ミノキシジルだけやめると抜け毛が増えるのか気になりませんか?
ミノキシジルには発毛を促す作用があり、自己判断で服用を中止すると、髪の毛が治療前の状態に戻る可能性があります。急にやめるのではなく、徐々に服用量を減らすなど医師の判断を仰ぐことが大切です。
本記事では、ミノキシジルだけをやめると起きること、ミノキシジルをやめるべきでない人、やめるべきタイミングなどを解説します。
目次
ミノキシジルだけやめる場合どうなるのか
ミノキシジルだけやめる場合には、次のリスクがともないます。
- 改善していた髪の毛が治療前の状態に戻ることもある
- 再び薄毛が進行することでこれまでの治療費が無駄になることもある
以下では、2つのリスクについて紹介します。
改善していた毛髪が治療前の状態に戻ることもあり得る
ミノキシジルだけやめると、改善していた毛髪量が治療前の状態に戻る可能性があります。
治療の効果が現れたからといって、自己判断で服用をやめてはいけません。発毛効果を実感できているのは、治療薬が効いているからと考えられます。
AGAは進行性の脱毛症で、症状を抑えることはできても完治させることは難しい脱毛症です。治療薬の服用を中断するとAGAの症状が再び進み、治療前の状態からさらに悪化することもありえます。
ミノキシジルの服用量を段階的に減らしたり、治療薬を切り替えたりするケースが一般的です。
再び薄毛が進行することでこれまでの治療費が無駄になることもある
ミノキシジルの服用をやめて、AGAの症状が再び進行して元の状態に戻れば、これまでの治療費用が無駄になります。
ミノキシジル外用薬・内服薬の費用相場は、平均で月10,000円程です。
個人差はありますが、ミノキシジルの効果を実感しはじめるのは治療開始から6ヶ月以降です。ミノキシジルの効果を実感してから服用をやめ、髪の毛が元の状態に戻れば、60,000円程の費用を無駄にすることになります。
ミノキシジルは自己判断でやめずに、医師に相談して指示に従いましょう。
ミノキシジルの効果と種類
ミノキシジルは発毛の効果が証明されています。
日本皮膚科学会によれば、男性300名を対象とした24週間の試験では以下の結果になりました。
- 濃度1%のミノキシジル外用薬を使用:髪の毛が平均21.2本増加
- 濃度5%のミノキシジル外用薬を使用:髪の毛が平均26.4本増加
国内のドラッグストアなどで販売できるミノキシジル外用薬の濃度は、1%〜5%までです。AGAクリニックであれば、濃度5%以上のミノキシジル外用薬とミノキシジル内服薬を処方してもらうことができます。
ミノキシジルをやめるのではなく服薬量を減少させることは可能
AGA治療をはじめて薄毛があまり気にならなくなってきたら、ミノキシジルをやめるのではなく服用量を減らしましょう。
ミノキシジルの服用をすぐに中断すれば、元の状態に戻る可能性があるため、服用量を減らして現状維持できるのか確認することが一般的です。
また、自己判断で服用量を減らしてはいけません。まずは専門のクリニックに相談して、医師の指示に従いましょう。
ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴
ミノキシジルの服用をやめるべきでない人の特徴は次の3つです。
- 初期脱毛の症状が気になっている場合
- 服用開始から半年経っていない場合
- 他のAGA治療薬に変更したい場合
ミノキシジルの発毛効果を実感できていない段階で、服用を中止するのはあまりおすすめできません。以下では、3つの特徴と理由について詳しく紹介します。
初期脱毛の症状が気になっている場合
初期脱毛の症状が気になり、ミノキシジルの服用をやめようと考えている方もいると思います。
初期脱毛とは、ミノキシジルなどのAGA治療薬を服用すると一時的に発症する可能性がある脱毛症状のことです。短くて細い髪の毛が、成長期の髪の毛により押し出されることが原因で抜け毛が増加します。
服用から10日〜3ヶ月の間に初期脱毛を起こすことが多いです。個人差はありますが、ミノキシジルを服用しはじめて平均1ヶ月〜3ヶ月で落ち着きます。
ミノキシジルにより抜け毛が増えたわけではなく、むしろミノキシジルが効いている証拠でもあるため、急にミノキシジルの服用をやめないでください。
また、以下の記事ではミノキシジルによる初期脱毛の詳細について解説しているため、あわせてご覧ください。
ミノキシジルによる初期脱毛の期間や仕組みを解説|やばいと言われる理由とは?
