推奨度は高くないことです。AGAの診療ガイドラインでは、成長因子を用いた治療法の推奨度がC2(有効のエビデンスがないため行わない方がよい)に分類されています。

    参照元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン

    メソセラピーの発毛効果に関してはランダム化比較試験や症例集積研究が実施されているものの、現段階では安全性や有効性に関して十分に検証されているとはいえません。

    しかし、AGA治療薬の使用に比べて副作用が少ないだけでなく、治療の選択肢が少ない女性の薄毛にも効果が期待できるため、新たな選択肢となり得る治療法でもあります。

    がんを患っている方への施術は不可

    メソセラピーは原則的にガンを患っている方への施術が厳禁とされています。頭皮下に注入された成長因子は、選択的に髪の毛の成長だけを促すわけではありません。成長因子のはたらきにより、がん細胞の成長を助長する可能性もあるため注意が必要です。

    参照:育毛メソセラピーは誰でも施術できますか?

    毛根を失っている部分には効果が期待できない

    毛根を失っている部分にはメソセラピーの効果が期待できません。メソセラピーは基本的に、毛母細胞のはたらきを活性化させて発毛を促進する治療法です。

    毛穴から毛根が失われている場合にはメソセラピーではなく、髪の毛を毛穴ごと切除して薄毛部分へ移植する自毛植毛の検討がおすすめです。

    費用が高いため治療を継続できない可能性もある

    AGA治療の中でメソセラピーの場合は、費用が高いため治療を継続できない可能性もあります。基本的にメソセラピーは半年から1年程継続して行うことが推奨されています。

    投薬治療に比べるとまとまった金額が必要となるため、継続が難しい場合には担当医に相談しましょう。ベアAGAクリニックなら途中でも治療方針の変更が可能です。

    AGA治療に用いられるメソセラピーに関するよくある質問

    AGAメソセラピーに関しては、以下の3つの質問が多く見られます。

    • AGAメソセラピーとHARG療法の違いは?
    • AGAのメソセラピーは女性でも使える?
    • AGAメソセラピーの痛みは?

    3つの質問にお答えします。

    AGAメソセラピーとHARG療法の違いは?

    AGAメソセラピーと似た治療法にHARG療法があります。HARG療法も注入療法の一種ですがAGAメソセラピーとは以下の3点が異なります。

     AGAメソセラピーHARG療法
    薬液クリニックで独自にブレンドした成長因子幹細胞から抽出したHARGカクテル
    注入方法注射器・ダーマローラー・炭酸ガス・電気刺激(パルス)・フラクショナルレーザー注射器
    費用の目安50,000円~70,000円80,000円~210,000円

    HARG療法は幹細胞から抽出した独自のHARGカクテルを利用しますが、認定を受けた医療機関でしか施術が受けられません。

    HARG療法に用いられるカクテルには150種類以上の成長因子が含まれますが、AGAメソセラピーよりも高額な点がデメリットの1つです。また、毛母細胞が存在しなければ効果が得られない点はAGAメソセラピーと同様です。

    AGAメソセラピーは症状に応じてクリニックで独自に成長因子をブレンドするため、少ない薬剤でも薄毛の改善効果が期待できます

    参照:日本医療毛髪再生研究会
    参照:臨床発毛医学の現状と展望2018

    AGAのメソセラピーは女性でも使える?

    メソセラピーに使用する成長因子を独自に配合調整しているAGAクリニックでは、女性でもメソセラピーの施術を受けられます。

    女性の場合にはミノキシジルをはじめとする成長因子を配合し、発毛を促進する場合が一般的です。ミノキシジルは厚生労働省が認可した有効成分の1つのため安心・安全に治療が受けられます。

    AGAメソセラピーの痛みは?

    AGAメソセラピーの痛みは5つの注入方法により違いがあります。主な違いは以下の通りです。

    注入方法痛みの低度
    パピュール法表皮と真皮の間に注射するため痛みが強め
    ナパージュ法表皮の浅い部分に注射するため痛みをともなう
    ダーマローラー法細かな突起がついたローラーで注入するためやや痛みがある
    ノンニードル法炭酸ガスや電気刺激(パルス)で注入するためあまり痛みがない
    フラクショナルレーザー法極小レーザーで注入するためあまり痛みがない

    パピュール法とナパージュ法は、注射器で成長因子を注入するためやや強めの痛みがあります。ダーマローラー法は細かな突起がついたローラーで注入するため、注射器ほどではない痛みをともないます。

    ノンニードル法とフラクショナルレーザー法は、針を使わない注入法のためあまり痛みがありません。注入方法はクリニックにより異なるため、自分に合った方法を選択してください。

    参照:育毛メソセラピーに含まれている成分と注入方法

    メソセラピーでのAGA治療はベアAGAクリニックへご相談ください

    メソセラピーでのAGA治療を検討している方は、ベアAGAクリニックまでご相談ください。ベアAGAクリニックではミノキシジルをはじめとした成長因子をブレンドして用いるため、男性だけでなく女性の薄毛にも対応可能です。

    メソセラピーを行うと多くの方が早期に発毛効果を実感されますが、治療費がやや高くなる傾向にある点がデメリットとされています。

    ベアAGAクリニックでは治療途中でのコース変更が可能なため、ある程度の発毛効果が見られた場合には、メソセラピーから投薬治療のみに切り替えることも可能です。

    費用に関するご相談や治療法についてのご質問などは、ベアAGAクリニックの無料カウンセリングまでお気軽にご相談ください。

  • 春に抜け毛が増える原因を紹介|男女の抜け毛の原因の違いや対策方法も解説

    春に抜け毛が増える原因を紹介|男女の抜け毛の原因の違いや対策方法も解説

    「春に抜け毛が増える原因が知りたい」「春に男性(女性)も抜け毛が起きるのか知りたい」などと思われている方もいらっしゃると思います。

    抜け毛は毎日見られますが、季節により本数に変動があることをご存じでしょうか。

    春になると生活環境の変化によるストレスや自律神経の乱れ、冬の頭皮へのダメージなどが原因で抜け毛の量が増加することもあります。

    本記事では春に抜け毛が多いと感じる理由や原因、春の抜け毛の予防法や対策方法、男女の抜け毛の違いなどについて解説します。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    春の正常な抜け毛の目安本数は100本程度

    春の正常な抜け毛の目安本数はおよそ50本から100本程度です。しかし、念入りにブラッシングを行ったり、頻繁に洗髪するといったヘアケアが原因で、春の抜け毛の量が増加することもあります。

    また、春になると就職や転勤など環境の変化が原因でストレスが蓄積し、自律神経やホルモンバランスが乱れ、結果的に抜け毛の量が増えることもあります。

    基本的に春は1年の間で抜け毛の量が比較的少ない時期とされますが、場合により200本程度の抜け毛が見られることもあるため注意が必要です。

    参照元:順天堂医学

    一時的に抜け毛の量が増えるだけならそれほど心配はありませんが、100本以上の抜け毛が1ヶ月以上続くようであれば、何らかの脱毛症を発症している可能性が疑われます。

    季節ごとの抜け毛の本数の違い

    抜け毛の本数は季節の変わり目や季節により大きな変化が見られます。年間を通して抜け毛の量が大幅に増加する季節が夏の終わりから秋にかけての時期で、1日に150本から200本程度の抜け毛が見られることもあります。

    夏から秋にかけて抜け毛の量が増加するのは、夏に浴びた紫外線などのダメージにより頭皮環境が悪化するためではないかと考えられています。

    夏から秋に次いで抜け毛の量が多いのはです。冬場の空気の乾燥や冷えによる血行不良などが原因で、抜け毛の量の増加が見られることもあります。

    しかし、抜け毛の本数は日々のヘアケアにより増減が見られるため、1日の抜け毛の量で一喜一憂せずに一定期間の平均値を求めることが重要です。

    春に抜け毛が多いと感じる理由・原因

    春に抜け毛が多いと感じる主な原因は以下の4つです。

    • 環境の変化にともなうストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れ
    • 生活リズムの変化による睡眠不足
    • 花粉などの自己免疫疾患による影響
    • 冬の頭皮の乾燥による頭皮環境の悪化の影響

    4つの理由・原因について解説します。

    環境の変化にともなうストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れ

    春に抜け毛が多いと感じる理由や原因の1つが、寒暖差や環境の変化など身体的・精神的ストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れです。

    春先は寒暖差が大きいため身体に大きなストレスが加わります。また、春は入学や進級、就職、転勤など環境の変化により、精神面でも大きなストレスがかかる時期です。

    寒暖差にともなう身体的ストレスや、環境の変化による精神的ストレスが蓄積すると、自律神経が乱れ交感神経が優位に傾きます。

    交感神経が優位に傾くと血管の収縮を招いて血行不良に陥るため、結果的に髪の毛の成長に悪影響をおよぼします。

    厚生労働省が行う国民生活基礎調査では、男性に比べ女性の方がストレスを感じやすいとされます。ストレスの蓄積にともなうホルモンバランスの乱れにより、女性も薄毛を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

    参照元:国民生活基礎調査

    生活リズムの変化による睡眠不足

    生活リズムの変化による睡眠不足も、春に抜け毛が多いと感じる原因の1つです。春に睡眠不足を引き起こす要因の1つがストレスによる自律神経の乱れです。

    自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなり、通常は日中に交感神経が、夜間に副交感神経が優位に傾くようバランスを保ちます。

    睡眠中に副交感神経が優位に傾くと成長ホルモンが分泌されて細胞分裂が活発に行われます。髪の毛が夜に成長するのも、就寝中に毛母細胞の分裂が活発化するためです。

    しかし、ストレスの蓄積により夜間も交感神経優位の状態が続いた場合には、睡眠不足や睡眠の質の低下にともない、成長ホルモンの分泌量が減少するため髪の毛の成長を妨げます。

    ヘアサイクルと生活習慣についてはこちら。

    花粉などの自己免疫疾患による影響

    春に抜け毛が多いと感じる場合は円形脱毛症を発症している可能性も疑われますが、花粉症などのアトピー素因を持つ方は特に注意が必要です

    アトピー素因は自分や家族の誰かがアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、気管支喘息といったアレルギー性疾患を持つことです。

    アトピー素因を持つ方が強いストレス状態に置かれると、本来であれば自分の身体を守るべき免疫細胞により毛包が攻撃されて、抜け毛を引き起こす=円形脱毛症の発症リスクが増加すると考えられています。

    参照元:女性の円形脱毛症

    冬の頭皮の乾燥による頭皮環境の悪化の影響

    冬の頭皮の乾燥による頭皮環境の悪化が影響で、春に抜け毛が多いと感じることがあります。髪の毛を太く・強く成長させるためには、頭皮環境を整えて正常なヘアサイクルを保つことが重要です

    ヘアサイクルは髪の毛が成長して抜け落ちる周期のことで、主に次の3期に分類されます。

    成長期毛母細胞が活発に分裂して髪の毛が太く・強く育つ時期
    退行期毛包の退縮がはじまり髪の毛の成長が鈍くなる時期
    休止期髪の毛の成長が完全に停止して抜け落ちるのを待つ時期

    ヘアサイクルの大部分を成長期が占めますが、冬の頭皮の乾燥などにより頭皮環境が悪化した場合に、成長期が短縮する可能性があります。

    日本人の髪の毛はおよそ10万本とされていますが、ヘアサイクルの成長期が短縮した毛穴の増加にしたがい、抜け毛や薄毛のリスクが増大します。

    春の抜け毛の予防や対策方法

    春の抜け毛の主な予防や対策方法は次の7つです。

    • 適度に運動や趣味に取り組みストレスを発散させる
    • 質のいい睡眠をとることで生活リズムを整える
    • 頭皮マッサージを行い血行を促進する
    • 適切なヘアケアを行い頭皮を清潔に保つ
    • 育毛剤を使用して頭皮環境を整える
    • 頭皮の紫外線対策を行う
    • 髪に必要な栄養がとれる食事を心がける

    7つの予防や対策方法について解説します。

    適度に運動や趣味に取り組みストレスを発散させる

    春の抜け毛を予防するためには、適度に運動や趣味に取り組みストレスを発散させることが重要です。頭皮には毛細血管が多く分布しているため、ストレスが蓄積すると全身の血行不良に陥りやすいので特に注意が必要です。

    ストレスの発散は方法個人によりさまざまなため、自分なりのストレス発散方法を見つけておきましょう。身体を動かすのが好きな方であれば適度な運動でストレスを発散できるだけでなく、血行を促進する効果も期待できます。

    運動が苦手な方の場合では趣味に没頭するなどの方法も考えられます。趣味に没頭する時間を作れば、仕事などが原因のストレスを解消することも可能です。

    質のいい睡眠をとることで生活リズムを整える

    質のよい睡眠をとることで生活リズムを整えると、春の抜け毛を予防する結果につながります。髪の毛は睡眠中に毛母細胞が分裂して成長するため、抜け毛を予防するためには良質な睡眠の確保が欠かせません。

    また、良質な睡眠を確保できれば、抜け毛予防だけでなく疲労回復やストレス軽減も期待できます。良質な睡眠を得る簡単な方法は早起きして朝日を浴びることです。

    早朝の朝日を浴びることで体内時計がリセットされるだけでなく、夜になると自然な眠気が訪れやすくなります。

    頭皮マッサージを行い血行を促進する

    春の抜け毛を予防するためには、頭皮マッサージで血行を促進すると効果的です。髪の毛は毛母細胞の分裂により成長しますが、細胞分裂に必要なエネルギーは毛細血管から供給されます。

    頭皮マッサージで血行を促進すれば、髪の毛の成長に必要なエネルギーを毛母細胞に届けやすくなります。頭皮マッサージは以下の手順で行うことがおすすめです。

    • 両手の人差し指から小指で首の後ろから生え際にかけての筋肉を緩める
    • こめかみまわりの皮膚をクルクル回転させてマッサージする
    • 両手で頭皮全体をつかみ、頭頂部まわりの皮膚を動かしてマッサージする

    ただし、頭皮マッサージを行う場合には、爪や指先で頭皮を刺激しないよう気を付けましょう。指の腹で頭皮を動かすイメージで優しくマッサージしてください。

    自分で行うのが難しい場合は、ヘッドスパに通うのもおすすめです。

    適切なヘアケアを行い頭皮を清潔に保つ

    適切なヘアケアを行い、頭皮を清潔に保つことも春の抜け毛予防につながります。適切なヘアケアのポイントは次の8通りです。

    • 洗髪の前にブラッシングを行う
    • シャンプーの前に予洗いを行う
    • 手のひらでシャンプーを伸ばして数箇所につける
    • 指の腹で頭皮を動かすイメージで優しく洗う
    • 38度程度のお湯でしっかりと洗い流す
    • 清潔なタオルでしっかりとタオルドライを行う
    • ドライヤーを髪の毛から20㎝ほど離して乾かす
    • 8割ほど乾いたら冷風で仕上げる

