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  • 髪の毛について|ヘアサイクルや生活習慣との関係

    髪の毛について|ヘアサイクルや生活習慣との関係

    髪の毛について|ヘアサイクルや生活習慣との関係

    人の頭に生える髪の毛。普段、あまり気にしたことはないかもしれませんが、髪の毛は人体においてもっとも重要な器官のひとつである頭を保護する役割を担っています。たとえば、夏の照りつける日ざしを和らげてくれるのは髪の毛です。髪の毛が頭の中の温度が上昇するのを防いでくれています。しかし、その重要な役割を果たしてくれる髪の毛の悩みを抱えている人はたくさんいます。男性型脱毛症(AGA)はその一例です。この記事では、髪の毛についての基本的な知識をご紹介するとともに、髪の毛のトラブル、そして髪の毛を健康に保つ方法についてもかんたんにご説明していきます。

    髪の毛のつくり・構造

    人間の髪の毛は、ひとつの器官として頭部に存在しています。同じ器官は身体全体に分布していて、頭には約10万本が存在。頭部(脳)を守ってくれるとともに、触覚として人の知覚をサポートしてくれています。

    髪の毛は、ただ見ただけではわかりませんが、三重構造になっています。耳にしたことがあるかもしれませんが、これは外側から「毛小皮(キューティクル)」「毛皮質」「毛髄質」という順番の三重構造です。キューティクルは、髪の毛の表面を覆っていて、内部の水分やタンパク質が失われないように保護するとともに、髪の毛につやつやとした光沢を与えてくれます。毛皮質を形成しているのは、爪などにも含まれているケラチンなどの物質です。また、毛皮質と毛髄質にはメラニンが存在。このメラニンの違いが髪の色の違いを作り出しています。老いると白髪が増えるのは、このメラニンが失われていくことが主な原因です。この髪の毛の根元に当たる皮膚には「毛包」と呼ばれる組織があり、髪をしっかりとホールドしてくれています。これら、髪の毛を構成する部位が健康な状態に保たれていれば、1本1本の髪の毛も、とても頑丈です。健康な髪の毛1本で、100gの重さを支えられるといわれています。

    髪質・硬毛(こうもう)と軟毛(なんもう)の違い

    髪質は人それぞれ大きな違いがあります。太い方もいれば細い方もいて、また硬い方もいればやわらかい方もいます。ただ、意外に自分の髪の毛がどちらなのか知らない方は多いようです。ここからは硬毛と軟毛について解説します。

    硬毛(こうもう)

    硬毛は、字面どおり、硬い毛のことを指します。剛毛と呼ばれることもあります。硬毛の特徴は、髪の毛が硬く丈夫、そして量が多いことです。硬毛はぎっしりとキューティクルが表面に並んでいるので、いわゆるコシのある髪質になりますが、コシがあるだけにヘアセットが難しい場合もあります。

    軟毛(なんもう)

    軟毛は、これまた字面どおり、やわらかい髪の毛のことを指します。軟毛は、硬毛とは逆にキューティクルの密度が薄いため、しんなりとコシがやわらかくなりデリケートです。軟毛は髪の毛が全体的に細く、枝毛などのトラブルにもつながりやすいという特徴があります。また、軟毛はメラニン色素の含有量も少ないため、髪色がブラウンがかった黒になることが多いようです。

    髪質は変わることがある

    硬毛と軟毛という2種類の髪質。薄毛などのトラブルの原因になりやすいのは軟毛のほうですが、実は髪質は生まれてからずっと一定に保たれるわけではなく、なんらかの原因で変わることがあります。特に男性の場合は、男性ホルモンのバランスが変わることにより、髪質も変わってしまうことがあり、このおかげでAGAを発症してしまう方も少なくありません。

    自分の髪の毛は硬毛?それとも軟毛?

    硬毛と軟毛の特徴をご説明しましたが、実は意外に判断が難しい場合もありますので、その判断の方法もご紹介しておきましょう。

    ・引っ張る

    まずは髪の毛を引っ張って確かめる方法です。なかなか切れずに伸びるようなら、その髪の毛は軟毛。反対に、引っ張っても伸びずに切れる髪の毛は硬毛です。

    ・水平にしてみる

    髪の毛をつまみ、水平にしてから片方の指を離したときの状態で確かめる方法です。離した側がすぐに垂れ下がってしまう髪の毛は軟毛、そのまま水平を保っているなら硬毛ということになります。

