「前髪がM字型に薄くなった気がする」と感じることはありませんか?
いわゆる「M字ハゲ」と呼ばれるM字型の薄毛は、AGA(男性型脱毛症)や牽引性脱毛症が原因と考えられます。成人男性の場合は、AGAが原因でM字ハゲになっている可能性が高いです。
AGAは進行性の脱毛症のため自然に治ることはなく、放置すれば徐々に薄毛が進行していきます。
本記事では、M字ハゲの見分け方や原因、対処法、主な治療法について紹介します。
目次
M字ハゲ(エム字はげ)の見分け方
M字ハゲはAGA(男性型脱毛症)の主な症状で、M字ハゲかどうかを見分ける明確な基準はありません。
しかし、AGAは以下の表のように大きく13種類に分けられ、いわゆる「M字ハゲ」はⅠ型~Ⅴ型に該当します。
分類 | 特徴 |
Ⅰ型 | 生え際が少し後退している状態。AGAの初期症状。 |
Ⅱ型 | Ⅰ型よりも生え際の後退が進行している状態。 |
Ⅱ型 vertex | Ⅱ型と同時に、頭頂部の薄毛が進行している状態。 |
Ⅱ a型 | Ⅱ型と同時に、前頭部の薄毛が進行している状態。 |
Ⅲ型 | 生え際がM字型になっている状態。全体的な髪の毛のボリュームも減少。 |
Ⅲ型 vertex | Ⅲ型と同時に、頭頂部の薄毛がさらに進行している状態。 |
Ⅲ a型 | Ⅲ型と同時に、前頭部の薄毛がさらに進行している状態。 |
Ⅳ型 | 生え際が後退している状態。頭頂部も薄くなる。 |
Ⅳ a型 | 生え際と前頭部が後退して、M字の中心も薄くなっている状態。 |
Ⅴ型 | 生え際がさらに後退している状態。頭頂部の露出も見られる。 |
Ⅴ a型 | 前頭部と頭頂部の薄毛がつながり、U字型に薄くなっている状態。 |
Ⅵ型 | 前頭部の生え際から頭頂部にかけて頭皮が露出している状態。 |
Ⅶ型 | Ⅵ型の薄毛が後頭部まで進行し全体的に頭皮が露出している状態。 |
アメリカの皮膚科医であるハミルトン氏がAGAを表のように分類し、ノーウッド氏が改良をしたことにより、上記の分類方法は「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼ばれます。
M字ハゲ(エム字はげ)を発症する原因
M字ハゲを発症する原因は、大きく分けて次の2つです。
- 遺伝的に抜け毛を引き起こす男性ホルモンの量が多くなりM字ハゲになる
- 不規則な生活や血行不良により女性や若い人でもM字ハゲになる可能性がある
基本的には遺伝的な要因により、M字ハゲになるケースが一般的です。しかし、不規則な生活などが原因でM字ハゲになることもあります。
以下では、2つの原因について詳しく紹介します。
遺伝的に抜け毛を引き起こす男性ホルモンの量が多くなりM字ハゲになる
M字ハゲを発症する原因のひとつが、遺伝的な要因によるものです。生え際が後退するメカニズムは以下の4通りです。
- 男性ホルモン「テストステロン」が「DHT(ジヒドロテストステロン)」へ変換
- DHTが髪の毛を作る細胞のはたらきを阻害
- 髪の毛が成長する前に抜ける
- 髪の毛が成長しにくくなり薄毛が目立つ
男性ホルモンの一種である「テストステロン」は、人間が持つ還元酵素「5αリダクターゼ」と結合することで「DHT(ジヒドロテストステロン)」へ変換されます。DHTを生成する量が多い方は、M字ハゲになりやすいです。
DHTの量や感受性は遺伝が関係しており、M字ハゲも遺伝しやすいと考えられます。
不規則な生活や血行不良により女性や若い人でもM字ハゲになる可能性がある
女性や若い人でもM字ハゲになる可能性があります。
女性がM字ハゲになる主な原因はホルモンバランスの乱れです。不規則な生活やストレスなどにより、薄毛が進行することがあります。
また若い男性の場合では遺伝的な要素に加え、女性と同様に不規則な生活やストレス、血行不良などが原因で薄毛になります。血流が悪くなると、頭皮や髪の毛に栄養が行き届かなくなり、M字ハゲの原因となります。
女性や若い人は、生活習慣やストレスを見直すことで、M字ハゲを改善・予防できる可能性があります。
M字ハゲ(エム字はげ)の原因となりうる脱毛症の例
M字ハゲは主に脱毛症により引き起こされます。M字ハゲの原因となりうる脱毛症は次の2つです。