服用開始から半年経っていない場合
服用開始から半年経過していない方は、ミノキシジルの服用を継続することが大切です。
ミノキシジルの服用を開始してから効果を実感しはじめるまでには、早くても6ヶ月ほどかかります。
健康な髪の毛は成長期→退行期→休止期のヘアサイクルを繰り返します。しかし、AGAを発症すると、成長期の期間が短くなり髪の毛が成長する前に抜けてしまいます。
AGA治療薬で髪の毛のヘアサイクルを元に戻すためには時間がかかるため、6ヶ月以上の服用が必要です。
まずはミノキシジルの服用を6ヶ月継続してみましょう。それでも効果を実感できない場合は医師に相談し、治療薬の切り替えなどを検討しましょう。
他のAGA治療薬に変更したい場合
他のAGA治療薬に変更したい場合にも、自己判断でミノキシジルの服用をやめてはいけません。思うような治療効果が得られない可能性があるほか、重大な副作用を引き起こすことも考えられます。
ミノキシジルを服用して「別のAGA治療薬に切り替えたい」と考えている方は、一度医師へご相談してください。
AGAクリニックでは血液検査などにより、自分自身がどのAGA治療薬に適しているのかがわかり、正しい治療方針へ変更することが可能です。
ミノキシジルの中止や治療薬の変更だけではなく、AGA治療薬の併用が推奨される場合もあるため、医師の指示に従いましょう。
ミノキシジルの服用をやめるべきタイミング
ミノキシジルの服用をやめるべきタイミングは次の通りです。
- 半年以上服用しても効果が得られない場合
- 肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合
- 初期脱毛が3ヵ月以上続く場合
- ミノキシジルを個人輸入している場合
以下では、4つのタイミングについて詳しく紹介します。
半年以上服用しても効果が得られない場合
ミノキシジルは服用をはじめてから効果を実感するまでには時間がかかります。
6ヶ月以上の服用がひとつの目安のため、半年以上ミノキシジルを服用しても効果が得られない場合はミノキシジルの服用中止を検討しましょう。
AGAクリニックでは、その他の治療に切り替える、あるいは治療薬の量を減らすなどして対処します。
肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合
ミノキシジルを服用して、肝機能障害などの重大な副作用が起きた場合は服用中止を検討しましょう。ミノキシジルは稀に以下のような副作用を起こすことがあります。
- 肝機能障害
- 初期脱毛
- 多毛症
- 動悸、息切れ
なかでも重大な副作用が肝機能障害です。ミノキシジルに限らず、薬の成分は肝臓で代謝されるため、人によっては体質的に肝臓に負担がかかりやすいことがあります。
特に黄疸や食欲喪失、だるさなどの症状があると肝機能障害を起こしている可能性があるため注意が必要です。
初期脱毛が3ヵ月以上続く場合
ミノキシジルを服用すると、初期脱毛の症状を起こすことがあります。
初期脱毛の症状は一時的なもので、時間が経過すれば徐々に症状はおさまります。人により個人差はありますが、初期脱毛の期間の目安は10日〜3ヶ月です。
ミノキシジルを服用しはじめて2週間〜1ヶ月で初期脱毛が起こり、その後1ヶ月〜2ヶ月ほど症状が続くケースが一般的です。それ以上症状が続く場合は、初期脱毛ではなく脱毛症による抜け毛の可能性があります。
初期脱毛が3ヶ月以上続く場合はミノキシジルの服用中止を検討する必要があるため、一度AGAクリニックに相談しましょう。
ミノキシジルを個人輸入している場合
ミノキシジルを個人輸入している方は、服用中止を検討しましょう。
個人輸入とは、通販サイトや海外サイトなどから自ら治療薬を取り寄せる方法です。個人輸入で購入した医薬品には、以下のリスクがあります。
- 偽造品・粗悪品を購入する可能性がある
- 健康被害のリスクがある
- 救済措置を受けられない
個人輸入の医薬品は、不衛生な場所で製造・保管された粗悪品があるほか、成分量が少ない・過剰配合されているなどの偽造品を入手する可能性があります。
また、医師により処方されたものではないため、有効性や安全性が確認されておらず、健康被害を引き起こす可能性を否定できません。健康被害を起こしても、個人輸入の医薬品は国が定める救済措置の対象外となります。
個人輸入で入手したミノキシジルを服用している方は、すぐにAGAクリニックなど専門の医療機関を受診してください。
妊娠中・授乳中の場合はAGA治療をやめる
ミノキシジルを服用している女性で、妊娠中・授乳中の場合はAGA治療をやめましょう。