    ・指に巻いてみる

    髪の毛を指に巻いてみて、カールの度合いで硬毛か軟毛か判断する方法です。指に巻いた髪の毛を取ったときにそのままカールが残るなら軟毛、元の状態に戻るなら硬毛ということになります。

    髪の毛の寿命・ヘアサイクル

    髪の毛には寿命があります。髪の毛の寿命は4~6年ほど。ただ、寿命といっても、4~6年が経過したらそのままあとは生えてこない、というわけではなく、しっかりと同じ毛穴からまた生えてきます。この髪の毛の生え替わりのサイクルが「ヘアサイクル」です。ヘアサイクルには、大きく分けて「成長期」「退行期」そして「休止期」という3つの段階があります。

    成長期

    成長期は、ヘアサイクルの大部分を占めます。時間にして約2~5年。毛母細胞と呼ばれる髪の毛を生み出す細胞が盛んに活動し、この働きにより髪の毛は1日当たり0.3mmほど伸びます。もちろん、この毛母細胞は髪の毛を成長させるために活動しているので、この成長期には髪の毛の太さも太くなります。

    退行期

    退行期は、ヘアサイクルにおいて、たったの2週間、長くても3週間程度ともっとも短い過程になります。退行期に入ると、これまで盛んに活動していた毛母細胞が活動を弱め、そしていつしか停止します。この活動を弱めてから停止するまでが退行期です。毛母細胞が活動を停止すると毛根が角質化していきます。

    休止期

    休止期は、時間にして約3~4ヶ月ほど。毛母細胞が活動を止めてから髪の毛はゆっくりと抜けていきますが、その時点ではすでに内部で新たな髪の毛を生み出すための準備が始まっています。この期間は、髪の毛が抜けることは当たり前なので、心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、まったく問題はありません。

    ただ、このヘアサイクルは、生活習慣などを原因として乱れてしまうことがあり、この乱れが続いてしまうと異常な抜け毛につながることがあるので注意が必要です。

    抜け毛は季節にも関りがある

    季節の変わり目には、抜け毛などの髪の不調を感じる方が多くなります。実は抜け毛は季節を深い関係があります。このような季節的な抜け毛は、ヘアサイクルが多少乱れてしまっていることが原因であり、ほとんどの場合、病気が関係しているわけではありません。

    夏場の抜け毛

    夏は直射日光などの影響で髪の毛がダメージを受けやすいため、抜け毛が増えやすい季節です。紫外線は強力で、髪の毛だけではなく、毛根まで影響を受けてしまうことがありますので、帽子を被るなどの紫外線対策はこの時期、必須になります。

    日本の夏は湿度が高く、頭からも汗をかきやすくなります。特に梅雨時は湿度がとても高く、汗とともに皮脂が多く分泌されるため、頭皮に汚れが溜まりやすいので注意が必要です。また、頭皮にはさまざまな菌が常在していることをご存じでしょうか?これらはバランスをとりながら頭皮に存在することで、通常は「いい影響」を髪の毛に与えているのですが、このバランスが一度崩れてしまうと、頭皮や毛根などを痛めつけてしまうことがあります。さらに頭皮にはダニの仲間も存在しています。こちらも通常は「いい影響」を髪の毛に与えてくれているのですが、頭皮に分泌物が溜まるなどして不潔な状態になると増殖してしまい、頭皮や毛根に悪い影響を与えてしまうことがあります。適度にシャンプーをして、頭皮をクリーンに保つようにしましょう。

    秋の抜け毛

    秋に抜け毛を感じる方も多くいらっしゃいます。秋の抜け毛の原因は主に2つ。自律神経の乱れによるものと、ダメージによるもので、どちらも多くの場合、夏に関係があります。

    自律神経の乱れによる秋の抜け毛は、秋特有の気温の大幅な変化と、夏の疲れが影響しています。秋に入っても暑さは残りますが、だんだんと寒暖の差は大きくなり、身体がその気温の変化についていくことが大変になると、人は体調を崩しがちになります。夏の暑さにより溜まった疲れもあり、自律神経の働きが乱れることでヘアサイクルに狂いが生じやすくなるのです。髪の毛の成長を促進するためには毛乳頭まで栄養を届ける必要がありますが、自律神経にある交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、うまく栄養を届けられません。その結果、抜け毛が増えてしまうというわけです。