- AGA(男性型脱毛症)
- 牽引性脱毛症
以下では、2つの脱毛症について紹介します。
AGA(男性型脱毛症)
AGAは「男性型脱毛症」とも呼ばれ、成人男性によく見られる脱毛症です。進行性の脱毛症のため、前頭部の生え際や頭頂部の髪の毛が徐々に薄くなっていくことが特徴です。
AGAを発症する要因は、男性ホルモンの一種「DHT(ジヒドロテストステロン)」です。
髪の毛には「ヘアサイクル」と呼ばれる周期があり、成長期→退行期→休止期を繰り返します。DHTは成長期を短縮することでヘアサイクルを乱してしまいます。
ヘアサイクルが乱れた髪の毛は太く長く育ちにくくなり、成長する前に抜け落ちるため、徐々に薄毛が進行するという仕組みです。
また、AGAの症状は「ハミルトン・ノーウッド分類」により分けられ、頭頂部が薄くなるO字型や、前頭部が薄くなるM字型、前頭部全体が薄くなるU字型になるパターンがあります。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は主に前頭部の生え際が薄くなる脱毛症で、M字ハゲになることがあります。
牽引性脱毛症を発症する原因は、主に頭皮に負荷のかかるヘアスタイルです。髪の毛を長時間引っ張り続けるようなヘアスタイルをすると、髪の毛がダメージを受け細くなったり抜けたりします。
特に髪の毛が長い方で、普段から前髪をヘアゴムやタオルでくくったり、カチューシャをつけたりする場合には、牽引性脱毛症を発症する可能性があります。
また、血行不良により髪の毛の成長が妨げられることも、牽引性脱毛症の原因のひとつです。習慣的にヘアスタイルや分け目を変えたり、頭皮マッサージを行うことで牽引性脱毛症を改善・予防できます。
M字ハゲ(エム字はげ)を発症した場合の対策方法
M字ハゲを発症した場合の対策方法は、次の5つです。
- AGAクリニックを受診し医師の指示のもと治療を受ける
- 頭皮に発毛効果のある薬を直接注入する治療を受ける
- 薄毛部分に自毛を植毛する
- 正しい食生活を心がけ脱毛範囲が広がらないようにする
- 十分な睡眠時間の確保などでストレスの蓄積を避け血行の悪化を防ぐ
以下では、5つの対策について詳しく紹介します。
AGAクリニックを受診し医師の指示のもと治療を受ける
M字ハゲを発症した場合は、AGAクリニックの受診を検討しましょう。
AGAクリニックでは、専門の医師が検査を行ってM字ハゲの原因がAGAによるものか特定ができます。
AGAが原因でM字ハゲになっている場合でも、そのままAGA治療を受けることでM字ハゲを改善することが可能です。
また、AGA以外の脱毛症になっている場合には、何が原因でM字ハゲになっているのか特定することができます。
頭皮に発毛効果のある薬を直接注入する治療を受ける
AGAクリニックでは薄毛治療を受けることができます。
治療法には複数種類あり、発毛効果が期待できる治療薬を頭皮に直接注入する注入療法により、M字ハゲを改善できる可能性があります。「メソセラピー」とも呼ばれ、薄くなった生え際部分の発毛を促すことが可能です。
AGA治療薬を服用する投薬治療と比べ副作用リスクが低く、AGAでない方も発毛効果が期待できます。
薄毛部分に自毛を植毛する
薄毛部分に自毛を植毛してM字ハゲを改善する方法もあります。
自毛を使用するため植毛後は髪の毛の成長が期待でき、すぐにM字ハゲの見た目を改善できる治療法です。生え際や頭頂部の毛根が失われた方でも、他の場所に髪の毛があれば自毛植毛を受けられます。
ただし、自毛が残っていない場合では植毛治療を受けられないほか、外科手術のため痛みなどを伴う可能性があります。さらに、自毛植毛は他の治療法と比べ費用が高くなりやすいため注意が必要です。
M字ハゲがひどく進行していない場合は、投薬治療や注入治療でM字ハゲの改善を目指しましょう。
正しい食生活を心がけ脱毛範囲が広がらないようにする
生活習慣の乱れが原因でM字ハゲになっている方は、正しい食生活を心がけることで脱毛範囲が広がらないよう対策が可能です。
髪の毛は食事から摂取した栄養によって成長します。食生活が乱れ栄養が偏っていれば、髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼす可能性があります。