    毎日洗髪しているのにかゆみが出る場合には、シャンプーが肌質に合わない可能性もあるため、育毛用シャンプーや薬用シャンプーを試してみることがおすすめです。

    育毛剤を使用して頭皮環境を整える

    春の抜け毛を予防する場合には、育毛剤で頭皮環境を整える方法もあります。冬の乾燥で荒れた頭皮を育毛剤で整えると、春先の抜け毛を予防する効果が期待できます。育毛剤の主な効果は以下の3つです。

    • 頭皮に栄養を与える
    • 頭皮環境を整えて髪が生える土台を作る
    • 抜け毛を防止する

    ただし、育毛剤の効果が現れるまでにはおよそ3ヶ月~半年程度が必要なため、用法・用量を守った上で継続して使用しましょう。

    頭皮の紫外線対策を行う

    春の抜け毛を予防するためには、頭皮の紫外線対策を行うこともポイントです。春から夏に向けて紫外線が次第に強くなるため、頭皮がダメージを受けて頭皮環境を悪化させやすくなります

    外出の際には帽子を着用したり日傘をさすことで、紫外線から頭皮を守ることが可能です。また、頭皮用の日焼け止めを利用する方法もあります。紫外線は晴れの日だけでなく曇りの日にも降り注いでいるため油断しないことが重要です。

    髪に必要な栄養がとれる食事を心がける

    春の抜け毛を予防するためには、髪や頭皮に必要な栄養がとれる食事を心がけましょう。髪や頭皮に必要な主な栄養素は以下の表の通りです。

    栄養素主なはたらき多く含まれる食品
    タンパク質髪の毛を作る原料となる肉類・魚類・大豆製品・乳製品など
    ビタミン類頭皮環境を整える野菜・果物・レバー・魚類・穀類など
    亜鉛アミノ酸をケラチンへ再合成する牡蠣・豚レバー・赤身の牛肉など
    ヨウ素タンパク質の合成をサポートする海藻類
    コラーゲン毛包幹細胞を保護し髪の毛の成長を促す甲殻類・ホタテ・鶏軟骨など
    イソフラボンホルモンバランスを整える大豆製品

    髪の毛はタンパク質の一種であるケラチンから作られるため、日常の食事に良質なタンパク質を取り入れることが欠かせません

    しかし、タンパク質は体内の酵素によりアミノ酸レベルに分解されるため、ケラチンへの再合成を促すには亜鉛やヨウ素の摂取も必要です。

    頭皮環境やホルモンバランスを整えるためには、各種ビタミン類やイソフラボンの摂取が効果的です。また、コラーゲンには毛包幹細胞を保護し、髪の毛の成長を促すはたらきが期待されています。日常の生活に上記の栄養素をバランスよく取り入れましょう。

    春の抜け毛がひどい場合はAGAを発症している可能性もある

    春の抜け毛があまりにもひどい場合には、AGAを発症している可能性も疑われます。AGAは男性型脱毛症のことで、発症するとゆっくりと確実に進行する点が特徴です。

    AGAによる抜け毛と、春の抜け毛とでは主に以下の違いがあります。

     AGAによる抜け毛春の抜け毛
    原因遺伝・ホルモンバランスの変化ストレス・頭皮環境の悪化・自律神経の乱れ
    抜け毛が続く期間生涯にわたり進行し続ける一時的(1ヶ月程度)
    抜け毛の状態細くて弱々しい
    毛根が膨らんでいない
    太くて長い
    毛根が膨らんでおりマッチ棒のような状態

    AGAを発症した場合には、髪の毛が成長を終える前に抜け落ちるため、抜け毛が細くて弱々しい傾向にあります。また、毛根部分が膨らんでおらず、一本の棒ように直線的なのが特徴です。

    春の抜け毛は自然に抜け落ちることが多いため太くて長く、毛根がマッチの先端のように膨らんでいる傾向にあります。AGAによる抜け毛は生涯にわたり続くため、春の抜け毛があまりにも長く続く場合には専門医に相談しましょう。

    春の抜け毛がひどいと感じる場合の対処法・回復方法

    春の抜け毛がひどいと感じる場合の対処法・回復方法は次の2つです。

    • 皮膚科やAGAクリニックに相談する
    • 運動・睡眠・栄養のある食事をとり生活習慣を整える

    2つの対処法・回復方法について解説します。

    皮膚科やAGAクリニックに相談する

    春の抜け毛がひどいと感じる場合には、皮膚科やAGAクリニックに相談することがおすすめです。春の抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、まずはなぜ抜け毛が起こるのかを突き止めることが欠かせません。

    皮膚科は主に皮膚疾患を取り扱う医療機関のため、頭皮に赤みやかゆみなどの症状があるときに受診するのが一般的です。

    AGAクリニックは薄毛や抜け毛のお悩みを専門的に扱う医療機関のため、抜け毛が気になる場合には皮膚科ではなくAGAクリニックに相談しましょう

    皮膚科とAGAクリニックの違いについて詳しくはこちら。

    運動・睡眠・栄養のある食事をとり生活習慣を整える

    春の抜け毛がひどいと感じる場合には、運動習慣や睡眠の質を見直して栄養のある食事をとるなど、生活習慣を整えることが欠かせません。

    生活環境が変わるだけでなく朝晩の気温差が大きい春には、身体や精神に大きなストレスがかかるため自律神経やホルモンバランスが乱れる傾向にあります。

    ストレスを発散するためには適度に身体を動かし、質のよい睡眠をとることが重要です。また、髪の毛の成長をサポートするため、栄養バランスの取れた食事をするよう意識しましょう。

    春の抜け毛に関するよくある質問

    春の抜け毛に関しては、次の3つの質問が多く寄せられています。

    • 春に抜け毛が急に増えることもある?
    • 春の抜け毛の原因は男女で違う?
    • 春以外で抜け毛が多い季節はいつ?

    3つの質問にお答えします。

    春に抜け毛が急に増えることもある?

    春は1年を通して比較的抜け毛が少ない季節ですが、急に抜け毛の量が増えることもあります。例えば円形脱毛症を発症した場合には、前触れもなくまとまった量の髪の毛が抜け落ちます。

    円形脱毛症は年齢や性別に関係なく誰でも発症する可能性があります。脱毛範囲が広くなればなるほど回復困難となるため、突然まとまった量の髪の毛が抜ける場合には、なるべく早めに皮膚科や専門のクリニックを受診しましょう。

    春の抜け毛の原因は男女で違う?

    春の抜け毛は身体的・精神的ストレスによりもたらされることが多く、その点では男女で変わりはありません。しかし、男性に比べて女性はストレスを感じやすいため、ホルモンバランスの変化で抜け毛が増える可能性もあります。

    また、男性に比べて髪の毛が長い傾向にある女性の場合では、抜け毛が長いために多く見える可能性もあります。

    春以外で抜け毛が多い季節はいつ?

    春以外で抜け毛が多い季節は夏の終わりから秋にかけてです。正常な抜け毛の目安本数はおよそ50本から100本程度とされますが、夏の終わりから秋にかけては1日に250本から300本程度の抜け毛が見られることもあります。

    しかし、基本的に抜け毛の量が増加するのは一時的であるため、髪の毛が多く抜けても直ちに医療機関を受診する必要はありません。医療機関を受診する目安は次の通りです。

    • 1ヶ月以上にわたり抜け毛の量の増加が続いている
    • 局所の髪の毛が抜け落ち頭皮が露出している
    • 髪全体のボリュームが明らかに減少している
    • フケの量が明らかに増えている

    AGAや円形脱毛症の発症により抜け毛が増えている場合には、速やかに医療機関で適切な処置を受ける必要があります。上記の例に当てはまる場合には、なるべく早めに専門医の診察を受けましょう。

    春の抜け毛が気になる場合はベアAGAクリニックへご相談ください

    春の抜け毛が気になる場合には、ベアAGAクリニックまでご相談ください。春の抜け毛は身体的・精神的ストレスで増加する傾向にありますが、何らかの脱毛症を発症している可能性もゼロではありません。

    もし抜け毛の量の増加が1ヶ月以上にわたり続き、髪全体のボリュームが減少するようであれば、AGAをはじめとする脱毛症を発症している可能性が疑われます。

    突然まとまった量の髪の毛が抜け落ち、頭皮が一部もしくは広い範囲で露出する場合には、円形脱毛症を発症している可能性が高いと言えます。円形脱毛症の場合は脱毛範囲が広がれば広がるほど、回復が困難となるため注意が必要です。

    抜け毛が1ヶ月以上にわたり続く場合ではAGAの可能性も疑われます。AGAを発症した場合は、薄毛がゆっくりと確実に進行するため速やかに対処することが重要です。

    抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、まずは専門医の診察を受けて原因を突き止めることが欠かせません。ベアAGAクリニックでは抜け毛に関するあらゆる質問に無料カウンセリングで答えます。

    治療を受けようか悩んでいる間にも抜け毛や薄毛が悪化する可能性があるため、まずは無料カウンセリングまでお気軽にご相談ください。

    関連記事:冬に抜け毛が多いのは正常?冬の抜け毛の原因や治すための対策方法を解説

  • ヘアサイクルが戻らない原因は?ヘアサイクルをもとに戻す方法やヘアサイクルの仕組みについて解説

    ヘアサイクルが戻らない原因は?ヘアサイクルをもとに戻す方法やヘアサイクルの仕組みについて解説

    「抜け毛の量が減らなくて困っている」「このままでは薄毛になるのではないかと心配している」

    などと考えている方もいらっしゃると思います。

    薄毛や抜け毛の量の増加が気になる方の多くに、ヘアサイクルの乱れが見られます。

    ヘアサイクルが乱れたまま放置した場合には、将来の薄毛リスクが増大するため注意が必要です。

    本記事ではヘアサイクルの仕組みや正常に戻らない原因、および元に戻す方法について解説します。

    抜け毛がなかなか減らない方や、薄毛を改善したい方は参考にしてみてください。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    正常なヘアサイクルと乱れたへアサイクルの違い

    正常なヘアサイクルと乱れたヘアサイクルの違いは、髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの期間です。

    正常なヘアサイクルの場合には、1本の髪の毛が生えてから抜け落ちるまでに男性でおよそ4年~5年、女性でおよそ5年~6年かかります。

    参照元:ヘアサイクル(毛周期)

    乱れたヘアサイクルの場合では、髪の毛が数ヶ月から1年程度で抜け落ちます。ヘアサイクルが乱れるのは、髪の毛の成長期が短縮されるためです。

    日本人の髪の毛はおよそ10万本とされますが、髪の毛1本ごとにヘアサイクルは異なります。乱れたヘアサイクルにより成長期の短縮した毛穴が増えると、結果的に薄毛のリスクが増大します。

    正常なヘアサイクルの仕組み

    ヘアサイクルが正常な場合には髪の毛が成長期に十分成長しますが、何らかの原因により成長期が短縮されて退行期が早く訪れると抜け毛リスクが増大します。ヘアサイクルは以下の4期に分けられます。

    • 成長期
    • 退行期
    • 休止期
    • 脱毛期

    ヘアサイクルの4つの時期について解説します。

    成長期

    成長期は髪の毛が太く長く成長する期間で、ヘアサイクルのおよそ85%~90%を占めます。成長期には毛母細胞が活発に分裂し、髪の毛が1日に0.3㎜~0.4㎜程度伸びます。

    正常なヘアサイクルでは髪の毛が1年におよそ15㎝伸びる計算となるため、15㎝未満の抜け毛が増える場合には注意が必要です。

    参照:男性型脱毛症と有効育毛成分

    退行期

    退行期はヘアサイクルのおよそ1%を占めており、毛乳頭細胞のはたらきが弱くなり、髪の毛の成長が鈍くなる期間です。

    成長期には毛母細胞が毛乳頭細胞から栄養を受け取り、髪の毛を太く長く成長させます。しかし、退行期に入ると毛乳頭細胞が毛母細胞から分離しはじめるため、髪の毛の成長が鈍くなります。

    男性がAGAを発症する原因の1つが、ホルモンバランスの変化によりサイトカインの一種「TGF-β」が生成されることです。

    TGF-βは退行期誘発因子とも呼ばれており、成長期を短縮させるはたらきがあります。TGF-βのはたらきにより成長期の短縮した毛穴が増加すると抜け毛リスクが増大します。

    休止期

    休止期は毛母細胞の分裂が停止する期間で、脱毛期と合わせてヘアサイクルのおよそ10%~15%を占めます。休止期に入ると毛乳頭細胞からの発毛シグナルおよび栄養供給が止まるため、髪の毛の成長が完全に停止します。

    また、休止期には毛乳頭細胞と毛母細胞が完全に分離して、髪の毛が毛穴から離れはじめるのが特徴です。何らかの原因により休止期を迎えた毛穴が増加すると、休止期脱毛症を発症するリスクが増大します。

    休止期脱毛症を発症した場合にはAGAとは異なり、頭頂部や前頭部だけでなく頭部全体に抜け毛が起こります。

    脱毛期

    脱毛期は髪の毛が抜け落ちて次の発毛を待つ期間です。脱毛期を迎えた毛穴では、毛根部で新しい髪の毛が作られはじめています。

    正常なヘアサイクルの場合には新しく生えてきた髪の毛により、古くなった髪の毛が押し出されて抜ける点が特徴です。

    薄毛治療をはじめた場合に一時的に抜け毛の量が増加するのも、ヘアサイクルの正常化により新しい髪の毛が生えてくるためです。

    乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない理由・原因

    乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない理由や原因は以下の4つです。

    • 生活習慣の乱れにより血行不良や栄養素不足を引き起こしている
    • 乾燥や皮脂の過剰分泌により頭皮環境が悪化している
    • ストレスにより自律神経が乱れている
    • 産後のホルモン分泌量の減少によりヘアサイクルが乱れている

    4つの理由・原因について解説します。

    生活習慣の乱れにより血行不良や栄養素不足を引き起こしている

    乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない場合には、生活習慣の乱れにより血行不良や栄養素不足を引き起こしている可能性があります。

    例えば睡眠不足が続いている場合では、就寝中の毛母細胞の分裂が妨げられ抜け毛リスクが増大します。飲酒や喫煙も血行不良を招き、髪の毛の成長を妨げる恐れがあるため注意してください。

    また、バランスの偏った食事や無理なダイエットで栄養が不足すると、結果的に髪の毛の成長を妨げ抜け毛リスクが増大します。

    ヘアサイクルと生活習慣の関係はこちら。

    AGAと生活習慣の関係について詳しくはこちら。

    乾燥や皮脂の過剰分泌により頭皮環境が悪化している

    乾燥や皮脂の過剰分泌による頭皮環境の悪化も、乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない原因の1つです。

    頭皮が乾燥するとかゆみを生じて掻きむしるなどして炎症が起き、抜け毛リスクが増大する可能性があります。

    また、皮脂の過剰分泌により脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)を発症した場合には、AGAを引き起こすリスクが増大すると考えられています。

    ストレスにより自律神経が乱れている

    ストレスの蓄積による自律神経の乱れも、乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない原因の1つです。

    自律神経は交感神経と副交感神経の2つで構成されていますが、ストレス状態が続くと交感神経が優位に傾き、血管が収縮することで血行不良に陥ります。

    血行不良に陥ると髪の毛の成長に必要な栄養が不足し、結果的に抜け毛リスクを増大させます。また、交感神経優位の状態が続くと、睡眠の質が低下する恐れもあるため注意が必要です。