ミノキシジルは妊娠中の母体、および胎児への安全性が十分に確認されていません。また、母乳からミノキシジルの成分が移行することがわかっています。
成人と比較して胎児の体は未発達であり、薬の成分を十分に体外へ排出できないため、発達障害や流産などのリスクも考えられます。
妊娠している可能性がある方を含め、妊娠中・授乳中の女性はAGA治療を中止しましょう。
ミノキシジルで効果を実感できなかった場合の対処法
ミノキシジルで効果を実感できなかった場合の対処法は次の通りです。
- AGA治療薬を変更する
- 治療方針を変更する
- 治療薬を併用する
以下では、3つの対処法について詳しく紹介します。
AGA治療薬を変更する
AGA治療薬にはミノキシジルの他にも複数の種類があり、大きく以下の2つに分けられます。
- 脱毛を防ぐ治療薬
- 発毛を促す治療薬
AGAは、男性ホルモンの「テストステロン」と体内の酵素「5αリダクターゼ」が結合し、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンに変化することにより発症します。
脱毛を防ぐ治療薬は、5αリダクターゼのはたらきを阻害して、AGAの進行を抑制する仕組みです。
一方で、発毛を促す治療薬には血行を促進する作用があり、頭皮や髪の毛に栄養を行き届かせてヘアサイクルを整えます。さらに毛母細胞を活性化させる作用もあり、発毛を促す仕組みです。
なかでもミノキシジルは発毛を促す治療薬にあたり、脱毛を防ぐ治療薬にあたるのは、プロペシアやザガーロなどです。ミノキシジルの効果を実感できない場合は、別の治療薬へ変更することで治療効果を実感できる可能性があります。
また以下の記事では、AGA治療薬の種類やメカニズムについて詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。
フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル……AGAの治療薬を徹底解説!
治療方針を変更する
ミノキシジルで効果を実感できない場合には、治療方針を変更するのも対処法のひとつです。
AGAの治療方法は投薬治療だけではありません。その他の治療法には次の3つがあります。
- 外用薬
- メソセラピー
- 低出力レーザー
ミノキシジルには内服薬以外にも、頭皮に直接塗布するタイプの外用薬があります。
また、メソセラピーは髪の毛の成長因子などを配合した注射を頭皮に打って、発毛を促す治療法です。
そのほか、頭皮に低出力レーザーを照射して髪の毛の成長を促す治療法もあります。
AGAの治療法や治療薬の作用について、以下の記事でまとめているため、あわせてご覧ください。
治療薬を併用する
ミノキシジルとその他のAGA治療薬の併用も対処法のひとつです。
ミノキシジルは発毛を促す治療薬です。脱毛を防ぐ治療薬との併用によりさらにAGA治療の効果が期待できます。
併用できる主なAGA治療薬は次の2通りです。
- プロペシア(フィンペシア・フィナステリド)
- ザガーロ(デュタステリド)
以下では、2つのAGA治療薬の詳細について紹介します。
プロペシア(フィンペシア・フィナステリド)
プロペシアは、「フィナステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。
5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があり、テストステロンと5αリダクターゼが結合することで生成される「DHT」の発生を抑制し、AGAの発症・進行を防止します。
フィナステリドによる治療は日本皮膚科学会でも、男性型脱毛症に対して「推奨度A(行うよう強く勧める)」とされており、効果が認められている治療薬です。ミノキシジルと併用することで、薄毛の進行を抑えながら発毛を目指すことができます。
また、プロペシアのジェネリック医薬品には、「フィナステリド」や「フィンペシア」があります。
ベアAGAクリニックでは、プロペシアのジェネリック医薬品を扱っており、より安価でAGA治療を受けることができます。ミノキシジルと別の治療薬の併用を検討している方は、一度当院へご相談ください。
ザガーロ(デュタステリド)
ザガーロは、「デュタステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。
プロペシアと同様に、5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があります。プロペシアとの違いは、効果を効かせられる範囲です。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、プロペシアは5αリダクターゼⅠ型にしか作用しないのに対し、ザガーロは5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用します。