たとえば、脂肪分は皮脂の分泌や頭皮の血行不良を促進させることがあるため、過剰摂取は髪の毛と頭皮に悪影響です。髪の毛を成長させるために、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
ただし、食生活を変えることで脱毛を防げるとは限りません。M字ハゲが気になる場合は、まずはAGAクリニックなど専門の医療機関で検査を受けましょう。
十分な睡眠時間の確保などでストレスの蓄積を避け血行の悪化を防ぐ
十分な睡眠時間を確保し、ストレスを発散させることもM字ハゲの予防・改善には大切です。
睡眠不足や過度なストレスは血流の悪化を引き起こす可能性があります。血液は頭皮や髪の毛をはじめ全身に栄養を運ぶ役割があり、血流が悪ければ頭皮と髪の毛の栄養不足、および成長の妨げにつながります。
また、睡眠は成長ホルモンの分泌に深く関わるため、睡眠不足は髪の毛の成長に悪影響を及ぼします。
M字ハゲ(エム字はげ)に加えて牽引性脱毛症を引き起こさないよう髪型に注意する
牽引性脱毛症を引き起こさないよう、髪型に注意しましょう。
特に、普段から前髪をゴムでくくったり、カチューシャをつけたりしている方は、牽引性脱毛症によるM字ハゲになるリスクがあります。
髪の毛を結ぶのをやめたり、分け目を変えたりして頭皮に負担がかからないようにしましょう。
M字ハゲ(エム字はげ)を改善するためにAGAクリニックでできる治療法
AGAクリニックでM字ハゲを改善する治療法は主に次の4つです。
- 内服薬
- 外用薬
- メソセラピー(成⻑因⼦、サイトカイン注射)
- 低出⼒レーザー治療
以下では、4つの治療法について詳しく紹介します。
内服薬
内服薬による治療では、主に「フィナステリド」「デュタステリド」「ミノキシジル」の3種類の治療薬を使用します。3種類の治療薬の特徴は次の通りです。
フィナステリド | デュタステリド | ミノキシジル | |
先発医薬品 | プロペシア | ザガーロ | – |
期待できる効果 | 薄毛の進行を抑制 | 薄毛の進行を抑制 | 発毛を促進 |
使用を避けるべき方 | これから妊活を考えている方 | これから妊活を考えている方 | 循環器系に疾患がある方は医師へ相談する 妊活中や妊娠中、授乳中の方 |
使用方法 | 1日1回1mgの服用 | 1日1カプセル | 1日1回1錠の服用 |
使用時の注意点 | 女性や子どもが触れないようにする | 女性や子どもが触れないようにする、献血は避ける | イプフェロンやED治療薬などと併用できない |
副作用 | EDや性欲の減退、肝機能障害など | 性欲の減退や性機能不全、肝機能障害など | 多毛症、ニキビ、動悸、息切れ、むくみなど |
効果実感までの期間 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 |
フィナステリドやデュタステリドは、AGAによる薄毛の進行を抑える効果が期待できます。ミノキシジルには発毛効果が期待でき、併用することでM字ハゲの改善を目指すことが可能です。
外用薬
外用薬による治療では、「ミノキシジル外用薬」を使用します。ミノキシジル外用薬の特徴は次の通りです。
期待できる効果 | 発毛を促進 |
使用を避けるべき人 | 未成年者や肌が弱い方など |
使用方法 | 1日2回1mlのミノキシジルを塗布 |
副作用 | 頭皮のかゆみやかぶれ、頭皮のフケの発生など |
効果実感までの期間 | 6ヶ月 |
ミノキシジル外用薬は、発毛促進の作用があるミノキシジルを頭皮へ直接塗布するタイプの治療薬です。
ベアAGAクリニックでは、発毛効果が認められている成分「アデノシン」を配合したミノキシジル外用薬を処方します。アデノシンは毛包の増殖を促すはたらきがあるため、髪の毛の成長を誘導しM字ハゲの予防・改善が期待できます。
メソセラピー(成⻑因⼦、サイトカイン注射)
メソセラピーとは、髪の毛の成長を促す薬剤を頭皮に直接注入して、発毛効果が期待できる治療法です。メソセラピーの特徴は次の通りです。
期待できる効果 | 薄毛の進行を抑制、発毛を促進 |