    ダメージによる秋の抜け毛は、主に夏の太陽によるものです。夏場の日ざしは強力で、なんの対策もケアもしなければ、髪の毛はすぐにダメージを受けてしまいます。ただ、その場で抜け毛が始まるわけではありません。夏場のダメージの影響は、涼しくなってから現れることが多いのです。この時期と重なるようにヘアサイクルが退行~休止期という流れになると、ヘアサイクルが正常に進まない可能性があります。そのため夏場だけではなく、涼しくなってからも適度にシャンプーをして、清潔な頭皮をキープするようにしましょう。

    さまざまな脱毛症

    脱毛症にはさまざまな種類があります。ここではその中から主なものをご紹介しましょう。

    ・AGA(男性型脱毛症)

    AGAは、成人男性に多く見られる脱毛症です。AGAは、Androgenetic Alopeciaを略したもの。男性ホルモンの異常により発症し、ゆっくりと薄毛の症状が進行していきます。男性ホルモンのほか、不規則な生活習慣や遺伝などの要素もAGAを引き起こす可能性があると考えられていて、もしも発症した場合は、速やかに治療を受ける必要があります。AGAを発症すると、ヘアサイクルが正常に回転せず、成長期が短縮。これは、ジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる男性ホルモンが、前頭部や頭頂部の毛母細胞を中心に悪影響を与えることが原因です。髪の毛の成長がこのDHTに邪魔されてしまうため、薄毛が進行してしまいます。この治療に使われるのがプロペシアに代表される「フィナステリド」や、ザガーロに代表される「デュタステリド」です。

    ・円形脱毛症

    円形脱毛症は、自己免疫機能の異常が関係していると考えられている脱毛症で、突然、円のような形でまとまって髪が抜け落ちます。複数箇所の髪の毛が抜け落ちるなど、症状の出方もさまざまです。

    ・機械性脱毛症

    機械性脱毛症は、たとえば髪の毛を長期間、ポニーテールの状態などで引っ張るなどして力を加え続けることで、額の生え際の髪がだんだんと後退していくように抜けていく脱毛症です。

    ・粃糠性脱毛症

    粃糠性(ひこうせい)脱毛症は、湿っぽいフケが多く発生し、皮膚が炎症を起こすことにより、ヘアサイクルの休止期に髪の毛が抜ける脱毛症です。脂漏性脱毛症とも呼ばれます。

    ・薬の投与を原因とする脱毛症

    薬の投与による影響で脱毛症状が引き起こされることもあります。一般的にも認知されているのは抗がん剤の投与による脱毛症状でしょう。ただ、実はそのほかにも脱毛症を誘発する可能性のある薬剤は数多くあり、抗リウマチ剤や痛風治療薬、高脂血症治療薬や免疫抑制剤、てんかん治療薬、経口血糖降下剤などの一部がこれに該当します。

    ・抜毛症

    抜毛症(ばつもうしょう)は、トリコチロマニアとも呼ばれる病気のことで、これまでに挙げた脱毛症とは異なり、精神障害に含まれます。人は身なりを整えるために床屋に行ったり、美容室に通ったりするわけですが、抜毛症の場合は、無意識のうちに髪の毛を自ら抜いてしまいます。ストレスが原因ともいわれますが、詳しいことは現在のところほとんどわかっていません。

    正しいシャンプーの方法

    脱毛症を防ぐには、頭皮を清潔に保つことが大切です。毎日、正しくシャンプーをして頭皮と髪の毛の健康を保ちましょう。

    ・まずはシャワーで洗い流す

    シャンプーを使用する前に、髪をお湯シャワーで洗い流します。実はこれだけでもかなりの量の汚れを洗い流すことができるので、シャンプーも節約可能です。

    ・シャンプーを泡立てる

    次にシャンプーを手に取りますが、いきなり頭髪につけるのではなく、まずは手のひらでよく泡立てることが重要です。

    ・髪の毛ではなく地肌をマッサージする感じで洗う

    続いて、泡立てたシャンプーを頭皮によく馴染ませ、マッサージするような感じで洗っていきます。床屋や美容院で頭を洗ってもらうときを思い起こし、指の腹を使って洗うのがコツです。頭皮の汚れが多いと、泡立ちがすぐに悪くなってしまうことがあるので、そのような際は、洗い流してからもう一度、シャンプーを泡立ててから洗うと効果的です。髪の毛は、泡を使って軽く洗うのがコツ。力を入れる必要はありません。髪の毛を洗い終わったら、シャンプーをよく洗い流します。

    ・コンディショナーを使用

    コンディショナーは地肌ではなく髪に使います。傷みのある箇所を中心に、揉み込むように塗り、その後、洗い流します。生え際を中心にコンディショナーが残ってしまうことがあるので、完全に洗い流しましょう。

