「髪の毛が薄くなってきたけどどうすればいい?」「加齢による薄毛の対策は?」などの悩みをお持ちではないでしょうか?
女性が薄毛になる原因は、体内のホルモンバランスの変化、ストレス、食生活や睡眠などの生活習慣が大きく影響しており、加齢も原因の1つです。
また、加齢以外にも女性はなんらかの脱毛症が原因で薄毛になる可能性もあります。どちらにしても、早期から適切な対策を取ることが非常に重要です。
そこで本記事では、加齢による女性の薄毛の特徴や治し方を中心に解説します。また、日々の日常の中でも行える薄毛対策についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。
※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。
加齢による女性の薄毛の特徴
加齢による女性の薄毛は、頭頂部や前頭部で発生するという特徴があります。そのため、薄毛の進行にともない髪の毛の生え際が後退したと感じます。
生え際が後退しているサインは3つです。
- おでこが広くなった
- こめかみが薄くなった
- 前髪のボリュームが減ってきた
これらのサインによって以前よりも前髪のセットが決まりづらくなることも、加齢による薄毛の特徴となります。
関連記事:女性の髪の毛が細くなったと感じる原因と改善方法を紹介
加齢による薄毛に関係する髪の毛の周期(ヘアサイクル)について解説
髪の毛の周期(ヘアサイクル)に対し、加齢が与える影響の多くは成長期の短縮です。健康な髪の毛のヘアサイクルは、約3年〜6年の間に成長期→退行期→休止期を経て脱毛します。
成長期 | ヘアサイクルの約80%〜90%が成長期段階であり、細胞分裂が活発に行われ新しい髪の毛が太く長く伸びる期間。
男性で約3年~5年、女性で約4年~6年 |
退行期 | ヘアサイクルの約1%程度がこの退行期にあたり、毛母細胞から髪の毛が離れ、完全に成長が止まるまでに約2週間〜3週間。 |
休止期 | ヘアサイクルの約10%〜20%で細胞分裂が停止し脱毛が始まり、新しい髪の毛を作る準備が行われる。期間は約2ヵ月〜3ヵ月 |
関連記事:薄毛・脱毛症を改善・予防する方法!ヘアサイクルや発毛に関して知ろう!
加齢による薄毛を促す可能性のある要因
加齢による薄毛を促す可能性のある要因は3つです。
- 髪の毛の成長に影響のある女性ホルモンが減少する
- 日頃から家事や仕事に過度なストレスを感じている
- 更年期に入ってホルモンバランスが乱れている
髪の毛の成長に影響のある女性ホルモンが減少する
2つの女性ホルモンは髪の毛の成長に影響を与え、分泌が減少すると薄毛の原因となります。
エストロゲン | 髪の毛のツヤやコシを維持する |
プロゲステロン | ヘアサイクルの成長期を維持する |
女性の髪の毛を成長には、この2つのホルモンが必要不可欠です。
特にエストロゲンは年齢によって分泌量の変化が大きく、30代でピークを迎え、閉経に向けて急激に下降します。閉経後はどちらのホルモンも分泌量が大幅に減少し、細くコシのない髪の毛が増えはじめます。
関連記事:女性の薄毛と女性ホルモンの関係とは|ホルモンバランスを整え薄毛予防・対策を解説
日頃から家事や仕事に過度なストレスを感じている
家事や仕事に過度なストレスを感じている場合も、加齢に伴う薄毛を促す可能性があり、要注意です。特に、結婚や出産、子育てなど、ライフイベントにともなう環境の変化はストレスを感じやすいです。
ストレスは2つの薄毛を促す要因を作ります。
- 髪の毛の成長に欠かせない女性ホルモンの分泌が減少
- 自律神経が乱れ血流の悪化や睡眠不足が起こりやすい
どちらもヘアサイクルに悪影響をおよぼすため、抜け毛のリスクが増加します。
更年期に入ってホルモンバランスが乱れている
更年期に入るとホルモンバランスが乱れやすくなる理由は2つです。
- 女性ホルモンの分泌が減少
- ストレスを感じやすい
女性ホルモンのなかでも、髪の毛の成長に必要なエストロゲンは更年期の影響を受けやすいです。更年期に入ると急激に減少するため、髪の毛の細さやハリ・コシの減少につながります。