    産後のホルモン分泌量の減少によりヘアサイクルが乱れている

    産後の女性の乱れたへアサイクルが正常なヘアサイクルに戻らない場合は、産後のホルモン分泌量の減少が疑われます。女性ホルモンには主に次の2つがあります。

    • エストロゲン…髪の毛にハリやコシを与える
    • プロゲステロン…ヘアサイクルの成長期を維持する

    妊娠中にはエストロゲンとプロゲステロンが盛んに分泌されるため、抜け毛が減る期間とされています。しかし、産後ではエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が激減するため、ヘアサイクルが乱れて抜け毛リスクが増大すると考えられています。

    関連記事:産後の抜け毛でスカスカの前髪に悩む原因を紹介|薄毛の原因と気になる際の対処法

    ヘアサイクルが元の状態に戻らない場合はAGAクリニックの受診がおすすめ

    乱れたヘアサイクルが元の状態に戻らない場合には、AGAクリニックの受診がおすすめです。ヘアサイクルが乱れる原因は個人によりさまざまなため、セルフケアでは改善できない場合も多いです。

    AGAクリニックでは抜け毛や薄毛の治療に特化した医師が、問診や触診、マイクロスコープ検査などを使い一人ひとりの抜け毛の原因を特定します。

    ベアAGAクリニックの院長は1万人以上の治療実績があり、一人ひとりに合った豊富な治療の選択肢を提供していることが特徴です。

    正常なヘアサイクルに戻らないときに考えられること

    乱れたヘアサイクルが正常に戻らない場合には、以下の4つのことが考えられます。

    • AGA(男性型脱毛症)
    • FAGA(女性男性型脱毛症)
    • 分娩後脱毛症
    • 粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)

    4つの点について解説します。

    AGA(男性型脱毛症)

    AGAは男性に見られる代表的な脱毛症の1つです。主に遺伝やホルモンバランスの変化が原因ですが、生活習慣の乱れやストレス、誤ったヘアケアにより抜け毛リスクを増大させる場合もあります。

    頭頂部や前頭部にはAGAの原因となる5α-リダクターゼが多く分布しているため、AGAによる抜け毛は頭頂部や前頭部を中心に見られます。

    AGAは進行型の脱毛症のため、発症が疑われるにもかかわらず何も対策しなかった場合には、薄毛の範囲がゆっくりと拡大する点が特徴です。

    FAGA(女性男性型脱毛症)

    FAGAは女性に多く見られる脱毛症の1つです。更年期などに女性ホルモンの分泌量が減少し、男性ホルモンが相対的に増加すると発症リスクが増大します。

    しかし、男性ホルモンの増加だけでは説明できない症例も多いため、近年ではFPHL(Female Pattern Hair Loss)と呼ばれることが増えています。

    参照元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

    FAGAの特徴は髪の毛全体のボリュームが減少する点で、男性のように局所的にはげ上がる例はほとんどありません。分け目や地肌が透けて目立つ場合には、FAGAを発症している可能性もあるため注意が必要です。

    分娩後脱毛症

    分娩後脱毛症は産後の女性に多く見られる薄毛の1つで、妊娠中に盛んに分泌された女性ホルモンの激減が原因と考えられています。

    しかし、女性ホルモンのバランスが乱れるのは産後だけではないため、分娩後脱毛症にはストレスや睡眠の質の低下、過度のダイエットによる栄養不足、育児にともなう疲労なども関係するのではないかと考えられています。

    分娩後脱毛症の症状は個人によりさまざまですが、通常は産後半年から1年程度で治まるのが一般的です。1年以上が経過しても抜け毛が減らない場合には、分娩後脱毛症以外の病気を発症している可能性も疑われます。

    粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)

    粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)は頭皮環境の悪化が原因で発症し、細かいフケをともなう点が特徴です。大量に発生したフケが毛穴を塞ぐことで、毛穴内部に炎症を起こして髪の毛の成長を妨げます。

    粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)の原因は肌質に合わないシャンプーや誤った洗髪方法、パーマやヘアカラーによる頭皮へのダメージ、ストレス、過度のダイエットによる栄養不足などさまざまです。

    抜け毛にともない白くて細かいフケの量が明らかに増加している場合には、粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)の発症も疑われるため注意が必要です。

    乱れたヘアサイクルを正常化させる方法

    乱れたヘアサイクルを正常化させる主な方法は以下の4つです。

    • 皮膚科やAGAクリニックへ相談する
    • 健康的な食事や質の高い睡眠をとり生活リズムを整える
    • 運動や趣味で適度にストレスを発散させる
    • 食事以外でもサプリメントで栄養を補う

    4つの方法について解説します。

    皮膚科やAGAクリニックへ相談する

    乱れたヘアサイクルを正常化させるためには、皮膚科やAGAクリニックへの相談が重要です。ヘアサイクルが乱れる原因はさまざまですが、仮にAGAをはじめとする脱毛症による抜け毛の場合には、生活習慣の改善では根本的な解決にはつながりにくいです。

    抜け毛の量が明らかに増加している場合には、AGA専門クリニックへの相談がおすすめです。ベアAGAクリニックではカウンセリングを無料で受けることができるため、まずは電話かメールで気軽に相談しましょう。

    関連記事:皮膚科とAGAクリニックで受けられるAGA治療法・費用面の違いについて解説

    健康的な食事や質の高い睡眠をとり生活リズムを整える

    健康的な食事や質の高い睡眠をとり、生活リズムを整えることでヘアサイクルを正常化できる可能性があります。特に栄養不足により粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)や女性男性型脱毛症(FAGA)を発症している場合には、食習慣の見直しが欠かせません。

    また、髪の毛が成長するためには質の高い睡眠をとり、毛母細胞の分裂を促す必要があります。睡眠の質を向上させる方法の1つが、早起きして朝日を浴びることです。朝日を浴びることにより体内時計をリセットできるだけでなく、夜に自然な眠気が訪れることも期待できます。

    運動や趣味で適度にストレスを発散させる

    運動や趣味で適度にストレスを発散させることで、ヘアサイクルを正常化できる可能性があります。特に自律神経の乱れによる抜け毛の量の増加が疑われる場合には、積極的にストレスを発散させるよう努めましょう。ストレスへの主な対処法(コーピング)は以下の2点です。

    • 問題焦点コーピング…ストレス自体を取り除く方法
    • 情動焦点コーピング…考え方や感じ方を変える方法

    例えば暑さ寒さがストレスの原因であれば、衣類やエアコンなどで解決する方法があります。ストレス自体を取り除けない場合には、他人に悩みを打ち明けることで気持ちが軽くなることもあります。

    食事以外でもサプリメントで栄養を補う

    ヘアサイクルを正常化させる場合には、食事以外でもサプリメントで栄養を補う方法があります。日々の食事では賄いきれない栄養素はサプリメントでの摂取がおすすめです。

    髪の毛の成長を促し、頭皮環境を整えるためには特に以下の栄養素を積極的に摂取しましょう。

    栄養素はたらき
    ケラチン髪の毛を作るもととなる
    L-リジン成長ホルモンの分泌を促す
    ビタミンE血行を促進する
    亜鉛アミノ酸をケラチンへと再合成する
    コラーゲンペプチド毛母細胞のはたらきを活発化させる

    ただし、サプリメントはあくまでも栄養補助食品のため、基本的には日々の食事からバランスよく栄養素を取り入れましょう。

    関連記事:髪にいい栄養素6つを紹介|育毛や薄毛対策におすすめの食べ物を解説

    ヘアサイクルが戻らない場合によくある質問

    ヘアサイクルが戻らない場合によくある質問が以下の2つです。

    • ヘアサイクルの回数には制限がある?
    • 女性と男性でヘアサイクルに違いはある?

    2つの質問にお答えします。

    ヘアサイクルの回数には制限がある?

    ヘアサイクルの回数には制限があります。個人によりヘアサイクルの回数には差がありますが、一般的には15回程度でヘアサイクルが終わりを迎えると考えられています。

    参照元:ヘアサイクルの乱れはAGAの原因に。ヘアサイクルの仕組みと改善方法

    ヘアサイクルは髪の毛1本ごとに異なるため、すべての髪の毛が同時に抜けることはありません。しかし、成長期を短縮された毛穴が増加すると、薄毛になるまでの期間が短くなります。

    また、ヘアサイクルを終えた毛穴からは2度と髪の毛が生えてこないため、乱れたヘアサイクルをできるだけ早く正常化させることが重要です。

    女性と男性でヘアサイクルに違いはある?

    女性と男性とではヘアサイクルに若干の違いがあります。女性の場合にはヘアサイクルがおよそ5年から6年ですが、男性の場合ではおよそ4年~5年と少し短いのが特徴です。

    男性に比較的薄毛が多く見られるのは、女性に比べてヘアサイクルが短いためと考えられます。ヘアサイクルが乱れたまま放置した場合には、若い男性でも薄毛になる可能性があるため注意してください。

    ヘアサイクルの乱れがひどいと感じる場合のご相談はベアAGAクリニックへ

    ヘアサイクルの乱れがひどいと感じる場合には、ベアAGAクリニックまでご相談ください。ヘアサイクルが乱れる原因は個人によりさまざまなため、まずはクリニックで検査を行ない原因を特定しなければなりません。

    仮にAGAをはじめとする脱毛症が原因でヘアサイクルが乱れている場合には、生活習慣の見直しだけでは抜け毛の予防・改善が期待できないこともあります。

    AGAを発症している場合では、ヘアサイクルを早期に正常化させることで抜け毛を予防し、年齢相応の見た目まで回復させることが期待できます。

    以前と比べて明らかに抜け毛の量が増えている場合には、ヘアサイクルの乱れが疑われるため、できるだけ早めに受診しましょう。

    ベアAGAクリニックでは無料でカウンセリングを受けることができるため、抜け毛に関する悩みや費用に関する質問など、なんでも気軽に相談できます。

    ヘアサイクルの乱れを感じている方はもちろんのこと、AGA治療の効果が実感できずにお悩みの方も、ベアAGAクリニックまでお問い合わせください。

  • ミノキシジルをやめたらどうなる?ミノキシジルの効果ややめるタイミングについて解説

    ミノキシジルをやめたらどうなる?ミノキシジルの効果ややめるタイミングについて解説

    「ミノキシジルの使用をやめたらどうなる?」「ミノキシジル内服薬と外用薬はどう違う?」

    などと思われている方もいらっしゃると思います。

    ミノキシジルは厚生労働省により発毛効果が認められた有効成分の1つで、男性だけでなく女性の薄毛治療にも利用されています。

    日本皮膚科学会もAGA治療の際にミノキシジルの外用を強く勧めていますが、ミノキシジルの服用をやめたらどうなるのか心配な方もいるのではないでしょうか。

    本記事ではミノキシジルの効果や使用をやめた場合に考えられること、減量すべきタイミングなどについて解説します。

    ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴も紹介しているため、効果がなかなか実感できない方は参考にしてみてください。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    ミノキシジルの服用をやめたらどうなるのか

    ミノキシジルの服用をやめた場合には、次の3つのことが考えられます。

    • 再び薄毛が進行する可能性がある
    • 減薬の場合では髪の毛の量を維持することが期待できる
    • ミノキシジルをやめてフィナステリドだけを服用しても毛量は増やせない

    3つの点について解説します。

    再び薄毛が進行する可能性がある

    ミノキシジルの服用をやめた場合には、再び薄毛が進行する可能性もあるため注意が必要です。薄毛にはさまざまなタイプがありますが、男性に見られる代表的な脱毛症がAGAです。

    AGAは進行型の脱毛症のため、ミノキシジルを利用して髪の毛の量が増えても、服用をやめると再び薄毛が進行する可能性があります。

    ミノキシジルの効果がなかなか実感できない場合には、自分の判断で服用を中止せずにかかりつけの医師に相談しましょう。

    減薬の場合では髪の毛の量を維持することが期待できる

    ミノキシジルの服用をやめずに減薬した場合では髪の毛の量を維持することが期待できます。男性に見られるAGAは進行型のため、発症が確認されたら根気よく治療を続けることが重要です。

    AGA治療を続けるうえでネックとなるのが薬の費用ですが、減薬することで費用負担を軽減できる可能性がある点がメリットです。ただし、ミノキシジルの服用で発毛効果が得られた場合でも、自分の判断で減薬せずに医師の指導を仰ぎましょう。

    ミノキシジルをやめてフィナステリドだけを服用しても髪の毛の量は増やせない

    AGA治療を行う場合はミノキシジルとフィナステリド錠の併用が一般的です。しかし、併用により発毛が見られた場合でもミノキシジルをやめてフィナステリドだけの服用にすると、髪の毛の量を増やすことが期待できません。

    フィナステリドは抜け毛の原因となる5α-リダクターゼのはたらきを妨げ、抜け毛を引き起こすサイトカインの生成を抑止するため、AGA治療においては「守りの治療薬」とされています。

    一方、ミノキシジルには血行促進や発毛効果が期待されているため、AGA治療においては「攻めの治療薬」とされています。両剤の併用で発毛が見られても、ミノキシジルの服用をやめると増毛が期待できなくなるため注意が必要です。

    ミノキシジルを減量する・やめるべきタイミング

    薄毛の治療中に次の5つのタイミングで、ミノキシジルの減量もしくは服用の中止を検討することがあります。

    • 服用開始から1年間以上も効果を実感できていない場合
    • 初期脱毛期間が長いと感じる場合
    • 副作用により日常生活に支障をきたす場合
    • 個人的に輸入したミノキシジルを使用している場合
    • 妊娠の可能性がある場合

    5つのタイミングについて解説します。

    服用開始から1年間以上も効果を実感できていない場合

    ミノキシジルの減量や服用中止を検討するタイミングの1つが、服用開始から1年間以上も効果を実感できていない場合です。

    ミノキシジルをはじめとするAGA治療薬の効果があらわれるまでに、平均で服用開始からおよそ6ヶ月~1年程度必要なため、最低でも6ヶ月はミノキシジルの服用を続ける必要があります。

    ミノキシジルを服用して1年以上が経過しても効果を実感できない場合には、かかりつけの医師に相談しましょう。

    効果が実感できなくても、医師によるマイクロスコープ検査などで発毛が認められることもあるため自分の判断での服用中止は禁物です。

    初期脱毛期間が長いと感じる場合

    初期脱毛期間が長いと感じる場合も、ミノキシジルの減量や服用中止を検討するタイミングの1つです。初期脱毛はミノキシジルの服用開始からおよそ2週間~1ヶ月頃に見られる、一時的な抜け毛量の増加を意味します。

    薄毛治療をはじめたにもかかわらず抜け毛量が増えると心配になりますが、初期脱毛はミノキシジルの服用で新しく生えてきた髪の毛により古くなった髪の毛が押し出される現象のため、過度に不安になる必要はありません。

    ミノキシジルの服用による初期脱毛は短くて1ヶ月ほど、長ければ3ヶ月ほど続くことがあります。初期脱毛が長いと感じる場合でも自分の判断で服用を中止せずにかかりつけの医師に相談しましょう。