    ・よく乾かす

    タオルでソフトに水分を取り除いたあと、ドライヤーを使って乾かします。まずは地肌の水分を取り除いてから、髪の毛を乾かしましょう。

    バランスのとれた食事で髪の健康を保つ

    生活が乱れると肌が荒れることがあります。実は髪の毛も同じで、生活習慣や食事のバランスが悪いと、その影響を受けて元気が失われることがあります。ミネラルが多く含まれる食事は、髪の毛を構成する主な成分であるケラチンの生成を促します。海藻は髪の毛にいいとよくいわれる理由は、ミネラルがたっぷり含まれているからです。また、ケラチンはタンパク質なので、大豆や肉、魚もバランスよくとるようにしましょう。

    タバコは髪の毛に悪影響

    日本社会は喫煙をする方には住みにくい世の中になりました。健康志向の高まりもあり、その中でタバコはずっと悪者にされてきました。もうそれも行き着くところまでいった感じで、街中では自由に喫煙することはほぼできません。タバコは健康を害することがわかっています。そしてタバコは髪の毛にも悪影響を及ぼすことがわかっています。ニコチンが血管を縮めてしまうことで、髪の毛まで栄養が行き渡らなくなってしまうのです。髪の毛のためにはタバコは止めたほうがいいことは明白ですが、ストレスの多い世の中ですから、それも難しいという方は多いと思います。止められないのであればできるだけ減らすよう努力しましょう。

    ストレスのない生活を心がける

    多くの現代人がストレスと共存しています。ストレスのない生活は、現実的には不可能ですが、それでもストレスを軽減することは大切です。抜け毛などの頭髪トラブルの原因は、多くの場合、このストレスだといわれています。ストレスは、自律神経の働きを狂わせたり、血流を悪化させたりする原因になります。どちらもヘアサイクルを阻害する要素となるので、ストレスをうまく取り除きながら生活することが大切です。軽いエクササイズをする、マッサージを受けるなど、意識してリラックスできる時間を作ることが、健康な髪の毛の育成につながります。

     

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  • ミノキシジルとは・高い発毛効果を持つ脱毛症治療薬【AGA治療薬】

    ミノキシジルとは・高い発毛効果を持つ脱毛症治療薬【AGA治療薬】

    ミノキシジルとは・高い発毛効果を持つ脱毛症治療薬【AGA治療薬】

    脱毛症の治療薬の成分として知られている「ミノキシジル」。ミノキシジルには、髪の毛の根元部分に当たる頭皮の血流を良くする働きがあり、これにより発毛を促します。ミノキシジルの効果は高く、市販品にも含まれるなど、幅広く脱毛治療に利用されていますが、使用方法を誤ると副作用に悩まされることもあるため注意が必要です。この記事では、ミノキシジルとはどんな薬でどんな効果があるのかについて、使い方やよく聞かれる初期脱毛と併せて説明していきます。

    ミノキシジルとは

    ミノキシジルは、元々は1960年代に高血圧の治療を目的として誕生しました。ただ、その後の1980年代頃になると、髪の毛の育成に効果があることがわかり、当初は経口薬だったミノキシジルの外用薬タイプが誕生。脱毛症の治療薬として使われるようになりました。ミノキシジルが含まれている外用の生活改善薬は日本でも広く販売されています。ミノキシジルが外用薬となったのは、当時、内服薬に副作用が認められたためで、現在では医療用の内服薬も存在しています。元々はファイザーが開発し、脱毛症治療薬「Rogaine」として販売を始めました。

    同じく薄毛治療に使用される薬として、プロペシアに代表されるフィナステリド、ザガーロに代表されるデュタステリドがありますが、ミノキシジルが髪の毛を成長させるメカニズムは、これらとは異なります。詳しいことはわかっていませんが、毛母細胞や毛乳頭に作用し、これらの働きを活性化させるというのがメーカー側の説明です。実際の脱毛治療においては、ミノキシジルとフィナステリド(プロペシア)は併用されていることが多く、そのほうがより高い発毛効果が期待できるとされています。

    日本ではこのミノキシジルを配合した医薬品で医療用のものはありません。しかし、一般医薬品には、おそらく多くの方が耳にしたことがあるであろう「リアップ」という製品があります。こちらは大正製薬が1999年に初めて発売し、大きな話題となりました。その後も同様の製品が製薬各社から販売されており、すでに女性専用の商品も販売されています。先述のRogainも安価で、しかも日本の市販薬よりも濃い配合となっているため、多くの方が個人で輸入するなどして使っています。ミノキシジル配合の一般医薬品の利用者は、このように日本国内にも数多く存在します。