また、不安やイライラを感じやすくなることも更年期症状の1つです。ちょっとしたことでストレスを感じてしまい、ストレスが蓄積されやすく、ホルモンバランスを乱すきっかけとなります。
薄毛に悩む女性が加齢以外で考えられる原因
薄毛に悩む女性が加齢以外で考えられる原因は3つです。
- 脱毛症の発症
- 貧血・鉄分不足
- 偏食・過度なダイエットによる栄養不足
脱毛症の発症
脱毛症の発症は、加齢以外で考えられる薄毛の原因の1つです。脱毛症を発症した場合、原因となり得る基礎疾患の有無を確認する必要があります。
基礎疾患として婦人科系疾患や感染症、甲状腺機能障害などが挙げられますが、中には遺伝が関与することもあります。女性型脱毛症のうち、約4割は家族歴があるとされており、特に発症時期が若い場合は家族性の可能性が高いです。
関連記事:女性の薄毛(FPHL、FAGA)はなぜ起こる? 問題点・原因・特徴・効果的治療法を解説
貧血・鉄分不足
貧血や鉄分不足も加齢以外で考えられる薄毛の原因の1つです。女性は月経・妊娠・授乳などにより鉄分が不足し、貧血を引き起こしやすくなります。
貧血はヘモグロビンが減少した状態であるため、髪の毛の成長に必要な栄養が頭皮と髪の毛へ行き届かなくなります。
参考:鉄と髪の毛|鳥取県医師会
また、なんらかの病気(甲状腺機能の低下、肝機能障害、子宮筋腫、子宮内膜症など)が原因で貧血になる場合もあるため、貧血の症状が続くときは病院で検査が必要です。
関連記事:亜鉛が女性に与える効果|摂取目安量や効果的な摂り方は?
偏食・過度なダイエットによる栄養不足
偏食や過度なダイエットによる栄養不足も薄毛の原因となります。
髪の毛の成長に必要である主な栄養素は3つです。
- タンパク質
- ミネラル
- ビタミン
バランスの良い食事は、髪の毛の健康を維持し、成長を促進するために必要です。
カロリーを過度に制限するようなダイエットや偏食は、髪の毛の成長に必要な上記の栄養素を摂取できないため、控えましょう。また、適切な栄養の摂取は髪の毛の健康を維持し、薄毛の予防や治療につながります。
加齢以外に薄毛の進行につながる脱毛症の種類
加齢以外に薄毛の進行につながる脱毛症の種類は5つです。
- FAGA(女性型脱毛症)
- 壮年性脱毛症
- びまん性脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 分娩後脱毛症
FAGA(女性型脱毛症)
FAGA(女性型脱毛症|Female Androgenetic Alopecia)は、更年期の女性に多い脱毛症で、頭頂部の比較的広い範囲で軟毛化(髪が細くなりコシがなくなること)が見られ、徐々に髪が抜け落ち薄くなります。
男性型脱毛症では側頭部や後頭部で抜け毛が目立ちますが、FAGAでは前髪が残り頭頂から前頭部にかけて薄くなります。
参照元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
壮年性脱毛症
女性の壮年性脱毛症は、加齢による女性ホルモンの減少にともない、抜け毛や細くコシのない髪の毛が増える脱毛症です。症状は頭頂部に強く現れ、男性型脱毛症のように前頭部や生え際の髪の毛が薄くなることはありません。
ホルモンバランスの変化やストレスの蓄積、乱れた生活習慣、遺伝的な要因により発症リスクが増加すると考えられています。
参照元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
びまん性脱毛症
びまん性脱毛は幅広い年齢層の女性に見られる脱毛症の1つです。特定の部位ではなく、頭部全体に薄毛が広がります。進行が緩やかなため、発症初期には自覚しにくい脱毛症です。
主な原因は加齢による女性ホルモンの減少ですが、ストレスや生活習慣の乱れ、頭皮へのダメージなどさまざまな要因が重なると発症すると考えられています。髪全体のボリュームが減少し、地肌が透けて見えるように脱毛しますが、男性のように局所が禿げ上がることはほとんどありません。