    副作用により日常生活に支障をきたす場合

    ミノキシジルの副作用により日常生活に支障をきたす場合には、減量や服用中止が検討されます。ミノキシジルには外用薬と内服薬があり、それぞれ以下の副作用を引き起こす可能性があります。

    • ミノキシジル外用薬…皮膚トラブル、頭痛、めまいなど
    • ミノキシジル内服薬…多毛症、ニキビ、動悸、息切れ、むくみなど

    ミノキシジル外用薬の主な副作用は皮膚トラブルです。ミノキシジル外用薬を利用した方のおよそ2.53%~4.04%に塗布した部分のそう痒感が見られ、0.7%~1.4%に発疹が見られました。また、0.33%~0.38%の方に頭痛が、0.03%~0.25%の方にめまいが見られました。

    参照元:ミノキシジルのリスク区分について

    ミノキシジル外用薬の副作用にはそれほど重篤な症例がありませんが、ミノキシジル内服薬を服用した場合には多毛症やニキビ、動悸、息切れ、むくみなどを引き起こす可能性があります。

    ただ、ミノキシジル内服薬は厚生労働省による認可を受けていないため、副作用の発現頻度に関するエビデンスをともなうデータがありません。

    ミノキシジル内服にともない何らかの異変が起こった場合には、速やかに服用を中止してかかりつけの医師に相談しましょう。

    個人的に輸入したミノキシジルを使用している場合

    個人的に輸入したミノキシジルを使用している場合には服用の中止が推奨されます。ミノキシジル内服薬は海外から個人輸入できますが、海外製の治療薬には偽造品や粗悪品が紛れている可能性もあります。

    また、海外製の治療薬を自己判断で服用して重篤な副作用を引き起こした場合では、国による救済措置(医薬品副作用被害救済制度)が適用されません。

    外用薬とは異なり、内服タイプのミノキシジルには心臓への負担が増加するリスクがあるため、自己判断での服用は直ちに中止して専門医による診察および処方を受けましょう。

    妊娠の可能性がある場合

    妊娠の可能性がある場合にもミノキシジルの減量や服用中止が検討されます。ミノキシジル外用薬は厚生労働省により認可を受けており、妊婦や胎児に直接影響を与える副作用の被害は報告されていません。

    しかし、妊婦の使用に関しては安全性が十分に確認されていないため、妊娠の可能性がある場合には使用を避けることがおすすめです。外用薬より副作用のリスクが高い内服薬の服用も避けましょう。

    ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴

    ミノキシジルの服用を途中でやめるべきでない人の特徴は以下の3つです。

    • 開始から数ヶ月など効果を実感するまで服用を継続していない
    • ミノキシジル以外の他のAGA治療薬を試してみたい
    • 服用開始直後の初期脱毛の症状が気になる

    3つの特徴について解説します。

    開始から数ヶ月など効果を実感するまで服用を継続していない

    薄毛治療をはじめて数ヶ月しか経過していないなど、効果が実感できるまで服用を継続していない場合には、基本的にミノキシジルの服用をやめるべきではありません。

    ミノキシジルに限らずAGA治療薬の効果が実感できるまでには、平均すると6ヶ月~1年程度を要する傾向にあります。AGA治療薬の効果がすぐに現れないのは、乱れたヘアサイクルを正常化させるのに一定の時間が必要なためです。

    ヘアサイクルが正常化するまでに必要な期間は個人により異なるため、最低でも6ヶ月はミノキシジルの服用を継続しましょう。

    ミノキシジル以外の他のAGA治療薬を試してみたい

    ミノキシジル以外の他のAGA治療薬を試してみたい場合にも、服用をすぐにやめるべきではありません。ミノキシジル以外の代表的なAGA治療薬がフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬です。

    フィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬は、AGA治療において守りの治療薬とされており、どちらかと言えば現状維持目的で利用されます。

    発毛効果を期待する場合にはフィナステリド内服薬とミノキシジル、もしくはデュタステリド内服薬とミノキシジルの併用が一般的です。ミノキシジル以外のAGA治療薬を試してみたい場合には、まず医師に相談しましょう。

    服用開始直後の初期脱毛の症状が気になる

    服用開始直後の初期脱毛の症状が気になる場合でも、ミノキシジルの利用をすぐにやめるべきではありません。初期脱毛の期間には個人差がありますが、およそ1ヶ月から3ヶ月すると治まることが一般的です。

    初期脱毛はミノキシジルの効果が出ている裏返しでもあるため、自分の判断での服用中止は避けましょう。初期脱毛や抜け毛が気になる場合には、ミノキシジルの服用中でもウィッグや帽子を着用して構いません。

    ミノキシジルの主な効果や特徴

    ミノキシジルの主な効果や特徴は以下の4通りです。

    • 発毛の促進・ヘアサイクルの改善効果が期待できる
    • 短くて細い毛を成長期の髪の毛が押し出すため初期脱毛が起きる
    • ミノキシジルは女性も使用できる
    • ミノキシジルには内服薬と外用薬がある

    ミノキシジルには乱れたヘアサイクルを改善して、発毛を促進する効果が期待されています。ヘアサイクルには以下の3つの時期があります。

    成長期毛母細胞が活発に分裂して髪の毛が太く・長く成長する時期
    退行期毛包のはたらきが弱くなり、髪の毛の成長が鈍くなる時期
    休止期髪の毛の成長が完全に停止し、毛穴から離れはじめる時期

    薄毛を発症するとヘアサイクルの成長期が短縮され、髪の毛が細く・短くなる傾向があります。ミノキシジルの服用によりヘアサイクルが改善されると、短くて細い髪の毛を成長期に入った髪の毛が押し出すため初期脱毛が起こります。

    ミノキシジルは女性でも使用できることが特徴です。また、ミノキシジルには内服薬と外用薬の2種類があります。外用薬は厚生労働省により認可されていますが、内服薬は認可外のため服用の際には注意が必要です。

    AGAクリニックでは定期的に血液検査を行うなど、副作用のリスクを徹底管理したうえでミノキシジル内服薬を利用します。

    日本皮膚科学会はミノキシジル外用薬の使用を強く勧めている

    日本皮膚科学会では薄毛治療に際してミノキシジル外用薬の使用を強く勧めています。薄毛を治療する際のガイドラインによると、ミノキシジル外用薬はAランク(行うよう強く勧める)の治療法に分類されています。

    特に女性の薄毛治療に関しては現在のところ、ミノキシジル外用薬以外にAランクの治療法がありません。

    参照元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

    ミノキシジルを使用していて気になったことがあれば自分で判断せずに専門医の判断に従う

    ミノキシジルの使用中に気になったことがあれば、自分で判断せずに専門医の判断に従うことが重要です。特に内服タイプのミノキシジルは心臓への負担が増加する恐れがあるため、何らかの異常が見られた場合には速やかに専門医に診てもらいましょう。

    薄毛の治療自体は皮膚科でも受けることができますが、皮膚科医は皮膚疾患全般の専門家であるため、AGAの発症が疑われる場合にはAGA治療専門のクリニックの受診がおすすめです。

    ベアAGAクリニックでは症状に応じて複数の治療コースを用意しているだけでなく、途中での変更やキャンセルに返金にも対応しているため安心して治療を続けられます。

    また、ベアAGAクリニックの院長は1万人以上の治療実績があるだけでなく、改善が難しいとされる女性の薄毛も専門的に扱っています。

    ミノキシジルと併用しての服用がおすすめの治療薬

    ミノキシジルとの併用がおすすめの内服薬は以下の2つです。

    • フィナステリド
    • デュタステリド

    2つの治療薬について解説します。

    フィナステリド

    フィナステリドにはAGAの原因である5α-リダクターゼのはたらきを妨げ、抜け毛を予防する効果が期待されています。

    代表的なフィナステリド内服薬のプロペシアは世界初のAGA治療薬で、現在では60ヶ国以上で利用されています。

    フィナステリドはミノキシジルと異なる作用機序を持つため、両剤を併用すると抜け毛予防と発毛促進の両方の効果が期待できます。

    ただし、フィナステリドは女性の薄毛に対する安全性および有効性が確認されていません。また、男児の生殖器の成長に悪影響をおよぼす可能性があるため、妊娠中や授乳中の女性が誤飲したり触れたりしないよう注意しましょう。

    デュタステリド

    フィナステリドが主に2型5α-リダクターゼのはたらきを妨げるのに対し、デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型両方の5α-リダクターゼに作用するため、フィナステリドよりも高い抜け毛予防の効果が期待されています。

    同じ作用機序を持つフィナステリドとデュタステリドは併用できませんが、ミノキシジルとの併用は可能です。また、フィナステリドと同様に妊娠中や授乳中の女性が誤飲したり触れたりしないよう注意が必要です。

    ミノキシジルについてよくある質問

    ミノキシジルに関しては、以下の2つの質問が多く寄せられています。

    • ミノキシジル内服薬と外用薬の違いは?
    • ミノキシジルが効かない人の特徴は?

    2つの質問にお答えします。

    ミノキシジル内服薬と外用薬の違いは?

    ミノキシジル内服薬と外用薬には、主に以下の違いがあります。

     ミノキシジル内服薬ミノキシジル外用薬
    厚生労働省の認可受けていない受けている
    副作用多毛症、ニキビ、動悸、息切れ、むくみなど皮膚トラブル、頭痛、めまいなど

    ミノキシジル内服薬と外用薬の効果はいずれも発毛の促進ですが、ミノキシジル外用薬は頭皮に塗布して用いるため場合により皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。

    ミノキシジル内服薬には心臓への負担が増加するリスクがあるため、動悸や息切れ、むくみなどの副作用が報告されています。心臓に不安がある方や高血圧の方、高齢の方がミノキシジル内服薬を利用する際には必ず医師の診察を受けましょう。

    参照:ミノキシジルのリスク区分について|厚生労働省

    ミノキシジルが効かない人の特徴は?

    ミノキシジルが効かない場合には、AGA以外の脱毛症を発症している可能性が疑われます。例えば円形脱毛症を発症している場合には、ミノキシジルよりも局所免疫療法などの治療法が有効です。

    また、医師の指導下ではなく自己判断で使用した場合にも効果を期待できない可能性があります。ミノキシジルの効果が表れるまでには6ヶ月から1年程度を必要とするため、発毛効果を実感するためにも定期的なクリニックの受診がおすすめです。

    ミノキシジルの使用をやめたいなどAGA治療に関するご相談はベアAGAクリニックへ

    ミノキシジルの使用をやめたいなど、AGA治療に関するご相談はベアAGAクリニックまでお問い合わせください。ミノキシジルは厚生労働省による認可を得た治療薬で、適切に利用すると発毛を促進する効果が期待できます。

    しかし、ミノキシジルの利用にともない初期脱毛が起こる場合や、効果をなかなか実感できない場合などに自分の判断で利用を中止する方もいます。

    ミノキシジルの効果が表れるまでには平均6ヶ月から1年程度が必要なため、継続的に利用を続けることが重要です。1年以上が経過しても効果が現れないようであれば、医師に相談してほかの治療法を検討しましょう。

    ベアAGAクリニックでは、フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬とミノキシジルを併用して男性の薄毛の改善を図るだけでなく、スピロノラクトン内服薬との併用で女性の薄毛改善にも取り組んでいます。

    AGAをはじめとする薄毛に関する質問やお悩みには、ベアAGAクリニックの専門のカウンセラーが無料でお応えします。こちらからは治療を強要しませんので、なんでもお気軽にご相談ください。

    関連記事:AGA治療の効果はいつから実感しやすいか解説|AGA治療で効果を実感するのが早い人の特徴も紹介

    関連記事:AGAの治療は医療費控除の対象?薄毛治療で保険が適用になる方法は?

  • 妊娠初期に抜け毛が増える原因を紹介|妊娠中にできる抜け毛対策や抜け毛がいつまで続くか解説

    妊娠初期に抜け毛が増える原因を紹介|妊娠中にできる抜け毛対策や抜け毛がいつまで続くか解説

    「妊娠してから抜け毛が増えた気がする」「妊娠中に自分でできる抜け毛対策を教えてほしい」

    妊娠中の女性の身体にはさまざまな変化が見られますが、妊娠初期に抜け毛が増えることもあります。

    排水溝に詰まる髪の毛の量があまりにも多い場合には、薄毛になるのではないかと心配になる方もいるのではないでしょうか。

    本記事では妊娠初期に抜け毛がひどくなる原因や、おすすめの対策法について解説します。妊娠初期の抜け毛を早く改善したい方は参考にしてみてください。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    妊娠初期に抜け毛がひどい理由・原因

    妊娠初期に抜け毛がひどくなる理由や原因は主に以下の3つです。

    • 慣れない妊娠生活やホルモンバランスの変化によるストレス
    • 栄養が優先的に赤ちゃんへ送られることによる栄養不足
    • 胎動や自律神経の乱れによる睡眠不足

    3つの理由・原因について解説します。

    慣れない妊娠生活やホルモンバランスの変化によるストレス

    妊娠初期に抜け毛ひどくなる理由や原因の1つが、慣れない妊娠生活やホルモンバランスの変化によるストレスです。

    女性はもともと男性に比べるとストレスを感じやすいですが、妊娠中のホルモンバランスの変化により、感情の起伏が大きくなる傾向にあります。

    参照元:国民生活基礎調査・悩みやストレスの状況

    妊娠初期にマタニティブルーへと陥りやすいのも、ホルモンバランスの変化によるストレスが原因だと考えられています。

    ストレス状態が継続すると血管が収縮して血液の循環を妨げるため、髪の毛の成長に必要な栄養が不足して抜け毛リスクを増加させます。

    参照元:ストレスと循環器病|循環器病研究振興財団

    栄養が優先的に赤ちゃんへ送られることによる栄養不足

    食事から摂取した栄養が赤ちゃんへ優先的に送られ、栄養不足状態に陥ることも、妊娠初期に抜け毛ひどくなる理由や原因の1つです。

    例えば妊娠中に摂取した鉄分は赤ちゃんへ優先的に送られますが、鉄分が不足すると髪の毛の成長に必要な栄養が不足し、抜け毛のリスクを増加させると考えられています。

    参照元:妊娠中の食事について|京都府精華町
    参照元:鉄は美容にも関係しているの?