    また、現在は、同様に個人輸入によりミノキシジルの内服薬を手に入れることもできます。このミノキシジル内服液は「Loniten(ロニテン)」、もしくはその後発医薬品です。しかし、これは同時に日本では認可されていない薬であることを意味します。これらの後発医薬品は、すでに説明したように、元々は高血圧の治療薬であり、安易に服用すると健康に害を及ぼす危険性があります。薄毛の症状が気になる場合は、必ず医師に相談したうえで、適切な治療を受ける必要があります。

    ミノキシジルの効果

    ミノキシジルは、男性型脱毛症(AGA)、女性型脱毛症の両方に効果があるとされています。とはいえ、脱毛症でお悩みの方にとっては「どれぐらい効果があるのか?」や、「外用薬と内服薬の効果の違い」など、もっと詳細な部分が気になるはずです。ここからは、ミノキシジルの働きや効果を出す仕組みなどについて詳しく解説していきます。

    ミノキシジルは、元々は高血圧の治療薬として開発されましたが、現在では髪の毛を育てる効果がある薬として認知されています。現在、その場所に髪の毛が生えていなくても、頭皮の血行と毛母細胞の働きを良くして発毛を促します。

    頭皮の血行促進

    頭皮の血行を良くすると、なぜ発毛につながるのでしょうか?血行が良くなると細胞の「元気」につながります。ミノキシジルの効果により頭皮の血行が良くなると、髪の毛の細胞に栄養が行き渡りやすくなります。ミノキシジルは毛細血管まで拡張させるので、頭皮のあらゆる部位に栄養が届くようになります。今までは枯れていた用水路の水が回復し、田んぼに栄養が行き渡るようなイメージでしょうか。

    毛母細胞の働きを良化

    毛母細胞は、髪の毛を作り出すといってもいいほど重要な細胞です。この細胞の働きが弱ってしまうと髪の毛が正常に生えてきません。髪の毛は、根元の毛乳頭の部分で毛細血管と接しており、毛乳頭の内部には毛母細胞が存在しています。しかし、なんらかの原因で毛母細胞の働きが鈍くなると、この毛母細胞自体の数が少なくなってしまいます。髪の毛は、毛母細胞の活発な分裂により生成されるため、元気を与えてあげないと、新しい髪の毛が生まれてくることはありません。その元気を毛母細胞に与えるのがミノキシジルだというわけです。AGAのようにヘアサイクルが通常よりも大幅に短くなり、髪の毛が成長しきる前に抜け落ちてしまうようなケースでも、ミノキシジルを使うことでヘアサイクルを元に戻し、発毛促進につなげることが期待できます。

    外用薬タイプのミノキシジルの効果

    高血圧の薬がオリジナルのミノキシジルは、そもそも内服薬でしたが、薄毛や脱毛症の治療薬として使われたのは、この外用薬タイプです。このタイプのミノキシジルは、日本皮膚科学会のガイドラインにおいても、その有用性が指摘されており、その推奨度はAランクです。

    (参考:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf)

    このガイドラインでは、外用薬タイプのミノキシジルを使用して行われたAGAに対するランダム化比較試験の解析内容などが報告されていて、ミノキシジルを使用した場合とプラセボ(偽薬)を使用した場合とでは、前者が平均で約21本増加したとの報告も掲載されています。

    外用薬タイプのミノキシジル製品は、日本でも市販品がかんたんに手に入ります。これはAGAなどの薄毛や脱毛に悩まされている方にとってはとてもうれしいところです。ただ、外用薬タイプは頭皮に直接塗布するので、浸透率が低いという点で内服薬に劣ります。効果も内服薬と比較するとややゆっくりしているようです。

    内服薬タイプのミノキシジルの効果

    一方、内服薬タイプのミノキシジルは、日本で市販されているものはありません。日本ではクリニックや病院に処方してもらうのが一般的です。先ほど、少し触れたように個人輸入するという方法はありますが、医師の指導の下で服用しないと危険なので、必ず処方してもらうようにしましょう。

    外用薬タイプの説明でも触れましたが、内服薬は、外用薬タイプよりも浸透率が高いので、毛母細胞まで成分が届きやすく、効果も実感しやすくなります。地肌が見えなくなるほどに髪の毛が増えたと実感する方も多く、服用した人の満足度が高いことがうかがえます。