関連記事:女性に多い「びまん性脱毛症」とは?治る?原因・対策・治療法を解説
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は、髪の毛を引っ張ることにより発症する脱毛症です。同じ髪型を長く続けると、局所の毛根や頭皮にダメージが加わり、抜け毛を引き起こしやすくなります。
一過性の脱毛症のため、初期の段階であれば引っ張る行為をやめると元に戻ります。しかし、ダメージが毛包にまでおよんだ場合には、髪の毛が生えなくなる可能性もあるため注意が必要です。
性別や年齢に関係なく発症する点も特徴の1つで、髪の毛がある程度長い場合には子どもでも発症する可能性があります。
参照元:日本皮膚科学会「皮膚科Q&A」
分娩後脱毛症
分娩後脱毛症(産後の抜け毛)は、分娩後2ヵ月〜3ヵ月経った頃からみられる脱毛症のことです。出産経験のある女性の半数以上が経験すると言われており、髪が抜けやすくなる理由としてホルモンバランスの変化が挙げられます。
妊娠中はエストロゲン(髪の毛の成長に関わる女性ホルモン)濃度が通常の約100倍まで増えますが、分娩後に一気に低下することが抜け毛の原因です。そのほかにも、育児による生活サイクルの乱れやストレスなども原因となります。
抜け毛症状は分娩後2ヵ月〜3ヵ月経った頃から始まり、6ヵ月〜1年以内頃に落ち着きます。
脱毛症による薄毛の可能性があるならAGA治療専門のクリニックを受診しよう
脱毛症による薄毛の可能性が考えられる場合は、AGA治療専門のクリニックを受診しましょう。脱毛症にも様々な種類があり、原因を特定し適切な治療を受けることが改善への近道です。自己判断せずに、AGA治療専門クリニックへご相談ください。
また脱毛症以外が原因の場合でも、薄毛に関する適切な治療法の提案を行っています。多くのクリニックでは無料カウンセリングを実施しているため、気になる症状がある方はぜひご相談ください。
加齢による薄毛に悩む女性が自分でもできる対策を紹介
加齢による薄毛に悩む女性が、自分でもできる対策は5つです。
- 薄毛が目立たない髪型やヘアアレンジにする
- 心身の健康に配慮して生活リズムを整える
- 髪の毛の成長を促す栄養素を食事やサプリメントで補給する
- 育毛剤を使って髪の毛の成長を促す
- 薄毛が気になる部分をカツラ・ウィッグ・ヘアピースでカバーする
薄毛が目立たない髪型やヘアアレンジにする
薄毛が目立たない髪型やヘアアレンジは自分でもできる薄毛対策の1つです。悩みのある部位によって髪型やヘアアレンジの方法は異なりますが、髪の毛が短い方が薄毛が目立ちにくくなる点で共通しています。
髪の毛は長い方が隠せそうですが、重さが出てしまい逆効果になってしまいます。しかしショートヘアに抵抗がある方は、伸ばした髪の毛にパーマやカールをかけてボリュームを出すようにしましょう。
関連記事:薄毛の女性におすすめの髪型まとめ|ショートやパーマなど年代別・悩み別の対策を紹介
心身の健康に配慮して生活リズムを整える
心身の健康に配慮して生活リズムを整えることも、自分でできる薄毛対策です。女性は年齢にともないライフスタイルや体調の変化が大きいため、心身ともにストレスがたまりやすくなります。
ストレスをためないためのリフレッシュや休養の習慣、睡眠・運動不足の解消などは非常に大切です。自分に合った休養の習慣やリフレッシュ方法を見つけ、生活リズムを整えるようにしましょう。
髪の毛の成長を促す栄養素を食事やサプリメントで補給する
髪の毛の成長を促す栄養素を食事やサプリメントで補給することも、自分でできる薄毛対策です。
女性の髪の毛の成長に重要な栄養素は7つです。
- タンパク質
- L-シスチン
- メチオニン
- 各種ビタミン
- 各種ミネラル
- コラーゲン
- イソフラボン
上記の栄養素は野菜、果物、肉、魚に豊富に含まれています。またサプリメントは、食事だけでは補いきれない栄養素も摂取できるため、上手に用いて栄養素を摂取しましょう。
関連記事:【女性に聞く】薄毛が改善した食べ物7選|髪の毛を増やすためには何を食べるべき?