    胎動や自律神経の乱れによる睡眠不足

    胎動や自律神経の乱れによる睡眠不足も、妊娠初期に抜け毛ひどくなる理由や原因の1つです。胎動は14週ごろから始まりますが、まだ赤ちゃんが小さいため妊娠後期ほどの強さは感じられません。

    参照元:胎動はいつから?妊娠時期別でわかる胎動の感じ方

    しかし、睡眠中にこれまでになかった胎動が起こると、慣れるまで気になり寝不足に陥ることがあります。また、妊娠中のストレスにより自律神経のバランスが乱れると、夜間も交感神経が優位の状態が続き、睡眠の質を低下させるリスクが増加します。

    睡眠の質が低下すると、就寝中の毛母細胞の分裂が滞り、髪の毛の成長を妨げる恐れがあるため注意が必要です。

    妊娠中の抜け毛はいつからいつまで続くのか

    妊娠中の抜け毛には個人差があり、いつからいつまで続くのかに関してはエビデンス(医学的根拠)をともなう明確なデータがありません。

    妊娠中は基本的に女性ホルモンの分泌量が増加するため、髪の毛の量も増える傾向にありますが、妊娠初期に限り一時的に分泌量が減少するため、抜け毛の量が増えやすいとされます。

    女性ホルモンの分泌量が増加しはじめる時期は人により異なりますが、一般的には妊娠中期には抜け毛が治まると考えられます。

    妊娠初期におすすめの抜け毛対策

    妊娠初期におすすめの抜け毛対策は以下の6つです。

    • 抜け毛がひどい場合には専門医に相談する
    • 栄養バランスのいい食事をとる
    • つわりで思うように食事がとれない場合はサプリメントを服用する
    • 自分にあった妊娠中でもできるストレス解消法を見つける
    • 睡眠時間を十分確保する
    • 頭皮・髪の毛のケアを怠らない

    6つの対策について解説します。

    抜け毛がひどい場合には専門医に相談する

    妊娠初期の抜け毛がひどく感じる場合には専門医に相談しましょう。抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、まずは原因を突き止めることが重要です。原因に応じた適切な対処ができれば、妊娠中の抜け毛の量を減らす効果が期待できます。

    妊娠中の抜け毛について相談するのであれば、かかりつけの産婦人科医だけでなく薄毛治療専門のクリニックもおすすめです。薄毛治療専門のクリニックであれば、マイクロスコープなどを用いて詳しく抜け毛の原因を調べてくれます。

    栄養バランスのいい食事をとる

    栄養バランスのいい食事を意識することも、妊娠初期におすすめの抜け毛対策の1つです。普段の食事に次の栄養素を積極的に取り入れましょう。

    栄養素 はたらき 多く含む食品
    タンパク質 髪の毛を作る原料となる 肉類・魚類・大豆製品・乳製品など
    亜鉛 アミノ酸をケラチンへと再合成する 牡蠣・豚レバー・するめ・チーズなど
    ビタミンB群 健康な肌や髪の毛を作る 肉類・魚介類・穀類など
    ヨウ素 タンパク質の合成を促進する 海藻類・レバーなど
    イソフラボン エストロゲンに似たはたらきをする 大豆製品

    髪の毛はタンパク質からできているため、日頃の食事に肉類や魚類、大豆製品、乳製品などを取り入れましょう。

    ただし、タンパク質はいったんアミノ酸レベルまで分解されるため、髪の毛へと再合成するためには亜鉛やヨウ素の摂取も欠かせません。また、健康な肌や髪の毛を作るためには、ビタミンB群やイソフラボンの摂取も必要です。

    つわりで思うように食事がとれない場合はサプリメントを服用する

    栄養バランスのいい食事が必要と頭で理解はしていても、つわりで気持ち悪く思うように食事がとれない場合には、サプリメントを服用する方法があります。

    つわりは妊娠5週ごろからはじまり、8週~10週ごろにピークを迎えます。つわりがひどい期間は無理をせず、サプリメントを服用したうえでしっかりと水分補給を行いましょう。

    妊娠初期の段階では赤ちゃんもまだ小さいため、食事を十分に摂らなければと焦る必要はありません。妊娠12週~13週頃にはつわりが終わりを迎える傾向があります。

    参照元:つわりはいつ始まるの?

    自分にあった妊娠中でもできるストレス解消法を見つける

    自分にあったストレス解消法を見つけると、妊娠初期の抜け毛予防が期待できます。身体に大きな負担がかかる激しい運動は避けるべきですが、つわりがそれほどひどくない場合には近くを散歩するなど無理のない範囲で身体を動かすと、ストレスの発散につながります。

    運動が苦手な方やつわりがつらい場合では、好きな音楽を聴いたり映画を見るなどリラックスするのがおすすめです。ストレスの発散法は個人によりさまざまなため、自分に合った方法を見つけておきましょう。

    睡眠時間を十分確保する

    十分な睡眠時間の確保も、妊娠初期の抜け毛対策の1つです。妊娠初期の女性の場合では、胎動やつわり、出産に対する不安などが原因でなかなか寝付けず、睡眠時間が確保できないことも考えられます。

    普段よりも長めの睡眠時間を確保すると、髪の毛の成長をサポートする結果につながります。ただし、睡眠時間を確保する目的での長めの昼寝は避けましょう。昼に寝すぎると夜間の睡眠の質を低下させる可能性もあるため注意が必要です。

    頭皮・髪の毛のケアを怠らない

    妊娠初期の抜け毛を予防するには、頭皮や髪の毛のケアを怠らないことも重要です。頭皮は皮脂の分泌量が多い箇所なため、フケや汚れなどと混じり毛穴を塞ぐと抜け毛リスクが増加します。

    肌質に合ったシャンプーを利用して、指の腹で頭皮を優しくマッサージするイメージで洗い、洗髪後はドライヤーで十分に乾かしましょう。

    妊娠初期に抜け毛が目立つようであれば、髪の毛を短くカットするのもおすすめです。短くカットすると髪の毛全体のボリュームを出しやすいだけでなく、毎日の手入れが楽というメリットもあります。

    妊娠中はホルモンであるプロゲステロンの増加により髪の毛が増えることもある

    妊娠中は女性ホルモンの一種であるプロゲステロンの増加により、髪の毛の量が増えることもあります。プロゲステロンにはヘアサイクルの成長期を保つ役割が期待されているため、妊娠中に髪の毛の量が増えたり、太く成長する人もいます。

    成長期 毛母細胞が活発に分裂して髪の毛が太く・長く成長する時期
    退行期 毛包の活動が低下して髪の毛の成長が鈍くなる時期
    休止期 髪の毛の成長が完全に停止し、毛穴から離れはじめる時期

    プロゲステロンによりヘアサイクルの成長期が保たれると、髪の毛が太く・長く成長します。妊娠中に抜け毛が増えた気がする場合には、成長期にある髪の毛の本数が増えている可能性もあるため、抜け毛の量だけでなく髪全体のボリュームにも着目しましょう。

    妊娠時の抜け毛に関する注意事項

    妊娠時の抜け毛に関しては、以下の2点に注意する必要があります。

    • 妊娠初期の抜け毛対策で育毛剤を使用する場合は事前に医師に相談する
    • 出産後の抜け毛にも備えておく

    2つの注意点について解説します。

    妊娠初期の抜け毛対策で育毛剤を使用する場合は事前に医師に相談する

    妊娠初期の抜け毛対策で育毛剤を使用する場合には、事前に医師に相談しましょう。育毛剤の多くは天然由来の成分から製造されているため、妊娠中でも利用できる場合が多いです。

    しかし、妊娠中は通常よりも身体の反応が敏感なため、かかりつけの医師に相談してから育毛剤を利用しましょう。

    例えば、「アロビックス外用液」には熱感があらわれる副作用のリスクがあります。妊婦が発熱した場合には、胎児にも何らかの影響をおよぼす可能性があるため注意が必要です。

    参照元:アロビックス外用液5%

    出産後の抜け毛にも備えておく

    妊娠時に抜け毛が見られる場合には、出産後の抜け毛にも備えておくことがおすすめです。出産後に抜け毛量の増加が見られる場合には、分娩後脱毛症を発症している可能性が疑われます。

    分娩後脱毛症は抜け毛の量や症状が続く期間には個人差があります。分娩後脱毛症のおもな原因も、出産後に起こるホルモンバランスの変化です。

    妊娠中には盛んに分泌された女性ホルモンが、出産後に激減するため抜け毛リスクが増加します。ただし、分娩後脱毛症にともなう抜け毛は、出産後6ヶ月~1年ほどで落ち着いてくる傾向にあります。

    出産後の抜け毛の可能性を知ることで、いざ抜け毛の量が増えても落ち着いて対処可能です。仮に出産後1年以上が経過しても抜け毛量に変化が見られない場合には、AGAクリニックに相談しましょう。

    関連記事:産後の抜け毛でスカスカの前髪に悩む原因を紹介|薄毛の原因と気になる際の対処法

    ホルモンバランスの乱れ以外に考えられる妊娠初期の抜け毛の原因

    妊娠初期の抜け毛の中には、ホルモンバランスの乱れ以外が原因で起こる以下3つの脱毛症もあります。

    • FAGA
    • びまん性脱毛症
    • 牽引性脱毛症

    3つの脱毛症の特徴について解説します。

    FAGA

    FAGAは英語の「Female Androgenetic Alopecia」の略語で、日本語にすると「女性男性型脱毛症」を意味します。更年期を迎えた女性の体内では女性ホルモンの分泌量が減少し、相対的に男性ホルモンの割合が増加するため抜け毛が起こりやすくなります。

    FAGAの特徴は広範囲にわたり髪の毛が細くなり、ボリュームが減少する点です。男性のように頭頂部など局所がはげ上がることはほとんどありません。

    FAGAに関しては男性ホルモンだけが原因ではない場合もあり、近年ではFPHL(Female Pattern Hair Loss)という言葉が世界的にも使われはじめています。

    びまん性脱毛症

    びまん性脱毛症も女性に見られる脱毛症の1つで、広範囲にわたり薄毛が広がる(瀰漫する)ことが特徴です。びまん性脱毛症の原因は過度なダイエットによる栄養不足やストレス、睡眠不足による自律神経の乱れ、誤ったヘアケアによる頭皮へのダメージなどさまざまです。

    びまん性脱毛症は一般的に30代後半以降に発症する場合が多いとされますが、若い女性でも生活習慣が乱れていると発症リスクが増加するため注意が必要です。

    牽引性脱毛症

    牽引性脱毛症は特定の髪型を続けることで、抜け毛リスクを増加させる点が特徴です。特にポニーテールなど局所に牽引力がはたらく髪型を続けると、牽引性脱毛症の発症リスクを増加させます。

    牽引という文字から髪の毛が引っ張られて抜けるようイメージされる方もいますが、実際には局所への血行不良による髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛を引き起こしやすくなります。

    初期の段階であれば髪型を変えたり、結ぶことをやめたりして改善が期待できますが、長期間のダメージで毛包に障害がおよんだ場合には、髪の毛が生えて来なくなる可能性もあるため注意が必要です。

    妊娠初期の抜け毛についてよくある質問

    妊娠初期の抜け毛に関しては、以下の3つの質問が多く寄せられています。

    • 生まれてくる子どもの性別により抜け毛の多さは変わりますか?
    • 妊娠中に抜け毛を感じた時はどの病院に行けばいいですか?
    • 妊娠中に髪の毛が抜けにくくなったりパサパサしたりすることはありますか?

    3つの質問にお答えします。

    生まれてくる子どもの性別により抜け毛の多さは変わりますか?

    生まれてくる子どもの性別で抜け毛の多さが変わることはありません。胎児の性別を判断する際に「妊婦の体毛が濃くなったら男の子」「薄くなったら女の子」と言われることがありますが、医学的な根拠はありません

    同様に生まれてくる子どもの性別により、抜け毛の量が変化することに関する報告もありません。

    妊娠中に抜け毛を感じた時はどの病院に行けばいいですか?

    妊娠中に抜け毛量が増えたと感じる場合には、産婦人科か薄毛治療クリニックに行きましょう。産婦人科では血液検査や超音波(エコー検査)、尿検査などで母体と赤ちゃんの健康状態を確認します。

    抜け毛が気になる場合には、薄毛治療専門クリニックの受診がおすすめです。薄毛治療専門のクリニックでは、脱毛症や抜け毛に特化した医師による診察や検査を受けることができます。

    つわりがひどい場合や小さい子どもがいる場合などは、オンライン診療を利用する方法もあります。ベアAGAクリニックでは初診からオンライン診療を受けることができるため、まずは無料カウンセリングで相談しましょう。

    妊娠中に髪の毛が抜けにくくなったりパサパサしたりすることはありますか?

    妊娠中に髪の毛が抜けにくくなったりパサパサしたりするなど、髪の毛の質が変化することもあります。妊娠中には基本的に女性ホルモンの分泌量が増加するためヘアサイクルの成長期が維持されて、太くて抜けにくい髪の毛が育ちやすくなります。

    しかし、妊娠初期にホルモンバランスが乱れたり、栄養不足に陥ったりした場合には、髪の毛が乾燥してパサパサする可能性もあります。

    妊娠初期の抜け毛に関するご相談はベアAGAクリニックへ

    妊娠初期の抜け毛に関するご相談は、ベアAGAクリニックまでお問い合わせください。妊娠初期にはホルモンバランスや自律神経を乱しやすいため、多くの女性に抜け毛量の増加が見られます。

    通常は妊娠中期を迎える頃までには抜け毛が治まり、髪の毛の量が増加に転じる傾向にあります。ただし、食習慣の乱れやストレス状態が続くと、抜け毛が治まらない可能性もあるため注意が必要です。

    また、何らかの脱毛症により抜け毛が増えていることもあるため、妊娠中に抜け毛が増えたと感じたら、なるべく早めに専門医まで相談しましょう。

    ベアAGAクリニックでは男性だけでなく、女性の薄毛の治療にも取り組んでいます。カウンセリングは無料で行うため、妊娠中の抜け毛が心配な方は、カウンセラーまでお気軽にご相談ください。

  • パントガールで初期脱毛や体毛の変化は起きるか解説|パントガールの効果や副作用を解説

    パントガールで初期脱毛や体毛の変化は起きるか解説|パントガールの効果や副作用を解説

    「パントガールで初期脱毛が起きることはある?」など、パントガールの副作用について気になっていませんか?