そのため、ザガーロはプロペシアよりも広い範囲でAGAによる薄毛進行を抑えることが可能です。
ミノキシジルだけやめる際の注意点
ミノキシジルだけをやめる際は、次の2つの注意点があります。
- 中止・減薬は自分で判断せずにAGAクリニックの医師の判断を仰ぐ
- 効果が出ないという理由で服用の中止を行うのはおすすめしない
以下では、2つの注意点について詳しく紹介します。
中止・減薬は自分で判断せずにAGAクリニックの医師の判断を仰ぐ
ミノキシジルの中止や減薬は自己判断せずに、AGAクリニックの医師に判断を仰ぎましょう。
AGAクリニックではミノキシジルを中止すべきか、どの程度減薬すべきかを専門の医師が診察して判断します。
また医師と相談の上、治療薬の併用を検討したり、治療方針の変更を検討したりすることも可能です。
効果が出ないという理由で服用の中止を行うのはおすすめしない
効果が出ないという理由で、ミノキシジルの服用を中止することはおすすめできません。
特に、ミノキシジルの服用を開始して半年未満の方は、服用を続けることで発毛効果を実感できる可能性があります。
ミノキシジルの初期脱毛は一時的なものであり、時間が経てば症状がおさまるケースがほとんどです。「抜け毛が増えたから」とミノキシジルの服用をすぐに中止するのではなく、服用を継続して症状の様子を見ましょう。
ミノキシジルは短くても6ヶ月以上の服用が目安です。発毛効果が現れず、どうしても不安という方は、一度AGAクリニックに相談してみてください。
ミノキシジルだけやめる場合に気になる疑問・質問
ミノキシジルだけをやめようと考えている時に、気になる疑問・質問として次の3つがあげられます。
- AGA治療はフィナステリドの服用だけで十分?
- AGAクリニックで処方されるミノキシジルではなく市販のミノキシジル外用薬にするのはあり?
- ミノキシジルと併用ができない薬は?
以下では、3つの疑問・質問について回答します。
AGA治療はフィナステリドの服用だけで十分?
フィナステリド(プロペシア)のみの服用だけでは、薄毛対策が難しいです。
フィナステリドは「薄毛の進行を防ぐ」ことが目的のAGA治療薬です。AGAによる薄毛の進行を抑えることは可能ですが、新たに髪の毛を増やしたり、髪の毛の成長を促したりすることはできません。
そのためAGA治療ではフィナステリドだけでなく、発毛効果が期待できるミノキシジルと併用することが大切です。
AGAクリニックで処方されるミノキシジルではなく市販のミノキシジル外用薬にするのはあり?
市販のミノキシジル外用薬を使用することは問題ありません。
ただし、ドラッグストアなどで購入できるミノキシジル配合の外用薬は、濃度が1%〜5%と決められています。あまり発毛効果を実感できない可能性もあるため注意が必要です。
それに対して、AGAクリニックでは副作用も考慮しながら濃度5%以上の外用薬を処方してもらうことができます。また、ミノキシジルの内服薬は市販されておらず、AGAクリニックなど専門の医療機関でしか処方してもらえません。
発毛効果を期待するのであれば、AGAクリニックなどで処方されるミノキシジル外用薬を使用しましょう。
ミノキシジルと併用ができない薬は?
以下の薬はミノキシジルと併用ができないため注意が必要です。
- 降圧剤
- イブプロフェン(風邪薬)
- ED治療薬
- イミグラン(偏頭痛薬)
ミノキシジルには血圧を下げる効果があるため、高血圧に対する降圧剤を内服している方は、めまいや頭痛などの副作用が現れる可能性があります。
そのため、高血圧の治療をしている方は、基本的にミノキシジルを服用できません。その他、現在服用している薬があれば事前に医師に相談してください。
ミノキシジルだけやめる際の判断はベアAGAクリニックへ
ミノキシジルの服用をやめると、改善していた髪の毛が治療前の状態に戻る可能性があり、それまでの治療費が無駄になる可能性があります。
自己判断で中止するのではなく、医師に相談して少しずつ服用量を減らしていくことが大切です。
また、ミノキシジルの服用開始から効果が現れるまでの期間は6ヶ月が目安です。「効果がないから」と考えて服用を中止せずに、短くても半年以上は服用を続ける必要があります。
ベアAGAクリニックでは、投薬治療以外にも外用薬やメソセラピー、低出力レーザーの治療を行っています。ミノキシジルの服用をやめようと考えている方は、一度当院へご相談ください。