    ミノキシジルの効果が感じられるまでの期間

    AGAによる薄毛や脱毛は、ヘアサイクルが通常よりも短くなることで、髪の毛が健康に育たないうちに抜けてしまうことで起こります。もちろん、こうなってしまう原因は、ストレスや生活習慣などが関わっているのですが、AGA治療のためには原因を特定し、ヘアサイクルを元に戻すことがまずは大切です。ヘアサイクルは通常、2~6年ほど。このサイクルのほとんどが髪の毛の成長期に当たります。しかし、AGAになってしまうとこのサイクルが1年以下になってしまい、髪の毛が健康に育たないうちに抜けてしまうのです。元々のサイクルが数年間という長さなので、ミノキシジルを使い始めてもすぐに効果を感じることはできません。少なくとも6ヶ月程度使い続けることで、「髪の毛が生えてきた」などの効果を実感できるようになります。

    副作用について

    脱毛症や薄毛治療に高い効果を発揮するミノキシジルですが、副作用を感じる方もいます。もっとも多いのは頭皮に起こるかゆみです。そのほかにニキビ、頭痛、顔や手足の痛み、性欲減退や不整脈、多毛症などの症状も報告されているようです。

    厚生労働省の「ミノキシジルのリスク区分について」という資料では、副作用の発現確率は8.82パーセント(3072件のうち271例)とされています。

    (参考:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000076921.pdf)

    副作用は、浸透率の低い外用薬タイプの場合は軽い症状のことが多いようです。反対に内服薬は、血液を通してすみずみまで届くため、副作用が起こる確率は上がるものと考えられます。

    AGA予防にミノキシジル?

    AGAは、早く対処すればするほど治療がうまくいきます。AGAへのもっとも早い対応は「予防」ということになりますが、果たしてどのように行えばいいのでしょうか。幸い、ミノキシジルが含まれる市販品の外用薬がすでにあるので、「予防的なこと」を始めるのであれば、これらの製品を使ってみてもよいでしょう。市販品の中には女性向けの製品もあります。ミノキシジルが含まれている市販品の外用薬は、マッサージをするように直接頭皮に塗り込んで使います。ミノキシジルは、予防を考えている方だけでなく、現在、AGAの治療を一定期間続けているけれども今ひとつ効果が感じられないという方にもおすすめです。

    ただ、市販品を選ぶ際でも、なるべくなら専門の病院などでカウンセリングを受けてからにすると、自分の頭皮の状態に合った製品を購入することができます。これが本当の予防です。

    予防を目的とする場合でも、やはり医師のカウンセリングを受けてから行うとよいでしょう。AGAを予防するのであれば、プロペシアに代表されるフィナステリドや、ザガーロに代表されるデュタステリドと、ミノキシジルの外用薬を併用するのがおすすめです。ミノキシジルを使用すると、頭皮に張り巡らされている毛細血管が拡張し、血流が良化。これにより毛母細胞に栄養が届く環境が整います。

    結局、AGAを予防するといっても、髪の毛が生えてくる仕組みを知らずにただ使用しても、期待するような効果を得ることはできません。繰り返しになりますが、抜け毛や薄毛が気になりだしたら、まずは専門のクリニックに相談して、現在の髪の毛と頭皮の状態を確認しておきましょう。もしかしたら「なんの心配もいらない」こともあるかもしれません。

    ミノキシジルによる初期脱毛の原因

    AGA治療にミノキシジルを使い始めると脱毛が始まる」

    こんなことを聞いたことはありませんか?これは「初期脱毛」と呼ばれるもので、何かの異常でも、副作用でもなんでもありません。初期脱毛が起きたということは、治療の効果が現れだしたと捉えるのが正解です。この時期を乗り切れば、もっとはっきりとした効果を実感できます。

    初期脱毛とは?

    AGAの治療を開始するとすぐに、抜け毛が多くなります。脱毛治療なのに抜け毛が多くなるので、「治療に問題点があるのでは?」「副作用では?」などと心配になってしまう方も中には出てきます。しかし、この初期脱毛については心配いりません。むしろ、初期脱毛は治療の効果が出てきている証拠です。

    初期脱毛の原因

    AGAの治療では、プロペシアに代表されるフィナステリドや、ザガーロに代表されるデュタステリドが用いられます。これらは5-α還元酵素を阻害して脱毛を起こす要因を減らしながら、短縮してしまったヘアサイクルを元に戻していきます。ミノキシジルを使う場合と同様、この治療の過程でも初期脱毛は発生します。