    パントガールに含まれる主な成分はビタミンやアミノ酸などで初期脱毛を起こしにくい治療薬です。

    そのため、パントガールの服用中に抜け毛の症状を感じたら、他の脱毛症により髪の毛が抜けている可能性があります。

    本記事では、パントガールの副作用や効果、初期脱毛が起きた時の対処法について紹介します。

    「(※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)」

    パントガールの服用で初期脱毛は発症しないといわれる

    パントガールの服用で、初期脱毛は起こりにくいとされています。

    初期脱毛とは、AGA治療薬のヘアサイクル(毛周期)を正常に戻そうとするはたらきにより、新しい毛が古い毛を押し出すことで、一時的に抜け毛が増える副作用の一種です。

    一方で、パントガールに含まれる成分は「ビタミンB群」や「ケラチン」「L-システイン」など健康な身体づくりや髪の毛の成長を助けます。ミノキシジルのように、ヘアサイクルに影響を与える成分は含まれていません。

    そのため、パントガールを服用しても基本的に初期脱毛が起こることはなく、その他の重篤な副作用も報告されていません。

    パントガールの服用で起こる初期脱毛以外の副作用

    パントガールを服用すると、初期脱毛以外に以下の副作用が起こる可能性があります。

    • 蕁麻疹・発疹
    • 皮膚のかゆみ
    • 吐き気・嘔吐
    • 下痢・腹痛
    • 心拍数の増加・動悸
    • めまい・頭痛

    パントガールの副作用は、皮膚のかゆみや胃腸系の症状、頭痛など軽微な症状がほとんどです。

    パントガールに含まれる成分は、ビタミンB群など食事から摂取できるような成分がほとんどのため、重篤な副作用を引き起こした報告はありません。

    ただし、上記のような症状を感じたら副作用の可能性があるため、内服を中止し医師に相談しましょう。

    パントガールの服用中に初期脱毛が起きた場合の対処法

    パントガールで初期脱毛が起きるケースはほとんどありませんが、生活習慣などの影響により初期脱毛の症状が現れる可能性があります。

    パントガールの服用中に、初期脱毛が起きた時の対処法は次の2つです。

    • 皮膚科やAGAクリニックへ相談する
    • 帽子やウィッグを利用する

    上記2つの対処法について詳しく紹介します。

    皮膚科やAGAクリニックに相談する

    初期脱毛のような症状が現れたら、まずは皮膚科やAGAクリニックに相談しましょう。

    パントガールで初期脱毛は起こりにくいため、他の脱毛症が原因で抜け毛が増えている可能性があります。

    また、抜け毛が増えたからといってパントガールの服用を中止すると元の状態に戻る可能性があるため、段階的にやめることが望ましいです。

    症状の放置やパントガール服用を中止せず、正しい治療を受けるために皮膚科やAGAクリニックへ相談することが大切です。

    帽子やウィッグを利用する

    髪の毛の量が気になる場合は、帽子やウィッグを利用して頭部を隠しましょう。

    根本的な問題の解決にはなりませんが、初期脱毛の症状が落ち着くまでの一時的な対策となります。

    周りの人の目線が気になりストレスに感じる場合は、頭部を隠すのも選択肢のひとつです。

    パントガールに期待できる作用・効果

    パントガールの主要成分は「タンパク質」「アミノ酸」「ビタミンB群」などで、サプリメントに近い治療薬です。パントガールに期待できる作用・効果は次の3つです。

    • びまん性脱毛症の改善
    • 爪の補修や成長不良の改善
    • 白髪の予防

    上記3つの効果について詳しく紹介します。

    びまん性脱毛症の改善

    びまん性脱毛症とは、頭部全体の髪の毛が細くなり抜けていく脱毛症です。

    AGA(男性型脱毛症)は頭頂部や前頭部など一部の髪の毛が抜けるのに対し、びまん性脱毛症は頭部全体に症状が現れるため、自覚症状が遅れることもあります。女性の薄毛の原因はびまん性脱毛症であることが多いです。

    びまん性脱毛症を発症する原因には、女性ホルモンの乱れや減少、加齢、過度なダイエットなどが関係していると考えられています。

    パントガール臨床試験データ」では脱毛症状のある患者に投与したところ、3カ月後には70%の患者が脱毛が少なくなり、20%の患者は脱毛がなくなったとの報告もあります。

    脱毛症状がある被験者のうち、びまん性脱毛症を有する患者も含まれているため、パントガールはびまん性脱毛症の改善が期待できると考えられます。

    関連記事:女性に多い「びまん性脱毛症」とは?治る?原因・対策・治療法を解説

    爪の補修や成長不良の改善

    パントガールに含まれる成分「ケラチン」は、爪の主成分です。

    パントガールを服用すると爪の成長に必要な栄養素を補え、老化や劣化により割れやすい状態の爪を補修、成長不良の改善が期待できます。

    硬くて丈夫な爪を形成することにも、パントガールは役立ちます。

    白髪の予防

    パントガールは白髪予防にもつながります。

    白髪が生えるのは、老化やストレスにより色素細胞がダメージを受け、髪の毛を黒くする「メラニン色素」が正常に生成されなくなることが原因です。

    パントガールに含まれている「L-システイン」などは、髪の毛の成長を促す作用があり、色素細胞の機能を活性させ、白髪の増加を予防する効果が期待できます。

    ただし、白髪の予防はパントガールの開発元「メルツ」が公言している情報ではないため、ご留意ください。

    パントガールの服用でアレルギー反応が確認される場合は服用をしない

    パントガールの服用で、アレルギー反応が現れることがあります。

    過去にパントガールに含まれている成分でアレルギー経験がある方は、アナフィラキシー・ショックを起こすリスクがあります。アレルギー反応が確認された場合には、服用を避けましょう。

    また、12歳未満の子どもは臨床試験が行われていないため、パントガールを使用できません。妊娠中の女性もパントガールの使用には注意が必要なため、事前に医師に相談しましょう。

    パントガールでを服用する際の注意点

    パントガールを服用する際の注意点は次の2つです。

    • 個人輸入で医師の指示なく自分で勝手に治療を進めないようにする
    • 医師から指示された用法・用量を遵守する

    正しい飲み方をしなければ、思わぬ副作用を起こす可能性があります。2つの注意点に関して詳しく紹介します。

    個人輸入で医師の指示なく自分で勝手に治療を進めないようにする

    パントガールは個人輸入ではなく、医師に処方されたものを服用しましょう。

    個人輸入とは、通販サイトなどから自分で直接購入する方法です。

    個人輸入品には、偽薬や不純物の混入により思うような効果を得られない可能性があります。さらに、不純物が混入していると健康被害を引き起こすリスクもあります。

    問題が起きてからでは遅いため、個人輸入ではなく医師の指示に従ってパントガールを購入・服用しましょう。

    なお、ベアAGAクリニックではパントガールの取り扱いはありません。「スピロノラクトン内服」などの治療薬を使用しているため、詳しくは以下のページをご覧ください。

    女性向け治療一覧|ベアAGAクリニック

    医師から指示された用法・用量を遵守する

    パントガールの服用は、医師から指示された用法・用量を遵守しましょう。

    パントガールは1日3回1錠ずつ服用するのが基本的な飲み方です。

    パントガールの効果を実感するまでには少なくとも3カ月程度かかるため、効果が現れないからといって服用量を増やしたりやめてはいけません。用法・用量を守らないと、腹痛や頭痛といった副作用が現れる可能性があります。

    正しい効果を期待するためには、医師から指示された用法・用量を守ることが必要です。

    パントガールの使用以外で女性の薄毛を対策する方法

    パントガールの使用以外で、女性の薄毛を対策する方法は次の6つです。

    • 髪の毛の成長に必要な栄養を摂る
    • 睡眠をとることで成長ホルモンを分泌させる
    • ストレスを発散して自律神経を整える
    • 頭皮マッサージで血流改善を行う
    • 適切なヘアケアで頭皮の負担を軽減させる
    • 育毛剤を使用して頭皮環境を整える

    6つの対策について詳しく紹介します。

    髪の毛の成長に必要な栄養を摂る

    髪の毛の成長に必要な栄養を摂取することで、薄毛の対策につながります。

    薄毛改善につながるとされる栄養素は主に次の7つです。

    • タンパク質
    • ビタミン
    • ミネラル
    • コラーゲン
    • イソフラボン
    • L-システイン
    • メチオニン

    参照元:【女性に聞く】薄毛が改善した食べ物7選|髪の毛を増やすためには何を食べるべき?

    髪の毛は主にタンパク質でできており、タンパク質が不足すると健康な髪の毛の成長を妨げることになります。しっかりタンパク質を摂取することで、薄毛改善が期待できるだけでなく、ハリやコシのある美しい髪づくりにもつながります。

    また、ビタミン類は新陳代謝を促進するなど体の機能を正常化する栄養素で、ミネラルは髪の形成に欠かせない栄養素です。

    さらに、コラーゲンは髪の毛の成長につながる細胞を保護する役割があり、イソフラボンは女性の脱毛症につながる酵素のはたらきを抑制する作用が期待できます。

    薄毛改善につながる栄養素の詳細を次のページで解説しているため、あわせてご覧ください。

    睡眠をとることで成長ホルモンを分泌させる

    髪の毛の成長には十分な睡眠が必要です。成長ホルモンは細胞増殖や代謝を促進させると同時に、体の育成やメンテナンスに役立つ物質で、睡眠中に多く分泌されます。

    睡眠不足は髪の毛の成長を妨げるため、短くても6時間以上の睡眠をとるようにしましょう。

    また、以下の5つのポイントは睡眠の質を高めることにつながります。

    • 早寝早起きする
    • 朝起きたら朝日を浴びる
    • 寝る前にお風呂に浸かってリラックスする
    • 寝る前はスマホやテレビを見ない
    • いつも決まった時間に布団に入る

    朝起きたら朝日を浴び、毎日決まった時間に布団に入ることで生活のリズムが整い、睡眠の質を高めることができます。

    ストレスを発散して自律神経を整える

    髪の毛の成長を促すために、適度にストレスを発散させましょう。

    ストレスがかかると自律神経のバランスが崩れ、ホルモンバランスの乱れや血管収縮を引き起こします。ホルモンバランスの乱れはヘアサイクルの乱れを引き起こし、血管収縮は髪の毛の成長を阻害します。

    自律神経を整えるためには、ストレスを発散させることが大切です。

    日頃からストレスを感じる方は、趣味に没頭、あるいは運動をしましょう。

    映画や本、音楽、ゲームなどの趣味を楽しむことは、仕事や勉強などのオン・オフ切り替えることができます。また、運動で体を動かせば気分の落ち込みが発散され、心と体をリラックスさせることができます。

    頭皮マッサージで血流改善を行う

    頭皮マッサージで血流を改善することで、薄毛対策につながる可能性があります。

    血流が悪い状態だと髪の毛や頭皮に栄養が行き届かず、髪の毛が成長しにくくなるため、頭皮マッサージを定期的に行うことが大切です。マッサージを行うことにより、気分のリフレッシュにもつながります。

    頭皮マッサージは洗髪中や入浴後など、体が温まっている状態で行い、心地いいと感じる力加減で頭皮をもみほぐすのがポイントです。

    ヘッドスパや頭皮マッサージによる薄毛改善の効果について、次の記事で詳しく解説しているためあわせてご覧ください。

    関連記事:【医師監修】ヘッドスパで薄毛が治る?期待できる効果とは

    適切なヘアケアで頭皮の負担を軽減させる

    ヘアケアは正しいやり方で行いましょう。間違ったヘアケアは頭皮に負担をかけ、薄毛につながるリスクがあります。

    正しいヘアケアのポイントは次の3つです。

    • シャンプー前にブラッシングする
    • 洗髪後はタオルドライする
    • ドライヤーは20cmほど離して根元から乾かす

    シャンプー前に丁寧にブラッシングすることで、シャンプー中に髪の毛が絡まりにくくなり、引っ張られなくなります。

    洗髪後、長時間ドライヤーをあてると髪の毛や頭皮にダメージを受けます。ドライヤーをする前にタオルドライをし、ドライヤーは20cmほど離して根元から乾かしましょう。

    正しいヘアケアの詳細は以下の記事をご覧ください。

    関連記事:ドライヤーで髪の毛が抜ける…本数が多いとやばい?薄毛の基準や抜け毛への対策を紹介

    育毛剤を使用して頭皮環境を整える

    正しい生活習慣やヘアケアを意識して、薄毛が気になる方・心配な方は、育毛剤を使用して頭皮環境を整えましょう。

    育毛剤の効果には個人差があり、抜け毛が進行してからでは大きな改善効果が見込めない可能性があるので、薄毛が気になりはじめたタイミングで使用することがおすすめです。

    ただし、市販の育毛剤は有効成分の配合濃度が少ないため、より配合濃度の高い育毛剤を使用したい方は、クリニックで処方してもらいましょう。

    パントガール服用中の初期脱毛に関するご相談はベアAGAクリニックへ

    パントガールの主成分はビタミンやアミノ酸などです。配合成分はサプリメントに似ているため、パントガールはその他の治療薬のように初期脱毛を発症しにくいです。

    パントガールを服用して抜け毛の症状がある場合には、別の脱毛症による原因が考えられます。

    パントガール服用中に初期脱毛の症状を感じた方は、ベアAGAクリニックへご相談ください。患者さまの症状などをチェックし、抜け毛の原因を突き止め、一緒に治療計画を立てていきます。

  • 女性の抜け毛の原因を年代別に解説|女性の抜け毛で考えられる病気や対策法について解説

    女性の抜け毛の原因を年代別に解説|女性の抜け毛で考えられる病気や対策法について解説

    「まだ若いのに抜け毛が増えて心配」「母親の髪の毛が薄いため自分も薄毛になるのではないか不安」

    抜け毛や薄毛は男性だけでなく女性にとっても深刻な悩みの1つです。

    男性の場合には遺伝が原因で薄毛になることが多いのですが、女性の場合では年代により抜け毛を引き起こす原因にやや違いがあります。

    本記事では、女性の抜け毛の原因を年代別に解説します。考えられる病気や対策法も紹介するため、抜け毛に悩む女性の方は参考にしてみてください。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    高校生・10代|女性に多い抜け毛の原因

    高校生や10代の女性に多い主な抜け毛の原因は以下の4つです。

    • FAGA・遺伝による脱毛症を発症している
    • 新しい環境に対するストレスでホルモンバランスが乱れている
    • 髪を強く結ぶことで引き起こされる牽引性脱毛症を発症している
    • ヘアカラーやパーマによるダメージから頭皮に炎症を起こしている

    4つの原因について解説します。

    FAGA・遺伝による脱毛症を発症している

    FAGAや遺伝による脱毛症の発症が、高校生や10代女性に抜け毛を引き起こす原因の1つです。

    FAGAは英語の「Female Androgenetic Alopecia」の略語で、女性に見られる男性ホルモンに起因する遺伝的な脱毛症です。

    女性の体内でも男性ホルモンがわずかながら分泌されますが、何らかの原因により相対的に女性ホルモンが減少すると抜け毛リスクが増大します。

    しかし、女性の薄毛はホルモンバランスの変化だけでは説明が難しいため、近年では世界的にFPHL(Female Pattern Hair Loss)と呼ばれはじめています。

    FAGAは主に中高年以降の女性に多く見られますが、10代後半でも体質的・遺伝的な要因が重なると発症する可能性があるため注意が必要です。

    新しい環境に対するストレスでホルモンバランスが乱れている

    新しい環境に対するストレスでホルモンバランスを乱すことも、10代女性の抜け毛が多くなる原因の1つです。

    高校生や大学生の間は毎年新しい出会いがあるため、人間関係でストレスが溜まりやすい時期です。

    ストレス状態が続くとホルモンバランスが乱れて髪の毛の成長を妨げる恐れがあるため、定期的にストレス発散を行いましょう。

    髪の毛を強く結ぶことで引き起こされる牽引性脱毛症を発症している

    10代女性に抜け毛が見られる場合には、髪の毛を強く結ぶことで牽引性脱毛症を発症している可能性も疑われます。牽引性脱毛症は局所に対する血行不良により頭皮の栄養状態が悪化し、引き起こされる脱毛症の一種です。

    特にポニーテールや二つ結び、編み込み、エクステによる牽引力などが原因で発症リスクを増加させるため注意が必要です。学生の間は校則により髪の毛を結ぶことが多いため、同じ位置で髪の毛を結び続けないよう工夫しましょう。