育毛剤を使って髪の毛の成長を促す
育毛剤を使って髪の毛の成長を促すことも、自分でできる薄毛対策です。発毛剤と違い、育毛剤に新たな髪を生やす効果はありませんが、抜け毛を防止する効果は認められています。
女性が育毛剤を選ぶ際のポイントは3つです。
- 女性専用
- 有効成分が入っている
- 頭皮への刺激が少ない
薄毛や抜け毛の原因は男女で異なるため、男性用の育毛剤を使っても十分な効果を実感できない可能性があります。
また、育毛剤には頭皮への刺激がある成分を含んでいるものもあります。アルコール(エタノール)やパラベン、香料・着色料が入っていないものがおすすめです。
薄毛が気になる部分をカツラ・ウィッグ・ヘアピースでカバーする
薄毛が気になる部分をカツラ・ウィッグ・ヘアピースでカバーすることも、自分でできる薄毛対策です。悩みがある薄毛部分を上手にカバーできるため、自信を取り戻したり、自由なヘアスタイルを楽しめます。
頭部の全体を覆ってくれるものから脱毛部分のみをカバーしてくれるものまで、多くの種類があるため、自分にあった製品を見つけましょう。また治療を受けている間も安全に使用できるため、効果が現れるまでの期間に使用することもおすすめです。
加齢による薄毛に悩む女性によくある質問
加齢による薄毛に悩む女性によくある質問は2つです。
- 加齢による薄毛を気にする女性は何歳くらいから増える?
- 女性の加齢による薄毛は確実に治る?
加齢による薄毛を気にする女性は何歳くらいから増える?
女性が加齢による薄毛を気にし始める年齢は、30代後半〜40代前半が多いです。この時期から更年期の症状が始まり、加齢の影響によって女性ホルモンのバランスが乱れます。
30代後半より若い年齢から薄毛が気になるときは、加齢ではなく別の原因が考えられます。
関連記事:40代女性の薄毛を改善する方法11選|更年期の抜け毛がひどい理由は?
女性の加齢による薄毛は確実に治る?
女性の加齢による薄毛は、確実に治るとは言い切れません。しかし、適切な治療を受けることで薄毛の進行を抑えることは可能です。
薄毛の改善をめざすならAGA治療専門のクリニックで治療を受けることが近道です。まずはカウンセリングを受けて、原因を突き止めましょう。
加齢による薄毛にお悩みの女性はベアAGAクリニックへご相談ください
加齢による薄毛にお悩みの女性は、ベアAGAクリニックへご相談ください。
加齢による女性の薄毛は、頭頂部や前頭部に発生しやすいため、薄毛の進行にともない髪の毛の生え際が後退し「前よりも前髪のセットが決まりづらくなった」と感じる機会が増えます。
主な原因はホルモンバランスの乱れやホルモンの分泌量減少であり、生活リズムを整える、食事やサプリメントで成長を促す栄養を補給するなどが有効な対策方法となります。
しかし脱毛症の場合は治療が必要なため、AGA治療専門クリニックで原因を調べましょう。
ベアAGAクリニックでは、女性の薄毛治療にも対応しています。完全個室にて治療が可能でオンライン診療もおこなっており、人目につかず治療を行えます。薄毛症状について悩みがある女性は、気兼ねなくご相談ください。