    ミノキシジルの場合は、5-α還元酵素阻害薬とは異なる形でヘアサイクルを元に戻していきます。頭皮の血行を良くすることで毛根に栄養を運び、頭皮環境を整えることで髪の毛を成長させるのがミノキシジルです。ミノキシジルは、活動を休んでいる毛根に力を与え、成長期へと導きます。そして成長期を長くキープすることで、同時に髪の毛も育成。ミノキシジルは、時間をかけてヘアサイクルを元に戻すように作用していくのです。毛根は、髪の毛を生み出す新しいサイクルに入ることを察知すると、これまでのサイクルをリセットして新しいサイクルへと向かうようになります。これを契機に発生するのが初期脱毛です。つまり初期脱毛は、新たなステージへと治療が入った証しだともいえます。初期脱毛の原因は、薬が効き始めたこと。歓迎すべきことなので心配はいりません。

    初期脱毛の継続期間

    初期脱毛が、薬の効果が出て、治療が順調に進んでいる証しだということはわかっていただけたと思います。それでは初期脱毛はどのぐらいの期間、継続するのでしょうか。

    初期脱毛が起こり始めるのは、ミノキシジルの使用を始めてから3~4週間目です。初期脱毛は、髪の毛がずっと抜け続けるわけではなく、抜け毛は波を打つ感じで増減を繰り返します。その後は人によりますが、3ヶ月程度は脱毛が続くことが多いようです。それよりも短い場合もありますし、長い場合もあります。初期脱毛が始まってから概ね3ヶ月を迎えると、ほとんどの人が抜け毛を感じなくなり、これが初期脱毛の終わり。ちなみに、少数ですが、ほとんど初期脱毛を感じないという人も中にはいます。

    考えてみれば、治療により正常化させようとしているヘアサイクルは通常、短くても2年というサイクルですので、それを瞬時に戻すこと自体、無理な話です。ミノキシジルの効果により起こる初期脱毛は、ヘアサイクルを元に戻すための序章として考えましょう。

    初期脱毛の期間にすべきこと

    ミノキシジルが効いてきた証しである初期脱毛が始まったからといって何か特別なことをするのではなく、治療中は頭皮の健康を考えて行動することが大切です。AGA自体、さまざまな原因で発症すると考えられていますが、その主なものとして挙げられるのが生活習慣です。AGAの治療期間中は、喫煙や飲酒、食事の習慣を見直す絶好のチャンスだといえます。また、頭皮マッサージなどを取り入れて、頭皮をさらに健康な状態にする努力をしてもいいでしょう。

    治療に関する不安はすぐに取り除きましょう

    初期脱毛は、その長丁場の中ですぐに現れることから、不安に感じる方もとても多いのですが、ご説明したように、ミノキシジルを使った治療を受ける方のほとんどが経験することであり、治療がうまくいっている証しなのです。治療中は、おそらくそのほかにも不明な点や不安な点を、多かれ少なかれ、誰もが感じます。専門医のいる病院やクリニックでの治療には、薬の投与だけではなく、こういった点を解消できるという「安心」も含まれています。薬の効果が実感できるようになると、自然と気分も軽くなるものですが、AGAの治療はやはり長丁場になりますので、常に目標を見据えてがんばれるかというと、それはなかなか難しいのが本当のところ。そういった時に、専門家の存在は心強いものです。

    ここまで、薄毛や脱毛症を治療するための成分として広く使われているミノキシジルについてご説明してきました。ミノキシジルは、プロペシアに代表されるフィナステリド、ザガーロに代表されるデュタステリドといった5-α還元酵素阻害薬とともに脱毛症治療にとても効果的です。初期脱毛という一見、副作用にも思えるようなプロセスもありますが、これはあくまで治療が順調に進んでいる証拠。薄毛や抜け毛に不安を感じている方は、まずは専門医に相談してみてください。きっとあなたに最適な対処法が見つかるはずです。

     

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  • AGAオンライン診療を始めてみたいけどどうしたらいいの?AGAオンライン診療の実際|ベアAGAクリニック新宿院

    AGAオンライン診療を始めてみたいけどどうしたらいいの?AGAオンライン診療の実際|ベアAGAクリニック新宿院

    AGAオンライン診療を始めてみたいけどどうしたらいいの?AGAオンライン診療の実際|ベアAGAクリニック新宿院

     

    「AGAをオンライン診療で受診したいけど不安がある、ちゃんとできるか分からない。」という方のためにオンライン診療によるAGA診療の実際の風景、流れをお伝えいたします。

     

    オンライン診療とは

    好きなタイミング、場所でスマホ等を介してオンラインで受診をすることができる診療形態です。

    必要なもの:スマートフォン、パソコン、通信環境

    当院ではAGAや皮膚科内科等のオンライン診療をクリニクスというオンライン診療アプリを用いて行っています。

    現在、新型コロナに対する緊急の対応として初診からのオンラインでの処方が許可されています。

    (以前は初診時はオンラインでの処方はできませんでした)

     

    AGA治療はオンライン診療で治療できる?