    ヘアカラーやパーマによるダメージから頭皮に炎症を起こしている

    ヘアカラーやパーマによるダメージが頭皮に加わり、炎症を起こした場合にも10代女性の抜け毛リスクが増大します。

    パーマ液やカラーリング剤が頭皮に付着すると、毛根や頭皮を傷つけてヘアサイクルが乱れ、結果的に髪の毛の成長を妨げる恐れがあります。

    将来的な薄毛を予防するためにも、ヘアカラーやパーマの頻度には注意しましょう。

    20代・30代|女性に多い抜け毛の原因

    20代や30代女性に多い抜け毛の主な原因は以下の4つです。

    • FAGAなど遺伝により起こる脱毛症を発症している
    • 会社・子育てによるストレスでホルモンのバランスが乱れている
    • 生活習慣の乱れにより髪の毛に必要な栄養が行き渡らない
    • 出産後の急激な女性ホルモン減少により抜け毛が起きている

    4つの原因について解説します。

    FAGAなど遺伝により起こる脱毛症を発症している

    20代や30代女性もFAGAなど遺伝により起こる脱毛症を発症した結果、抜け毛量の増加を招く可能性があります。

    特に30代後半以降に卵巣の機能が低下すると、女性ホルモンの分泌量が減少するため、FAGAの発症リスクが高くなります。

    FAGAを発症する女性のおよそ40%~54%に家族歴があると考えられているため、親兄弟に薄毛の方がいる場合には注意が必要です。

    参照元:女性の薄毛とは

    会社・子育てによるストレスでホルモンのバランスが乱れている

    会社勤めや子育てによるストレスでホルモンのバランスが乱れている場合にも、20代や30代女性の抜け毛を引き起こすリスクが増大します。

    ストレスが蓄積されるとホルモンバランスの乱れで髪の毛の成長が妨げられるだけでなく、血行不良により頭皮環境の悪化を招くリスクも増大します。

    ストレスを完全に避けることは難しいため、自分なりの方法で定期的にストレスを発散するよう意識しましょう。

    生活習慣の乱れにより髪の毛に必要な栄養が行き届いていない

    20代・30代女性に抜け毛が見られる場合は、生活習慣の乱れにより髪の毛に必要な栄養が行き届いていない可能性も疑われます。

    例えば過度なダイエットにより栄養不足に陥ると、髪の毛の成長に悪影響を与えて抜け毛リスクが増大します。

    また、寝不足や過度の飲酒、喫煙などの悪い生活習慣も髪の毛の成長を妨げる恐れがあるため注意が必要です。

    出産後の急激な女性ホルモン減少により抜け毛が起きている

    20代や30代女性が出産した場合に、女性ホルモンの減少が原因で抜け毛を引き起こす可能性があります。産後の女性に見られる代表的な疾患が分娩後脱毛症です。

    妊娠中には盛んに分泌された女性ホルモンが産後に急に激減することで、分娩後脱毛症の発症リスクが増大します。通常は半年から1年程度で症状が落ち着きくといわれますが、あまりに長く抜け毛が続く場合には専門医に相談しましょう。

    [nlink url=”/column/other/postpartum-scanty-bangs/”]

    40代・50代|女性に多い抜け毛の原因

    40代や50代女性に多い抜け毛の主な原因は以下の2つです。

    • FAGA・遺伝による脱毛症を引き起こしている
    • 加齢によるホルモンバランスの乱れで抜け毛を引き起こしている

    2つの原因について解説します。

    FAGA・遺伝による脱毛症を引き起こしている

    40代や50代女性の抜け毛を引き起こす原因の1つが、FAGAや遺伝による脱毛症の発症です。特に更年期を迎えると女性ホルモンの分泌量が減少するため、FAGAの発症リスクが増大しはじめます。

    参照元:日本産科婦人科学会

    加齢によるホルモンバランスの乱れで抜け毛を引き起こしている

    加齢によるホルモンバランスの乱れも、40代や50代女性の抜け毛を引き起こす原因の1つです。

    加齢により女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減少すると、相対的に男性ホルモンの量が増加してFAGAの発症リスクを増大させます。

    FAGAが「女性男性型脱毛症」と呼ばれるのも、男性ホルモンの相対的な増加にともない抜け毛が増えると考えられるためです。

    女性の抜け毛は自分で解決しようとせずにAGAクリニックで原因を特定・治療することがおすすめ

    女性の抜け毛の原因は個人によりさまざまで、自力での改善が難しい場合も多いため、AGA専門のクリニックへの相談がおすすめです。

    AGAクリニックの医師は薄毛に関する専門家のため、問診や視診、マイクロスコープ検査などで抜け毛の原因を特定し、一人ひとりに最適な治療法を提案します。

    AGAクリニックの中には男性のみを対象とする所もありますが、ベアAGAクリニックでは治療が難しいとされている女性の薄毛も専門的に取り扱うため、抜け毛や薄毛が心配な方はまず無料カウンセリングでの相談がおすすめです。

    女性の抜け毛で考えられる病気・症状

    女性の抜け毛が増加している場合には、以下の5つの病気や症状も疑われます。

    • FAGA
    • びまん性脱毛症
    • 牽引性脱毛症
    • 円形脱毛症
    • 産後(分娩後)脱毛症

    5つの病気や症状について解説します。

    FAGA

    FAGAは女性男性型脱毛症とも呼ばれており、何らかの原因で女性ホルモンの分泌量が減少すると発症リスクが増大します。FAGAには以下の特徴があるため、ほかの脱毛症と見分ける際の参考にして下さい。

    • 額の生え際には後退が見られない
    • 髪の毛のコシが失われ柔らかくなる
    • 進行度合いにより3つのパターンに分類される

    FAGAは男性の脱毛症とは異なり、額の生え際には後退が見られません。また、髪の毛のコシが失われて柔らかくなるため、髪の毛全体のボリュームが減少する点も特徴です。

    ルードヴィヒ分類によるとFAGAには3パターンがあります。

    Ⅰ型 頭頂部のボリュームが減少しはじめる
    Ⅱ型 頭頂部の地肌が透けて見えはじめる
    Ⅲ型 頭頂部の広い範囲で抜け毛が起こり地肌が透けて見える

    FAGAの症状の進行にともない回復が難しくなる場合もあるため、抜け毛量の増加が続く場合には早めに専門医へ相談しましょう。

    びまん性脱毛症

    びまん性脱毛症は女性に特有の薄毛の1つです。びまん(瀰漫)には「広がる」「はびこる」という意味があり、発症すると広範囲にわたり髪の毛のボリュームが減少します。

    びまん性脱毛症を発症した場合には初期に以下の6つの症状が見られるため、ほかの脱毛症と見分ける際の参考にして下さい。

    • 髪の毛全体のボリュームが減少しはじめる
    • 髪の毛のセットが決まらなくなる
    • シャンプーをしたときに地肌が透けて見える
    • 排水溝に詰まる抜け毛の量が増加する
    • 髪の毛が細くなる
    • 分け目が広がり目立ちはじめる

    びまん性脱毛症の場合には男性のように局所がはげ上がることは少ないため、発症に気づくのが遅れる傾向にあります。

    発症に気づかず進行すると回復が難しくなるため、排水溝に詰まる髪の毛の量などに注目し、早めのクリニックの受診がおすすめです。

    牽引性脱毛症

    牽引性脱毛症は誰にでも起こり得ますが、どちらかと言えば髪の毛の長い女性に多く見られる症例です。特定の髪型を続けることで局所が牽引されると、血行不良により髪の毛の成長が妨げられて抜け毛が増えやすくなります。

    特にポニーテールなど後方へ髪の毛を引っ張る髪型を続けると、生え際の薄毛が目立つ点も特徴の1つです。

    また、ヘアアイロンやカールアイロンによる髪の毛への牽引力や、エクステで髪の毛が引っ張られることも、牽引性脱毛症の発症リスクを増大させます。

    牽引性脱毛症の多くは普段の髪型を見直すと改善が期待できますが、積み重ねたダメージにより毛根が死滅した場合には、二度と髪の毛が生えてこなくなるため気を付けましょう。

    髪型を見直しても抜け毛量の減少が見られない場合には、牽引性脱毛症以外の病気を発症している可能性も疑われるため、専門医に相談することがおすすめです。

    円形脱毛症

    女性の抜け毛量が増加している場合には、円形脱毛症を発症している可能性も疑われます。円形脱毛症を発症した場合には主に以下6つの症状が見られるため、ほかの脱毛症と見分ける際の参考にして下さい。

    • まとまった量の髪の毛が抜け落ちる
    • 爪に小さなデコボコが見られる
    • 抜け毛の跡が円形もしくは楕円形
    • 抜け毛部分と髪の毛が生えている箇所に明確な境界がある
    • 髪の毛を引っ張ると痛みがなく抜ける
    • 毛根部の膨らみが見られない

    円形脱毛症を発症した場合には、局所の髪の毛がごっそりと抜け落ちる傾向にあります。また、ほかの脱毛症とは異なり抜け毛部分と髪の毛が生えている箇所に明確な境界を認める点も特徴です。

    円形脱毛症は症状が悪化するにつれて回復率が減少します。まとまった量の抜け毛に加えて爪にデコボコが見られる場合には、早めに専門医に見てもらいましょう。

    参照元:日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン2017年版

    産後(分娩後)脱毛症

    産後(分娩後)脱毛症も女性に見られる薄毛の1つです。妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が増加するため、女性の髪の毛の量は増加する傾向にあります。

    しかし、出産を終えると女性ホルモンの分泌量が激減するため、抜け毛の量が増えて分娩後脱毛症の発症リスクが増大します。

    分娩後脱毛症はほかの脱毛症とは異なり、半年から1年ほど経過すると自然に回復する傾向にありますが、あまり長く抜け毛が続く場合には専門医まで相談しましょう。

    女性の抜け毛を改善する方法

    女性の抜け毛を改善する場合には、以下の4つの方法が考えられます。

    • 病院・クリニックなど専門機関で治療を受ける
    • 自分に合ったストレス解消法を見つける
    • 食生活や睡眠時間など生活サイクルを見直し規則正しい生活を送る
    • 髪の毛・頭皮に負担がかかる髪型を控える

    4つの改善方法について解説します。

    病院・クリニックなど専門機関で治療を受ける

    女性の抜け毛を改善する場合には、病院やクリニックなどの専門機関で診察および治療を受けることが重要です。

    抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、まずは専門医の診察や検査により、なぜ症状が起こるのかを明確にする必要があります。

    診察の結果、FAGAや円形脱毛症などの発症が疑われる場合には、速やかに適切な治療を受けることが重要です。

    特に円形脱毛症を発症している場合には、薄毛の範囲が広がるにつれて回復困難となるため注意が必要です。

    ベアAGAクリニックでは初診でもオンライン診療を受けることができるため、誰にも知られずに治療をはじめたい方は無料カウンセリングへ問い合わせてみましょう。

    自分に合ったストレス解消法を見つける

    自分に合ったストレス解消法を見つけることも、女性の抜け毛を改善する方法の1つです。ストレスによりホルモンバランスや自律神経が乱されると抜け毛リスクが増大するため、適度に発散するよう意識しましょう。

    ストレスの解消法は個人によりさまざまなため、自分に合った方法を見つけることが重要です。身体を動かすことが好きな方であれば、適度な運動によりストレスを発散できるだけでなく、夜間の睡眠の質を向上させる効果も期待できます。

    運動が苦手な方の場合は、趣味に没頭する時間を設けることがおすすめです。時間を忘れて趣味に打ち込む間は、ストレスの存在を忘れられます。

    食生活や睡眠時間など生活サイクルを見直し規則正しい生活を送る

    食生活や睡眠時間などの生活サイクルを見直して、規則正しい生活を送ることも女性の抜け毛を改善する方法の1つです。髪の毛は日々の食事から作られるため、特に以下の栄養素を積極的に摂取しましょう。

    栄養素 主なはたらき 多く含む食品
    タンパク質 髪の毛を作る元(アミノ酸)となる 肉類・魚類・大豆製品・乳製品など
    ビタミンB6 アミノ酸の代謝をサポートする 赤身の魚・脂肪分の少ない肉類など
    ビタミンE 頭皮への血行を促進する ナッツ類・オリーブオイル・カボチャなど
    亜鉛 アミノ酸をケラチンに再合成する 牡蠣・アワビ・豚レバーなど
    イソフラボン 女性ホルモンに似たはたらきをする 大豆製品

    髪の毛はタンパク質の一種であるケラチンから作られますが、アミノ酸を再合成するためには亜鉛やヨウ素などの摂取が必要です。

    頭皮への血行を促進させるためにビタミンEや鉄分などの摂取も欠かさないよう注意しましょう。30代後半以降の女性には、エストロゲンと似たはたらきを持つイソフラボンの摂取もおすすめです。

    また、髪の毛は就寝中に成長するため睡眠時間の確保も重要です。適切な睡眠時間には個人差がありますが、一般的には6時間~7時間の睡眠が目安とされます。

    参照元:最適な睡眠時間って何時間?

    できるだけ早寝早起きを心がけ、適度に身体を動かすことで、夜間の睡眠の質を向上させる効果が期待できます。

    髪の毛・頭皮に負担がかかる髪型を控える

    女性の抜け毛を改善する場合には、髪の毛や頭皮に負担がかかる髪型を控えることも重要です。いつも同じ場所で髪の毛を結んだり分けたりしていると、局所への牽引力により抜け毛リスクを増大させます。

    髪の毛を結ばない時間を設けたり、結ぶ位置を定期的に変えることで、牽引力による抜け毛の予防につながります。

    ヘアアイロンやカールアイロンを利用する場合には、髪の毛を引っ張り過ぎないよう注意しましょう。エクステによる牽引力も抜け毛リスクを増加させるため注意が必要です。

    女性の抜け毛に関するよくある質問

    女性の抜け毛に関しては、2つの質問が多く寄せられています。

    • 女性と男性で抜け毛の原因・治療法は異なる?
    • 女性の抜け毛の原因を調べるために何科を受診すべき?

    2つの質問にお答えします。

    女性と男性で抜け毛の原因・治療法は異なる?

    女性と男性とでは、抜け毛の原因や治療法が異なります。

    男性の抜け毛はAGAの発症により増加する傾向があるため、原因となる5α-リダクターゼのはたらきを妨げる目的でフィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬が用いられます。

    また、血行促進や発毛効果が期待できるミノキシジル外用薬・内服薬を併用する場合もあります。ミノキシジル外用薬・内服薬に関しては、女性の薄毛治療にも有効です。

    フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬は、女性に対する安全性や有効性が確認されていないため、原則的に女性が服用したり触れることは禁止されています。

    メソセラピーは頭皮下に髪の毛の成長因子(グロースファクター)を注入する治療法で、投薬治療よりも早期の発毛効果ができます。

    低出力レーザー治療にはヘアサイクルを成長期に導く効果が期待されており、ほかの治療法に比べて副作用のリスクが低いため、体質により投薬治療を受けることができない方でも安心です。

    薄毛の範囲が広くなり投薬治療などでは改善が期待できない場合には自毛植毛も検討されます。自毛植毛は主に後頭部の髪の毛を毛穴ごと切除し、脱毛部位に移植する手法がとられます。

    女性の抜け毛の原因を調べるために何科を受診すべき?