使用方法 | 2週間〜4週間に1回のペースで6回~16回施術 |
使用時の注意点 | M字ハゲで生え際の髪の毛が毛包を失っている場合は発毛効果が期待できない |
副作用 | かゆみ、腫れ、感染、出血など |
効果実感までの期間 | 3ヶ月 |
メソセラピーに使用される薬剤は、クリニックにより異なります。
ベアAGAクリニックのメソセラピーで使用するのは、幅広い有効成分を配合したオリジナルの薬剤です。細胞の再生力を向上させる「IGF-1」や、新しい毛髪を生成する「KGF」、新しい血管の生成を促す「VEGF」などが含まれています。
髪の毛のヘアサイクルを成長期へ誘導・維持し、発毛効果を目指します。
低出⼒レーザー治療
低出力レーザー治療とは、頭皮に低出力のレーザーを照射して発毛を促す治療法です。低出力レーザー治療の特徴は次の通りです。
期待できる効果 | 発毛を促進 |
使用を避けるべき人 | 循環器系の疾患がある方など |
使用方法 | 1週間に1回〜3回、1回6分〜10分の使用 |
使用時の注意点 | 発毛効果はゆるやか |
副作用 | 特になし |
低出力レーザーは、レーザーが細胞内にある「ミトコンドリア」を活性化させ、エネルギー物質の「ATP」を増加させることで発毛を目指す仕組みです。
また、低出力レーザーは発毛効果が認められているのにも関わらず、副作用がほとんどないことが特徴です。単独使用でも発毛効果を期待できますが、ベアAGAクリニックでは薬剤と併用してM字ハゲを早期に改善へ導きます。
M字ハゲ(エム字はげ)に関するよくある質問
M字ハゲに関するよくある質問には、次の3つがあげられます。
- M字ハゲ(エム字はげ)が治らないといわれているのは本当?
- M字ハゲ(エム字はげ)が起こる前兆は?
- 高校生でもM字ハゲ(エム字はげ)の治療を受けることができる?
以下では、3つの質問に回答します。
M字ハゲ(エム字はげ)が治らないといわれているのは本当?
M字ハゲは治しにくいですが、薄毛の進行を止めて見た目を改善することは可能です。
M字ハゲが治りにくい理由は次の通りです。
- 生え際の毛根は密度が薄い
- 生え際はAGAの症状が現れやすい
- 眼精疲労など目からの影響を受けやすい
AGAが原因でM字ハゲになっている場合では、見た目を改善できても基本的に完治させることはできません。AGAは進行性の脱毛症のため、自然に症状がおさまることはなく、放置すれば薄毛は進行していきます。
そのため、AGA治療を行って症状を抑えることはできますが、治療をやめれば再度薄毛が進行して、元の状態に戻る可能性があります。
M字ハゲを治すためには、継続的に治療を行うことが必要です。
M字ハゲ(エム字はげ)が起こる前兆は?
M字ハゲは徐々に進行していくため、できる限り早い段階で予防・治療することが大切です。M字ハゲが起こる前兆には次の4つがあげられます。
- 前髪が薄くなってくる
- おでこが広くなってくる
- 生え際の髪の毛が細くなる
- 頭皮が赤い
上記の症状に心当たりがある方は、将来的にM字ハゲが起こる可能性があります。少しでも気になる要素があれば、早めにAGAクリニックに相談しましょう。
高校生でもM字ハゲ(エム字はげ)の治療を受けることができる?
高校生はAGAの治療を受けることはできません。
AGAは成人男性が発症する脱毛症で、高校生のM字ハゲはAGA以外の原因が考えられます。
高校生でM字ハゲにお悩みの方は、AGAクリニックや皮膚科などの医療機関を受診しましょう。
M字ハゲ(エム字はげ)の検査・治療はベアAGAクリニックへ
M字ハゲを発症する原因は、AGA(男性型脱毛症)または牽引性脱毛症が考えられます。成人男性の場合では、主にAGAが原因でM字ハゲになっているケースが多いです。
M字ハゲを発症した場合で、生え際が気になる方はAGAクリニックを受診しましょう。
ベアAGAクリニックは、内服薬・外用薬・メソセラピー・低出力レーザーの4種類の治療をご用意しています。事前に血液検査などを行い、患者さまに合う治療法をご提案します。
オーダーメイドの治療で、治療の経過を見て治療方針を柔軟に変更可能のため、M字ハゲの検査・治療はベアAGAクリニックへご相談ください。