    当院でのオンライン診療は都内から遠方の方まで多くの方にご利用いただいており、患者様にはその利便性から何度もリピートして頂いている現状です。(もちろん効果があってのリピートです)

    まずは簡単な流れをご紹介いたします。

    ①クリニクスアプリをダウンロードし、アカウントを作成します。
    ②当院オンライン診療ボタン、またはアプリ内でベアAGAクリニックで検索し診察予約をします。
    ③当日診察時間にアプリにてオンライン診察開始。スマートフォンを通しての診察となります。(イヤホンをご使用いただくと音が鮮明になります)
    ④オンライン診察にてご希望の治療や治療方針を話し合って決定します。
    ⑤診察終了後アプリ上でご登録いただいたクレジットカードより薬剤、送料等の代金の引き落としが行われ、薬剤の発送が行われます。
    送料は330円~1100円程度です。
    ⑥次回以降はアプリ上で前回診察したクリニックから簡単にご予約いただけます。
    ※スマートフォンで診察の場合はアプリでのみ診察可能です(iPHONE,iPad,iPod touch, Android)
    ※PCでの診察はGoogle Chromeが動作ブラウザです(Windows,Mac,Linux搭載のパソコン)

    それでは実際の詳しい流れを画像と共にご紹介いたします。(画像は随時追加予定)


    ①アカウント登録

    オンライン診療のボタンからリンクに飛べますが、アカウント登録後でなければご予約はできません。
    予約しようとするとアカウント登録を求められますのでご登録いただけますようお願いします。
    必要な情報は氏名、年齢、電話番号、住所、クレジットカード番号等です。
    また、事前にアプリをダウンロードしていただきますとよりスムーズです。
    アプリインストール後にはクリニクスアプリの通知をオンにしていただきますと診療開始時にアプリより通知され便利です。

    ②予約

    アカウント登録、ログイン後に、当院オンライン診療予約リンクから飛ぶか、アプリ内でベアAGAクリニックで検索して頂いて診察予約ページに飛びます。
    (予約はログインしている状態であればブラウザ、アプリどちらでも可能です)

    次にログインボタンを押します。

    診察予約をするボタン(赤いボタン)をクリックします。

    STEP1.
    診療メニューを選択します

    AGA,FAGAオンライン初診外来 を選択

    STEP2.
    診察方式を選択します

    オンライン にチェック

    STEP3
    スケジュールを選択します

    ご希望の診察日時を選択します。

    診察予約をするボタンをクリック

    予約の確認

    診察予約を確定するボタンをクリック

    ③予約後~診察


    診察ご予約の時間になりますと医師からの診察開始のサインが通知されます。
    アプリの通知をオンにしていただくとスムーズです。
    また聞き取り向上のためイヤホンのご使用をお勧めいたします。

    診察開始ボタンを押してオンライン診療開始です。

    診察では問診、患部のカメラ越しの診察、治療内容のご紹介、現在の状況に合った治療の提案、実際に希望される治療とのすりあわせ、治療の決定を行います。

    ④診察終了後


    診察終了後アプリ上でご登録いただいたクレジットカードより薬剤、送料等の代金の引き落としが行われ、薬剤の発送が行われます。1~3日程度で薬剤は到着します。
    送料は330円~1100円程度です(離島除く)
    副作用や疑問点がある場合にはにクリニックにご連絡頂け舞うようお願いいたします。

    ⑤次回診察


    AGA治療では薬剤を不足することなくご使用いただくことが大事ですのでのころ薬剤に余裕をもってご受診ください。

    次回以降はアプリ上で前回診察したクリニックから簡単にご予約いただけます。

     


    ※スマートフォンで診察の場合はアプリでのみ診察可能です(iPHONE,iPad,iPod touch, Android)
    ※PCでの診察はGoogle Chromeが動作ブラウザです(Windows,Mac,Linux搭載のパソコン)
    ※薬剤は数か月分の処方が可能ですが発送分は返金ができませんのでご了承ください。
    オンラインで通院中の方もご来院頂ければ採血検査等も可能です。

     

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