    女性の抜け毛の原因は、皮膚科や内科、薄毛治療専門のクリニックで調べることが可能です。皮膚科や内科では主に投薬治療で薄毛の改善を図りますが、薄毛治療専門のクリニックは薬以外の治療法も多くあります。

    また、クリニックには薄毛に特化した医師が在籍しているため、精度の高い検査を受けることができる点もメリットです。抜け毛のお悩みがある場合には、薄毛治療専門のクリニックを受診するのがおすすめです。

    女性の抜け毛の原因はベアAGAクリニックへご相談ください

    女性の抜け毛の原因を知りたい場合には、ベアAGAクリニックへご相談ください。ベアAGAクリニックでは男性だけでなく、治療が難しいとされる女性の薄毛にも一人ひとりの症状を鑑みて柔軟に対応します。

    男性に比べると女性の抜け毛の原因は実にさまざまなため、まずは検査で原因を明確にしなければなりません。抜け毛の原因が明確になれば、一人ひとりに最適な治療の選択が可能です。

    ベアAGAクリニックでは初診からオンライン診療を受けることもできるため、近くにクリニックがない方でも安心して治療が続けられます。

    カウンセリングは無料で行うため、抜け毛や薄毛に関するどのようなお悩みも、専門のカウンセラーへお問い合わせ下さい。

  • AGA治療の効果はいつから実感しやすいか解説|AGA治療で効果を実感するのが早い人の特徴も紹介

    AGA治療の効果はいつから実感しやすいか解説|AGA治療で効果を実感するのが早い人の特徴も紹介

    「AGA治療の効果はいつから現れる?」と疑問に思うことはありませんか?

    異常な脱毛がなくなるまで3ヶ月~6ヶ月かかると言われていますが、生活習慣やAGAの進行度によっても治療の効果は変わって来ますので効果が出るまでの時間には個人差があります。AGA治療を開始してすぐに効果を実感することは難しいため、長期的に治療を継続することが大切です。

    本記事では、AGA治療の効果が現れる期間の目安や、AGA治療で効果を実感しやすい人と実感しにくい人の特徴、治療薬を減らすタイミングについて紹介します。

    (※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

    AGA治療を開始してすぐに効果を実感することは難しい

    AGA治療を開始してすぐに効果を実感できるとは限りません。

    治療を開始した時期や年齢、薄毛の範囲により効果を実感するまでの期間には個人差があります。また、AGAは進行型の脱毛症のため、治療効果をより早く実感するためには、できる限り早期に治療を開始することが大切です。

    通常、AGA治療を開始してから、髪の毛に太さやコシなどの変化が現れるまでには、6ヶ月〜1年程の期間が必要とされます。AGAは長期的な治療が必要なため、すぐに治療効果が現れなくても根気強く治療を続けましょう。

    AGA治療の効果はいつから実感できるか

    AGA治療の効果が現れる期間の目安は次の通りです。

    • 治療開始1ヶ月目:初期脱毛が始まることが多い
    • 2ヶ月目〜3か月目:初期脱毛が落ち着き産毛が生え始める
    • 4ヶ月目〜6ヶ月目:髪の毛が太く・コシが出てきたりする
    • 1年目:発毛量のピークを迎え毛髪をキープする段階へ入る

    治療期間ごとの髪の毛の変化について詳しく紹介します。

    治療開始1ヶ月目:初期脱毛が始まることが多い

    治療開始1ヶ月目は発毛に関して特に変化はありませんが、初期脱毛が始まるケースが多いです。

    初期脱毛とはAGA治療の開始初期に見られる、一時的な抜け毛症状です。髪の毛にはヘアサイクルと呼ばれる毛周期があり、AGAにより乱されたヘアサイクルを正常に戻す作用が関係し初期脱毛が起こります。

    初期脱毛が起こると「AGA治療を開始して症状がひどくなった」と感じるかもしれませんが、AGAが悪化しているわけではありません。反対に、初期脱毛が起こったということは、AGA治療の効果が出ていると判断することができます。

    抜け毛の量には個人差があり、過度に気にする必要はありませんが、抜け毛の量が多く不安な方は医師に相談しましょう。

    初期脱毛が起こる原因や対策など、以下の記事で詳しく解説しているためあわせてご確認ください。

    AGA治療中の初期脱毛が起こる原因は?終わる兆候やひどい場合の対処法を紹介

    2ヶ月目〜3ヶ月目:初期脱毛が落ち着き産毛が生え始める

    2ヶ月目になると、初期脱毛が落ち着き、生え際から産毛が目立ち始めるようになります。

    3ヶ月目になると、前頭部や頭頂部の髪の毛の密度が濃くなり始めます。

    ただし変化は小さいため、2ヶ月目〜3ヶ月目ではまだ発毛効果を実感しにくいです。

    4ヶ月目〜6ヶ月目:髪の毛が太く・コシが出てきたりする

    AGA治療を開始して4ヶ月目〜6ヶ月目から発毛効果を実感し始める方が多いです。

    AGAにより乱れたヘアサイクルがリセットされるまでには、3ヶ月〜6ヶ月の期間が必要と考えられています。ヘアサイクルが正常になれば、髪の毛が濃く太く成長するようになります。

    髪の毛のヘアサイクルについてはこちら。

    そのため、ヘアサイクルがリセットされる4ヶ月~6ヶ月目のタイミングで「全体的にボリュームが出てきた」など、発毛効果を実感しやすいです。

    ただし、AGAの進行具合や症状には個人差があるため、4ヶ月目〜6ヶ月目で効果が現れるとは限りません。AGA治療は半年〜1年以上の継続が求められるため、あくまでも期間の目安として考えておきましょう。

    1年目:発毛量のピークを迎え髪の毛をキープする段階へ入る

    AGA治療を開始して7ヶ月目を超えると、大きな変化がなくなりゆっくり発毛していくようになります。1年目で発毛量のピークを迎え、髪の毛の量をキープする段階へ入ります。

    人によっては2回目〜3回目の初期脱毛を起こすこともありますが、不安な方は医師に相談しましょう。

    AGA治療で効果を実感しやすい人の特徴

    AGA治療を始めて効果を実感しやすい人と実感しにくい人がいます。治療効果を実感しやすい人には次の特徴があります。

    • 抜け毛・薄毛が始まってから早期の段階でAGA治療を始めている
    • 内服薬と外用薬を使用した複数のAGA治療法を取り入れている

    AGA治療で効果を実感しやすい人に当てはまる2つの特徴について詳しく紹介します。

    抜け毛・薄毛が始まってから早期の段階でAGA治療を始めている

    AGA治療は、発症から早い段階で始めた方がより高い発毛効果が期待できます。そのため、AGAを発症して抜け毛・薄毛が進行し始め、早期にAGA治療を始めている方は治療効果を実感しやすいです。

    AGA治療は専門のクリニックへ受診がおすすめです。皮膚科の病院でも投薬治療によりAGA治療を受けられるケースもありますが、AGAを専門とする「AGAクリニック」であれば、投薬治療以外にもさまざまな治療法で薄毛にアプローチすることができます。

    内服薬と外用薬を使用した複数のAGA治療法を取り入れている

    内服薬と外用薬を使用し、複数のAGA治療法を取り入れている方は治療効果を実感しやすいです。

    AGAの治療薬には、内服薬の「プロペシア」「ザガーロ」「ミノキシジル」のほかに、頭皮へ直接塗布するタイプの「ミノキシジル外用薬」もあります。

    さらに、内服薬でもそれぞれ作用は異なり、プロペシアやザガーロは抜け毛の原因となる男性ホルモンの効果を抑える治療薬です。それに対して、ミノキシジルは血管を拡張して血液の循環を促進する治療薬で、ミノキシジルとプロペシア(またはザガーロ)を併用することで、より発毛効果を実感しやすくなります。

    どちらか一方の治療薬だけでは不十分なケースもあるため、多くのAGAクリニックで複数の治療薬の併用が推奨されています。

    AGA治療で効果を実感しにくい人の特徴

    AGA治療で効果を実感しにくい人の特徴は次の3つです。

    • AGA治療を開始した時期が遅い
    • AGA治療薬の副作用である初期脱毛を発症している
    • AGA治療薬の用法・用量を守らず正しく服用していない

    AGA治療で効果を実感しにくい人に当てはまる3つの特徴について詳しく紹介します。

    AGA治療を開始した時期が遅い

    AGA治療を開始した時期が遅い方は、AGA治療の効果を実感しにくい可能性が高いです。

    AGAは進行型の脱毛症で、自然に症状がおさまることはないため、何も対策しなければ薄毛は徐々にと進行します。AGA治療を開始した時期が遅ければ、AGAがひどく進行している状態のため、回復にも時間がかかります。

    AGA発症初期の若い方は治療効果が早く現れやすく、薄毛の範囲が広くなった30代・40代以降の方は、治療の効果がすぐに現れにくいです。少しでも「髪の毛が薄くなってきた気がする」と感じたら、早期にAGAクリニックで治療を受けましょう。

    薄毛治療の始め方についてはこちら。

    AGA治療薬の副作用である初期脱毛を発症している

    AGA治療で効果を実感しにくいと感じる方のなかには、AGA治療薬の副作用初期脱毛を発症しているケースもあります。

    初期脱毛で抜け毛が発生していると「AGA治療は効果がない」と感じるかもしれません。

    初期脱毛は治療開始から1ヶ月目に起こることがほとんどですが、AGA治療の効果が現れるタイミングは6ヶ月〜1年です。そのため、初期脱毛で抜け毛が増えたからと言って「AGA治療は効果がない」と判断することはできません。

    また、初期脱毛は多くの人に起こる症状のため、治療を開始した初期段階で一時的な脱毛が起きても過度に気にしないようにしましょう。

    AGA治療薬の用法・用量を守らず正しく服用していない

    AGA治療薬の用法・用量を守らず、正しく服用していない方は治療効果を実感しにくいです。特に、飲み忘れが多い場合には、思うような効果を期待できません。

    たとえば、AGAの代表的な治療薬「プロペシア」の1日1錠の服用が正しい用法・用量です。

    プロペシアを飲むタイミングに決まりはありませんが、毎日決まった時間に飲むようにしましょう。プロペシアは24時間に1錠の間隔で飲むことが推奨されているほか、毎日決まった時間に飲む習慣をつければ飲み忘れを防ぐことにもつながります。

    また、以下の記事ではAGAで治療効果がないと感じる原因や対処法について解説しているため、あわせてご覧ください。

    AGA治療で効果がないと感じる原因や対処法について解説|効果が期待できるAGA治療法も解説

    AGA治療をいつからいつまで行うか事前に決めることもおすすめ

    AGA治療をいつからいつまで行うか決めておきましょう。

    原則として、AGAは完治することがありません。発毛効果が得られたからといって治療薬の服用を中断すれば薄毛が再度進行するため、AGA治療は継続的に行う必要があります。

    AGAの完治に関する記事はこちら。

    しかし、AGAの治療期間が長くなれば治療費用も高額になるため、治療のゴールを設定しておくことが大切です。AGAの治療薬は発毛効果が現れ、変化がゆるやかになれば減薬することができます。

    AGA治療を継続するかはその人のライフスタイルなどにより異なるため、AGA治療のゴールについて医師に相談することもおすすめです。

    AGA治療薬を減らすタイミング

    AGA治療薬を減らすタイミングを決める際には、次の2つのポイントがあります。

    • 医師と相談の上で適切な減薬をおこなうとよい
    • 自己判断による減薬や治療中断はおすすめしない

    2つのポイントについて詳しく紹介します。

    医師と相談の上で適切な減薬をおこなうとよい

    AGA治療を始めて一定の発毛効果が得られた場合には、医師と相談の上で減薬を検討しましょう。

    AGA治療薬には抜け毛を抑えることを目的とした治療薬や、発毛を促すことを目的とした治療薬があり、症状の状態により使い分けられます。

    たとえば、抜け毛の進行を抑える治療薬と発毛を促す治療薬を併用している方で、発毛効果が見られたら、抜け毛予防の治療薬のみに減薬する方法があります。医師と相談の上で適切な減薬を行えば、増えた髪の毛を残しつつ、治療費・通院回数を減らすことが可能です。

    自己判断による減薬や治療中断はおすすめしない

    AGA治療薬を減らす際には、自己判断による減薬や治療中断はおすすめしません。

    医師に相談せずに自分で治療薬の量を減らしたり、服用回数を減らすと、抜け毛のリスクが高くなります。治療で増えた髪の毛が抜ける可能性があるため、自己判断で減薬しないように注意しましょう。

    AGA治療は1年以上の治療の継続が推奨されるため、減薬したい場合には、まず、専門の医師に相談しましょう。

    また、AGA治療のゴールの決め方について以下の記事で詳しく解説しているため、合わせてご覧ください。

    AGA治療は一生続けるべきか解説|効果を実感するまでの期間やAGA治療を一生続けたくない人が取るべき行動も紹介

    AGAの発症や治療時期についてよくある質問

    AGAの発症や治療時期に関するよくある質問として、次の2つがあります。

    • AGAはいつから発症しやすい?
    • AGA治療はいつから開始すべき?

    以下では、2つの質問に対して回答します。

    AGAはいつから発症しやすい?

    日本皮膚科学科によれば、年代別のAGA発症率は次のように報告されています。

    年代AGA発症率
    20代10%
    30代20%
    40代30%
    50代以降40数%

    日本人男性の場合には 20 歳代後半から 30 歳代にかけて著明となり,徐々に進行して 40 歳代以後に完成される.25 年前の本邦における男性型脱毛症の統計から,日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報2764 ● 日皮会誌:127(13),2763-2777,2017(平成 29)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン作成委員会 報告されている).この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる

    引用:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」より

    AGAは20代後半から発症する人が増え、40代のうち30%がAGAを発症しているというデータがあり、AGAの発症率は年齢とともに高くなることがわかります。

    AGAの20代における発症率についてはこちら。

    AGA治療はいつから開始すべき?

    AGA治療はできる限り早期に始めることが大切です。早期に治療を開始することで、髪の毛のボリュームが多いうちに薄毛の進行を止めることができ、より早く発毛効果を実感できます。

    また、AGA治療を始めるタイミングに年齢は関係ありません。AGA治療は症状や進行状態に合わせて治療法が決定されるため、何歳から始めても発毛効果が期待できます。

    薄毛が気になり始めたらすぐに治療を開始するのはもちろん、すでに進行している方も諦めずに、手遅れになる前ににAGA治療を開始しましょう。

    AGA治療の効果を早く実感したい方はベアAGAクリニックへ

    AGAは治療を開始してすぐに発毛効果を実感することは難しいです。しかし、できる限り早い段階で治療を開始することで、より早く発毛効果を期待することができます。

    一定の発毛効果を得られたら、医師と相談の上で治療薬を減らすことも可能です。

    ベアAGAクリニックは、患者さまの症状に合わせたオーダーメイドの治療法をご提案します。初診やカウンセリング、血液検査も無料で行っているため、AGA治療の効果を早く実感したい方は一度ベアAGAクリニックへご相談ください。